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池波正太郎の「真田太平記」第一巻を読んだ。 この第一巻なのだけど、相当前に買って 何度も最初の方だけ読んでは挫折していた本である。 今回はスムーズに読み通せた。なかなか面白かった。 でも、十二巻まである。(笑) 真田昌幸で調べたら以下のようなエピソードが載っていた。 真田昌幸が上田城に立てこもった折 敵の徳川秀忠は冠が岳にいる先陣に連絡する必要に迫られた。 秀忠は島田兵四郎という者を伝令として出した。 兵四郎は地理がよくわからなかったうえ 上田城を避けて迂回していたのでは時間がかかりすぎると思い 何と上田城の城門に堂々と馬を付けて 「私は江戸中納言(=秀忠)の家来の島田兵四郎という者。 君命を帯びて、我が先陣の冠が岳まで連絡に行くところです。 急ぎますので、どうか城内を通してくだされ」と叫んだ。 味方に連絡するために、現在交戦中の敵城を通してくれ というのだから、とんでもない話である。 番兵たちもあまりのことに仰天してしまい 真田昌幸に報告すると 「何と肝っ玉の太い武士だろう。 通してやらねばこちらの料簡の狭さになる。 門を開けてやれ」と門を開けるように指示をした。 「かたじけない」と城内を駆け抜け、裏門を抜ける際 兵四郎はちゃっかりと 「帰りももう一度来ますので また通してくだされ」と言ったという。(笑) その言葉通り、再び兵四郎が帰りに城に立ち寄った際 真田昌幸は自ら城内を案内し、そして無事に帰したという。 戦国時代の数あるエピソードの中でも 指折りの面白エピソードではないだろうか。 大馬鹿には、こちらも大馬鹿になって対応する。 素晴らしき哉。
最終更新日
2022年06月22日 20時13分08秒
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