北閑人コーの読書日和

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  畏み畏み（かしこみかしこみ）

  本日は締め、〆、閉めて一年を終える日。締めは高知の酒にて。皆様一年有難うございました、よき年越しを、よき新年を。畏み畏み。

  2008.12.31

• 滾るもの、治るもの

  老婆たちの血沸き、肉踊り、命の滾（たぎ）りが沸騰する「でんでら」に少々疲労して「中谷宇吉郎随筆集」を手にとった。「雪の十勝-雪の研究の生活-」冒頭「初めは慰み半分に手をつけて見た雪の研究も、段々と深入りして、算えて見ればもう十勝岳へは五回も出かけて行ったことになる。落ち着く場所は道庁のヒュッテ白銀荘という小屋で、泥流コースの近く、吹上温泉から五丁と距たっていない所である。」という出だしに凛と冴え渡る十勝の寒さが思い出され、シンとした落ち着いた気持ちとなり清涼な風が心に吹いた。研究者の落ち着きが、文学者の滾りを鎮めてくれる楽しみなど読書でしか味わえない瞬間、快楽（けらく）である。「でんでら」は姥捨て伝説のその後。老婆だけが暮らす村の話である。忙しない人生を70歳で山に連れていかれて極楽浄土に召されることを夢見ていた老婆が、同じ境遇の者たちに助けられ新たな生活をするにあたって、自らの夢見ていた極楽浄土への道を断たれ、生きていかなければならない苦悩と生きることの意義に戸惑いながら出来する事件に組み込まれていくお話とでも粗筋を書いたところで、へっ？ってなものであろうが、出没する熊を羆と表記するあたり、舞台は北海道なのであろう、しかし冬でも肉は腐るので確信は持てないのだが、吉村昭「羆嵐」を好きな方は（あの事件を好きな方という表現もないのだが）今すぐ、本屋に走り「新潮　2009年1月号」を買って読んで損することはない。ということで、頭の中は北海道の何処かの山中で繰り広げられる血腥い老婆たちのバイオレンスと云っても過言ではない物語に湯あたりした如き眩暈と疲労を覚えて、先だって手に入れたばかりの中谷宇吉郎先生の文庫を手にとったのだが、繰り返すが清涼なのである、冷静なのである。雪の研究という庶民からすればおとぎ話のような世界なのだが、北海道の冬、それも昭和初期のことを考えたなら凄絶な世界での研究であったことが類推されるのだが、淡々と描かれる文章の向こう側を垣間見ることになる。それは地を違えて和歌山の山中に猫を同行させて一冬を過ごした南方熊楠の話も想起する過酷なものであったものではなかろうかと。南方の行動に関して説明するなら、最低限の食料を持って山にこもり、食料を自らは咀嚼してエキスをいただき、残滓を猫に与えるという食生活、炉に薪をくべて温みを得るとき、猫も肉球を火にかざした姿を描いている。恐らくからみあう北海道の山中の話しとして読後は如何な感想になるものやら楽しみなところなのだが、明日は客人（まろうど）が多いらしく読書の時間を得られるのかどうかが心配なところ、ビール飲みながらどうでもいい日記書いてないで読めよ、という声もするのだが、「でんでら」面白いからみんなに知らせたくてさ(^^ゞ

  2008.12.30

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  流行りの写真

  2006年度　木村伊兵衛賞を受賞した本城直季氏がアオリを利用して被写界深度の浅い風景写真、玩具で作った景色の如き作風を発表して以来かような写真が人気のようだ。友人のブログ「おもいっきりカメラ遊び」にてmini-tuneなるフリーソフトを発見して使用してみて面白いのではあるが、　がと210pix×210pixと画像が小さいのが寂しい限り。一眼レフでもレンズベビーを使えばあおり写真は可能なのだが、購入してもどこまで使うものやらで、結局ブームは追わないことを決心。

