木枯らし紋次郎のパチもんか・・・・
本屋で気になって読んでみた、次郎長三国志とか国定忠治、天保水滸伝といった最近はやらない時代劇のネタになる物語が好きな私がテレビシリーズで一番好きなのが木枯らし紋次郎であります。 小説で渡世人が一人旅をするといった背骨がストーリーにある場合、たいてい紋次郎とダブるかそうでなければわざと紋次郎の人生観の逆をなぞってみるといった感じでどうにも“中国製の木枯らし紋次郎”っぽく見えてしまう、作家さんの努力に対して大変無礼とは思うが木枯らし紋次郎がそれだけインパクトのある作品だったのだろう。 さて、今回読んだ作品は正直また紋次郎のパチもんだろうな・・・・と期待はしなかったが舞台が地元伊豆半島であり読んでみたくなった。 ストーリーに関しては詳しく書かないが期待を裏切り、とても楽しめる読み物でした、どうしても紋次郎と重なる部分はあるが良く考えると主人公は同じ種類の人間なのだから当たり前と納得できる。 いずれにしても作者は紋次郎と比較されることを好まないだろうが恐れていないと感じられ(何を偉そうに・・・・・)久しぶりに二度読みにたくなる作品でした。 作者を知らなかったので他にどんなのを出してるのかなと調べてみたら本名は中村勝行、そう中村敦夫の弟さんでした紋次郎の兄弟分なら似てもしょうがないか・・・・・。お勧めです