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2019年05月25日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
今週は出張先で久しぶりにある先生と会って話をした。
「私ももう今年、ラストイヤーなので」と切り出されたその先生は
自分が新規採用された年に同じ国語科の先輩だった先生である。
「そうですか。もうラストイヤーですか」
などと短時間ではあったけどしみじみと会話をした。

その先生と話していて思い出したことがある。
自分が大学を卒業して初めて勤めだした学校は
県内でも屈指の大規模校で
国語の先生だけでも私を含めて8人いた。
8人というのは、公立の中学校としては
たくさんいた方である。

初年度で特に覚えているのは
その国語科の先生8人で夏休み、旅行に出かけたことだ。
その旅行中、先輩方がしきりに言っていた言葉がある。
「毎年というわけではなくて
 こういう8人がたまたまそろったから
 今年はこうして旅に出るのもいいよね」
今から思い出しても深い言葉で
いろんな人生経験をした者でなければ
こういう言葉はなかなか出てこない。
かくも国語教師というものは思慮深いものか
と思ったものである。
確かにその旅行は何のいさかいもすれ違いもなく
ただただ心穏やかで楽しいものであった。
人が集まればもめたり泣いたりすねたりわめいたりするのは
当たり前だと思っていた自分には
(ま、自分にもその一因がなかったわけではなかったが)
そういう大人の集団の一員に加われたことは深い喜びだった。

国語科のメンバーは翌年以降も
そんなにすぐに変わったわけではなかったけれど
国語科での旅行はその年のその1回きりだった。

時は過ぎて
4人はもうご退職されて
お1人は残念なことに現職で亡くなられている。

でも、今でも、あの奇跡のような旅で見た光景は
時々胸をよぎることがある。





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最終更新日  2019年05月25日 19時46分17秒
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