  2008.12.30

• 怪しいDM

  恐らく細君にDM、つまりダイレクトメールが届いた。恐らくと云うのは、北海道にはない住所である町名「右山」。高知県四万十市には右山はあるのだが。姓に間違いはないが、名は細君とはまったく違う、字面さえもが違う。内容は「寺山修司著作集全五巻」監修　山口昌男・白石征のカタログ、出版社は聞いたことがなく検索をかけると歯科関連の出版を中心として、美術評論他、文芸批評、名の知れない作家の文学作品と思われるものも手掛けている。我が家のすぐ傍にも同姓がいて、郵便物が誤配されることはあるのだが、そのお宅のものとも違う、それ故恐らく細君へと思うのだが、寺山修司と歯医者であれば我である。いったいどこからどう情報が漏れて四国にあるはずの右山の住所の、異なる名を持つ我が家に85%ほどの正確さで送られることになったものやら。で、件の著作集であるが「今、甦るテラヤマの死と再生のドラマ！　　静かな冴えわたる狂気。　　日常的意識の裂け目にみえる暗闇。　　作者の死によって断片化した作品群が、　　二十五年の歳月を経て、　　ここにようやくその全貌を獲得する。　　そして、来るべき時代へ、　　未知の世界を指し示すー」と力強く惹句する割には抄編がやたらと多いのが気にかかる。

  2008.12.29

• 無音（しじま）

  鉄を打つ音、体を打つ音、会話、歴史の渦巻き、賑やかさの階（きざはしの）を登りつめて後音がやみ無音（しじま）を強く感じさせる二冊は今年の収穫。一冊は「赤朽葉家の伝説」桜庭一樹、そして今一冊は「聖家族」古川日出男。山陰と東北、地を違えて捏造される伝説は荒唐無稽さを隠す小賢しさなく、異界、現世、過去、未来を自由に往還して更にない世界を表出させ、ある伝説と、ない伝説の間（あわい）に無音（しじま）を穿つ作業を続ける。両書等は自らの作業に疑義を呈す。文盲の登場人物であったり、書を視て感じる登場人物の描写を文字を尽くして書き続けられる。両書等はたたらを、鉄を徴とする。両書等はサンカ、天狗という異人（まれびと）を要とする。両書等は、母、祖母が核となる。両書等は異名を弄ぶ。両書等はビートルズ、ジョン・レノンを響かせる。両書等は、両書等はまったく似ていない。静寂ではなく無音（しじま）の物語。「聖家族」、菊池信義の装丁。天に鳥のように、小口に山並みのように、地に泣き顔のように刻印される文様は鳥居と云う説もあるのだが、我にはそう視えない。理解を拒む魅力。

  2008.12.29

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  認識する写真家

  飲み会の前に本屋をうろついているうちにスーパーマーケットでは見つからなかったクスクスをデパートの食品売り場で求めようと画策していたことをすっかり忘れてしまった後悔があるのだが、フィルムアート社　田中未知　編「写真屋・寺山修司　摩訶不思議なファンタジー」及び佐藤友哉「デンデラ」620枚一挙掲載　新潮2009年1月号を見つけて、クスクス後悔は吹っ飛んでいる。寺山修司の写真は数多く見てきたはずなのに寺山修司を写真家、この書籍にては写真屋、いずれにしてもそのような認識を持って彼に対するのは初のこと。成程多くの写真を作品として残している。しかし彼のことだからそれは演出したものでも、脚色したものでも、つまり自らシャッターを押していないものも彼の作品となるのかもしれないが。昔から見知っている写真、絵ハガキ、初めて見る写真、それらが系統的に並べられて一冊にまとめられると懐かしの寺山ワールドというよりも、圧倒的な倒錯世界があっけらかんと晒されて、ハンス・ベルメールであったりダイアン・アーバス或いはピエール・モリニエの視野狭窄な陰湿な魅力とは別な写真家としての寺山修司が見えてくる。所収される「寺山修司と写真」四方田犬彦のエッセイの出だし「日本映画史のなかで寺山修司は落ち着きが悪い。彼が遺したフィルムが特定のスタイルにもモードにも、ましてやジャンルにも限定されず、主題による統一もほとんど困難だからだ」という書き出しがそのまま写真にも通じて、其れ故の魅力に引き込まれて時を忘れる。同時に購入した新潮2009年1月号。毎月、群像、すばる、新潮という、所謂文芸誌のチェックはしているのだが、購入するのは久しぶりのこと。佐藤友哉「デンデラ」という姥捨て伝説は（登場人物）として50人の老婆を並べることから始めて、捨てられた老婆のその後の世界が描かれる、朝日新聞の文芸時評によって知り、猛烈な興味を覚えたのは何だったのか自ら漠として分からないのだが、読後どのような感想を持つのか、自分に興味のあること。ともかくも、九つと半分の休みの初日、幸先は良さそうである。で、本日の飲み会であるが、もう食べ放題という暴挙を行わない決心をした。

  2008.12.26

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  いきなり真冬

  早朝4時半除雪車の音で目覚める、寝惚け眼でパソコンを起動していると雷である。玄関を開けると雪、半端ではない雪、昨日までは積雪ゼロだったのに、温かい日が続いたのにいきなりの大雪、吹雪いている、雷光がひかり、雷鳴が轟いて雪。好きだぜ、こんな荒れ模様。明け方のまだ暗いうちに出勤、ホワイトアウト状態、いつもどおりに裏道を走ると上り坂でなす術もなくストップしたトラックだの、雪山に突っ込んだ軽自動車だの賑やかなことこのうえない。本日は御用納め、遅刻する人もちらりほらり。異例の通達で、外勤は控えてください、外勤しなければならない場合は複数人で行動してくださいと。しようがなく端末に向かうとサーバーがダウンしている、雷の影響とか、無停電装置の故障とか、いったいどうなってるものやら。喫煙ブースに座りこんでいるわけにもいかないので外勤強行。一旦収まりかけた吹雪模様だったのだが、途中から吹きだしてホワイトアウト、車通りが増えたせいで車道の雪は磨かれて滑る滑る、目隠ししてスケートリンクを長靴で疾走しているようで楽しいことこの上ない。無事仕事場に戻って昼のチャイムとともに本年の仕事は終わり（半休を取っていたので）。いきなり決まった本日の飲み会に備えて歯科の予約を取り直し、昼食を摂って帰宅すると今朝掻いたはずの雪が戻っている感、しかし雪はやみ空は明るくなった。恐らく今晩再び除雪車が入るだろうから、二度目の除雪はパスして、一年頑張った自らにご褒美の昼ビール、飲み会を待つひと時であるのだが、こんな日に飲みに出るのは面倒なことである。

  2008.12.26

• 千日の

  数を誇る気は毛頭ないのだが、「千日の瑠璃」であったり、「あと千回の晩飯」であったり、千を掲げたタイトルの潔さに打たれたことがある。このブログ、日記と云うのか記録と云うのか曖昧模糊としたどうでもいい文字の羅列を2005年3月8日 「トラッカー」（インディアンの聖なるサバイバル術）トム・ブラウン・ジュニアを書き始めて以来千回数えた。書きたいことしか書かない、書きたくないことであってもそれは詩のような形であったり、備忘録として、一応は残し、どうでもよいことばかりを並べることには腐心した。そんなものでも、読んでいただいている方の嬉しさを感じ、僅かばかりは自ら以外にも通じる文章を書こうと思ったことはあったが、自らに向かう独り言。恐らく今後も独り言、続けていくのか行かないのか。なにはともあれ千一回目の記録を、あくまでも自らに。

  2008.12.24

• 本は如何に整理されるべきか

  大量の本をどのように整理するか。図書館では日本十進分類法、国立図書館分類法、デューイ十進分類法、コロン分類法などがある。自宅の書籍は傾向が偏っているから著者あいうえお順でほぼ探し出すことができるのだが（本を売っている頃のこと、今は積ん読で読み終わった本は書棚の空きスペースに放り込まれる。書店は概ね日本文学だの文学批評だの哲学、社会科学だの書店の裁量に任されて、行きつけの本屋においては書店員よりも自らの好みの棚の位置を知ることになる。最も把握していたのが、札幌地下街にあった頃の旭屋書店であったが移転してからは興味もなくなった。昨日向かったジュンク堂書店、他の書店に比べて際立って分かりやすい分類法を用いているとは思えないのだが、興味の対象が目に付く形になっている気がした。例えば「東京大学「80年代地下文化論」講義」宮沢章夫著　白夜書房は演劇書コーナーにて目線の位置に表紙を晒していた、最初に目に入ったのが表紙の片隅の岡崎京子の文字、手にとってこれは買うべき本であると認識し、美術書コーナーのムックや雑誌が並べられたコーナーにて「夜想　耽美」ペヨトル工房を発見する。夜想が復刊されたことは聞いていた気はするのだが、現物は見るのは初のこと、小特集　三島由紀夫はまぁいいとして「写真術の誕生と耽美」なる特集に惚れる。最も嬉しかったのは、北海道書籍コーナーに岩波文庫「中谷宇吉郎随筆集」を並べていたこと、雪と氷の研究をした物理学者のエッセイがかような場に並んでいることを喜んで、細君の心理学関係の書籍とともに購入してプレゼントのチーズケーキを二ついただいて店を出た。図書館とも我が書棚とも違う、本を売るべき並べ方と分類法は、ある。そう結論したいほど悩ましい店舗であったのだが、往時の旭屋書店と違うのが、態々行かななければならない位置にあるということ。往時の旭屋書店は通り道、待ち合わせに良し、暇つぶしに良し、書籍探索に良し、ただ一つ、携帯の圏外であった。こんなファンを持ちながら当該書店は移転して後閉じることとなってしまった。

  2008.12.24

• クリスマスプレゼント

  クリスマスのプレゼント。お楽しみください。http://jp.youtube.com/watch?v=FgBUqJzgvBo開かない場合はyoutubeにて「Happy Christmas from AKQA」で検索ください。

  2008.12.24

• 人に優しい？

  コマーシャルであれ、カタログであれ大企業は好んで「人に優しい」旨の言葉が好きで、謳う、この言葉に酔うように唄う。昨日も某カメラメーカーのコマーシャルに決まり事のように「人に優しい」文言が入っていたのだが、この企業派遣切りに際して派遣社員からの申し入れに対して門前払いをしていた企業。会社側は派遣会社との契約なのだから派遣社員から直接の申し入れは受けない。システムは理解しよう、しかしその企業は堂々と「人に優しい」と宣っている。言葉尻を捕まえてものを言っているわけでは、ない。ぶれるなと、ひっそり思う。

  2008.12.23

• あな寂し

  本日は一人サッカーを見て、一人応援、一人狂喜乱舞の「ガンバ大阪vsマンチェスター・ユナイテッド」である。負けはしたもののマンチェスターから3点を奪う快挙。試合が終わってスバルから届いた来年のカレンダーを開いて愕然、MRCからの撤退を決めたからって昨年の旧型インプレッサのダートを走る写真を使用したカレンダーからいきなりディズニーのカレンダーでは意気消沈である。塾を終えた息子を迎えに行き、帰宅する途中コンビニにて夜食だのなんだの購ったのだが、財布を開くと手元不如意、あぁそうだお財布携帯だ、これで行けると借金をして買い物。そういえばそう遠くもない過去、某711なるコンビニにて財布を開くと、あら足りない「携帯で買い物できます？」「ふにゃららとほにゃららなら」「はぁ、ふにゃららは駄目ですか、じゃカードで」「あのぅ、当店はカードのご使用はできません」「はぁ、申し訳ございませんが、またご縁がありましたら」と店を出て気づいた、このコンビニATMがあったじゃないかと。まぁ諸々と、あな寂しからずやってなもんであるなぁ。

  2008.12.18

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  完全燃焼

  準備万端の忘年会当日である。先週注文した書籍が届いていないかどうか、書店に確かめの電話を入れると、「連絡は行きましたか？」一週間ほどで届くという話であり、本日は書店付近に行くので確かめの電話である旨を伝えると「連絡が行っていないのであればまだ書籍は届いていないということです」いつ届くのですかと問うても「はっきりとした日時は分かりません」と。老舗の書店の対応とはこんなものなのかと釈然としないでいると電話「ご注文いただきました書籍が届きました」だと。書店にて「札幌人」「ビー・パル」とともに注文書を差し出すと「ご連絡はありましたか？」さすがに据えかねるものがあり「連絡があったから来たのです」とやや語気荒くなってしまった。気を取り直し喫茶店にて忘年会０次会までの時間を「ブヴァールとペキュシェ」上巻を読んで過ごすのだが、やはり面白い。フローベールはどの作品でも生涯貶されることが多かったらしいのだが、およそ100年たっても色あせない作品に感心、20歳代に読んだときとは大きく異なる感慨を持って読み進めているとメールあり、いざ忘年会に出陣の時間。五時開店の焼鳥屋にて三人が邂逅し下地をつけて六時開始の一次会場中華料理屋にて10名が邂逅、驚きあり楽しみありとどまることを知らない会話と美酒美食。時間は瞬く間に過ぎて二次会へ向かう時間となる。高いビルの最上階、お洒落な飲み屋にて場違いな一団が呑む食う話す。帰る際やっとかような景色を楽しむ。何か物足りなさが残りつつ二人は帰り他の者がぶらぶらと歩きつつカラオケ店を見つけて突入してしまう。延々と高歌放吟が続きやっと散会の兆しで時間を確認すると深夜四時に近い三時である、友人の店で地下鉄始発を待とうかと一人訪ねるものの、本日はそろそろ店仕舞いと聞いて、一杯だけひっかけてタクシーでの帰還と相成った。帰宅すると朝刊がすでに届いている時間、一人苦笑しつつ忘年会は終わった。

  2008.12.13

• あるスーパーマーケットにて

  「きたえーる」のトレーニング室に向かう際は近在の大型スーパーマーケットの有料駐車場に車を駐める。こちらの駐車場は買い物で二時間無料、食事で二時間半無料、食事と買い物をして四時間半無料…とはならないだろうが。本日はラーメン店にてラーメンを注文し駐車券を出して「ありゃ、失敗した大盛りにするんじゃなかった、まずったなぁ」というラーメンを食して、スポーツドリンクだの何だの買い物をしてレジに並ぶと、レジスターに問題があるのかオペレーターに問題があるのかエラーの出る場に並んでしまい、隣に移動して待っていると店長と思しき男が駆けつけてきて狭いレジスペースに立つ我に「お前邪魔」ってな感じで待たせた客に愛想笑いして飛び込んできた。小声でレジの係の方をイヤ～ナ感じで詰って去って行ったのだが、「あの～、私も客なんですが」と思う。近頃細君と真面目に通う「きたえーる」、二時間半400円、回数券では一回分お得、本日は回数券を買ってみる、二千円を入れるとミュ～ン、ミュ～ンと入場券が６枚出てくる自動販売機に苦笑しつつトレーニングを始め、終えて駐車場に戻り駐車券を入れると表示された金額は600円。推して知るべし。視野の狭い店長が切り盛りするスーパーマーケットの不味いラーメンを提供するテナントが駐車券の発行に頓着がなく、僅かな差額で回数券を購った意味合いが失せてしまった小さな不幸である、何か悔しいなぁ。

  2008.12.11

• 忘年会に向けて

  今週土曜日に迫ったキャンプ仲間なまらerの忘年会に向けて、みっちりと汗をかいて体力作り。本日は筋肉を鍛えるよりも、長い飲み時間に備えて持久力をつけるためチャリ漕ぎを一時間、長い時間喋り続けるだろうから腹筋をレベル２にていじめる。胃を鍛えるプログラムがないことが残念ではあったが、第一段階の準備を終えて、第二段階は休養である。二週間仕事にて定山渓に通い疲労した体を忘年会に耐えうるよう癒すべく明日は有給休暇をとった、恐らくこれで万全な状態にてなまらer忘年会に臨むことができるはず。って冗談はさておいて、本日は久しぶりの積雪、いつもの「きたえーる」トレーニング室を後にして、塾を終える息子を迎えに車を走らせるとアイスバーンである。長靴でスケートリンクを走る感の道路を慎重に、滑ることを楽しむことを忘れずに走っていると渋滞、遠くに赤色灯。事故である、渋滞が解消されたあたりに電信柱に九の字に張り付いた車があった。報道によると、信号無視の車がパトカーに追われて後の悲劇、若い運転手は足の骨を折る重傷とか。げに恐ろしき。忘年会に向け、安全運転を誓う未明。

  2008.12.11

• 山之口獏であったか諏訪優であったか

  山之口獏であったか諏訪優であったか、猫が大きな魚を咥えて帰ってくる詩があるのだが、定かではない記憶ながら山之口獏の『鮪に鰯』であっても諏訪優であっても秀逸な風景として忘れることができない。本日定山渓で出会った一瞬は、その詩を彷彿とさせる出来事。定山渓の温泉街は野良猫が実に多い、至る所に猫がいて、至る所に猫に餌を与えないでくださいなる旨の貼り紙を見る。我の仕事は、まるで猫の散歩コースを歩くが如き仕事。車を止めると小さな黒猫がいた、車を降りても動じない、車を降りて傍に寄っても不安な顔をしつつも動かない。こやつ何かを隠しているなと直感した、そして猫の予想しない仕事にかかわる場所に向かって始めて猫は、ホンキかいってな感じで逃げて行った。やや寂しい思いを抱きつつ、我が仕事の場に立って一人苦笑、笑い、大笑いしてしまったのは、木を彫った50cm程の鮭の半身、これがデ～ンと横たわっている。まさか木彫りの鮭を子猫が守った訳ではないのだろうが、このシチュエーションが面白い。薄汚れた雪の上に、濡れて汚れた鮭の木彫りを写してもせんないこと、一人笑って過ごしたのだが、その後むくむくと沸き起こる表題の作者の詩。その後は猫を見るたびに「何を隠しているんだい」と近づきつつ逃げていった後に驚くものはなかった。白昼夢のような楽しい風景である。

  2008.12.09

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  日々のあれこれ

  ●続く歯医者通い。およそ30年振りの歯医者通いは根が深く、未だ続いているのであるが、麻酔をかけられ、深くなった歯周ポケットの中の歯垢をガリガリと削られて後歯茎を縫われるという荒療治を四度に分けての本日は二度目、麻酔がかかっているから痛みは然程ないながら精神的によろしくない、実に、実によろしくないことこの上ない。●乱丁落丁お取り換えいたしますとは奥付に小さく、殆どどの書籍に謳われていることだろうが、実際お会いすることはすくないこと。過日購った「カシミール3D　パーフェクトマスター編」付属の二枚のCDROMのうち二枚目をどうしても読み込まない、出版社にメールしたところ、正本を送りますとのこと。かような迅速な対応はよろしい。今のご時世対応を誤るとどんなことがおこるか分からない、自らの仕事にも通じること。クレーム処理の鉄則は「まず謝ること」だな。●狙っているカメラPENTAX Optio W60水深4m防水、水中での静止画も動画も美しく撮影出来て、当然埃などに対してもタフである。来シーズンの川下りで活躍していただこうと、ヨドバシで３万円を切る日を待っているのだが、過日の忘年会にてネットで購入した某会長が、安いし安心だしカードが利くよと。嗚呼そんな魅力的なことを言わないでおくれ。●カメラマン手帳１９８４年発行　朝日新聞社刊「カメラマン手帳」常に手元にあるのだが、久しぶりに開くと今使えるのは「レンズの種類と基本構造」くらいで、フィルムも印画紙も、カメラの種類と基本構造、35mmでの写し込み倍率スケールも倍率距離対応スケールも今使用する一眼レフカメラにおいては換算率が変わり使うことはできない、しかし捨てられないんだなぁ。天気予報の用語であったり、照明器具一覧であったり、今も開けば楽しいものだから。

  2008.12.08

• ビート・ザ・カヤック-カヤックをぶちのめせ！-

  昨日はカヌークラブの忘年会。忘年会前に紀伊国屋をひやかすと、見つかった、何が、それは太陽と番った海ではなく、フローベール「プヴァールとペキュシェ」昨春リクエスト復刊されていたらしいのだが、全三冊のうち、上巻だけが見当たらず、久方ぶりのこと本屋に注文するするなんぞという行為を行う。フローベールの遺作、手放したのち読みたい読みたいと希っていたもの。忘年会会場にて、開催前にロールのDVDを借り受ける、この冬のお楽しみ。サダ吉会長の乾杯の音頭で始まった忘年会、料理の量が半端じゃない、飲み放題なのに食べることに時間が割かれて呑む、話すがおざなりになるほどである。川の上での会話しかなかった方が大の映画好きでジョン・フォード、クリント・イーストウッド、ショーン・ペンと通な趣味を聞いて驚いたり、苦手と云うかほとんど経験のないスキーに誘われて辟易したり、今年参加できなかった川の様子を聞いて悔しかったり、例会参加の多さを誇ったり、本年参加したウィルダネスカヌークラブと共にした時間を楽しく語り合う幸い。二次会は三笠カヌークラブと合流。午後五時前から居続け、飲み続けているどんよりとした空気感が漂う中に我がクラブ10二三人が合流し空気に爽やかさが…(^^ゞパソコンとプロジェクターにて写しだされるOC1の妙技に感心しつつ、本日納会を行う幾春別川に誘われ逡巡したりしているうちに入道の如き男が我の前に座った。ビート・ザ・カヤック、カヤックをぶっ飛ばせ、打倒カヤック、カナディアンこそが王道と信ずる論客であった。ボート、カナディアン、カヤックとふわふわと浮気し続ける私にカヤックを捨てろと詰め寄る、酔眼朦朧としているわけではなく殆ど素面の強面に睨まれつつ、ビートと云う懐かしい言葉にルーツを話し始めると、ビートと云う言葉は受け売りでカウンター・カルチャーも自然回帰も知らなんだ。ビート、ヒッピー、部族を解説しつつこの頑固な男が可愛らしく思えて散会するまで話に付き合って後握手して別れようと手を出すものの「カヌーの良さをもっと知っていただいてから握手します」と、面倒くさいけど、こんな奴は結構好きである。で、本日午後一時幾春別川集合なのだが雪である、寒い、水は冷たかろう、集合場所を聞き逃したから…パス・し・ちゃ・おう・かな(^^ゞ

  2008.12.07

• 書籍遠方より来る

  木々に霜が付くほどの寒さの朝を定山渓で迎えた感の本日は仕事にて14,000歩余り歩いて後、細君とともに再び「きたえーる」トレーニング室にて二時間を汗にまみれて過ごす。勉学を始めた細君にとっては体育の時間らしい。その後、コーチャンフォーにて「カシミール3D　パーフェクトマスター編」北海道の５万分の一地図データが欲しかったためで、パーフェクトにマスターする気はないのだが。つらつらと文庫新刊コーナーを眺めていると寺山修司「花嫁化鳥」中公文庫新刊を発見、うるうると頁を繰って後購入と相成った。息子の塾が終えるのを待ち、帰宅すると紙封筒に入ったクロネコメール便を娘が受け取って卓の上にそっと置いてあった。開くと「リバーカヤック大全」、過日アマゾンの古本コーナーにて注文したもの。古本を売ったことは何度もあるのだが、買うのは初めて、少々の心配はあったのだが、迅速に新品と見紛うほどの書籍が遠方より届き感激。アマゾンにてポチッとしたのち貸していただけるという嬉しい、とっても嬉しいメールを受け取りつつも実物を手に取ってみると、貸していただけるのは素晴らしく嬉しいのだが、自分のものにした喜び。そして近々催されるカヌークラブの忘年会においては件のメールを送って頂いた方にロールのDVDを貸していただける僥倖である。さぁて、フィジカルトレーニングとメンタルトレーニング、両輪の準備は出来たわけなのだが、来年はどのような川下りになるものやら…鬼に嗤われそうだな。

  2008.12.04

• 視線のビブリオテカ“心象”

  定山渓通い二週間の初日。仕事であるが、隈なく歩く定山渓は面白い。中心部より雪が多くマイケル・ケンナを想起するモノクロームな世界も散見され、雪原に小動物の足跡が延々と続く。白、ただ白い広がりに黒、黒ではない。雪が落ちくぼんだ穴の影が薄い黒、灰色とは違う、太陽光線を纏った淡く僅か青味を帯びた黒が延々と続く。その青を取り去った薄い黒。空は僅かしか見ない、僅かな空の青も剥ぎ取って、視界から色を忘れる。トーンカーブを変える、白と黒の境界をギリギリにまで落して。あっ、失敗、色を感じてしまった。白と黒の世界にあらゆる色がある、ある、ある。本日の昼休み。たった一枚の写真も撮らなかったのだが、絵を描くようにシャッターを切った。

  2008.12.01

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  来シーズンの準備

  過日行ったトレーニングのおかげで、肩から背にかけて気持のよい筋肉痛がある。昨日は真駒内アイスアリーナのトレーニング室に向かった。きたえーるに比べると施設は狭く、設備も貧弱であるがペダルを漕いで一時間、上腕筋と背筋中心に負荷をかけて一時間、たっぷり動くものの汗をかかない、暖房が入っていないのである。客は五人ほど、私の前に入室した方が黙々とベンチプレスをしている、私がペダルを漕ぎはじめ、今一人が入室した頃から音楽がなり始めた、古いカセットテープデッキから安っぽい音で竹内まりやの曲が延々と続くのである、寂れた雰囲気が尚寂れる。本日はだらだらと過ごしつつスノーカヤックの映像を見たり（カヤックを橇替りにしてゲレンデを下るという代物）して後、随分前に買ったものの読んでいなかった「川「から川へ　面白人生カヌー旅」藤原尚雄　著を読む。以前のカヌーライフ編集長が雑誌「outdoor」に連載したものらしいのだが、各地の川を下っては人生に思いを馳せるという代物で、どうも読みたいと思っていたものとは違うのだが、一昨日久しぶりに地下鉄に乗った際に読んだ「三文役者のあなあきい伝　１」殿山泰司　著にて、育ての母親に対する遠慮から毎朝冷たい飯と卵焼きを自ら準備して食べていた著者の姿と「～カヌー旅」の著者藤原氏とが重なって妙な読ませ方をする。来シーズンの川下りへのトレーニングとしてはじめた筋力アップとあわせてイメージトレーニングにでもなればと思ったのだが、どうも的外れな読書になってしまった。やはりイメージトレーニングのためには、絶版となり高価な値が付けられている「リバーカヤック大全」アマゾンで注文してしまおうかなぁ。

  2008.11.30

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  養源郷という桃源郷

  久しぶりの中華料理。中国語飛び交う店にて、夏行われた「ママチャリ4時間耐久レース」の打ち上げである。なんで今頃とは幹事さえもが思ったであろうが、そこはそれ理由をつけて人が集まり美酒美食、歓談の時を共にするのに反対を叫ぶ輩はおらず、時とともに忘れた筋肉痛もレース結果も忘却の彼方、レースの話などは僅かで、高尚な話はもっと少なく、尾籠な話題に皆歓喜して檳榔樹（びんろう）に話が移行して、次々と運ばれる皿に箸迷いをしながら青島ビールだのもち米で作った酒などに微かに酔いながら、更に話題は陸封された鱒の話から臭い食べ物の話と経由しつつ、まだまだ運ばれる皿。カバだのワニだのヒルだのに恐れながら下る異国の川下りの話から檳榔樹（びんろう）に話題は戻って裏窓の話に移行しつつ、おいおいまだ出てくるよお皿が。呑み放題ををつけても大層な額にはならない会費しか出していないのだが、出てくる料理の多さに皆話題も途切れる。食材としてはそこそこのものを使用しているようだが、どれも旨い（実際不味い中華料理ってのを経験したことはないのだが）。一瞬止まった会話もすぐ元通り、あっちでは台北の話、こっちでは脱脂粉乳の話でカオス的会話空間はやっと減り始めた皿とともに少しづつ落ち着きを取り戻して、散会と相成った。店を出てもすすきのには遠く、友人の店を冷やかす気にはならず東西南北皆それぞれ家路についたはず。はて、本日は何の飲み会であったかなんぞと脳裏を過った気もするが、まぁそんなことは些細なことである。家路につく足

  2008.11.28

• みっちりと

  みっちりと二時間強、体に負荷をかけて過ごした。豊平区のスポーツ施設「 北海道立総合体育センター きたえーる」トレーニング室にて。ジョグマシーンで体を温めた後上半身を中心にアームエクステンションだのショルダープレスだの10種のマシーンを試して後、アップライトバイクという、よくご家庭にもある室内自転車を30分漕いで、下半身の筋肉に対する8種のマシーン。他にもベンチプレスやウェイトリフティング関係があり、二時間半で400円也。午後11時までやっているとあって、仕事帰りと思しき方々が続々と集い、皆無言で汗を流している。我も仕事帰り、向かったのだが、どんよりと疲労感が滲む木曜日、新鮮な気分を取り戻すことができた。週二回くらい通えればなぁ。

  2008.11.27

• 『実践から生まれた新人教育論集』坂下五郎　著

  本日余りにも酷い（講師の無理解、プログラムの出来の悪さ、核心部分よりもイベントを重視する手法）研修を受けて、暗澹とした気分で疲労して帰宅したのち手にとった一冊の個人出版の本『実践から生まれた新人教育論集』坂下五郎　著を読んで、教えることの技術は当然のこと、センスであったり、知識であったり、思想であったりが講師のバックボーンとなって、聴く人の耳目を集中させて、心という部分にまで収斂させることができるのだなぁと、当然のことに首肯した。その後戯れに手に取る『宇宙流体力学』坂下志郎　著は知識の下敷きがなければ読書百遍云々が効かない世界。本日も美しい数式が並んでいるなぁと、書架に戻して、本日の研修である。人格をたったの四つに分けるという血液型よりも暴力的な自己診断の結果があった。それはたった四つの相反する人格だという部分とほぼ同じ得点数がついてしまってしまい、まるで自らの精神分裂症的結果見た思い。何故こんな時間までそんなことが気になるのであろうか。

  2008.11.26

• 

  格闘する準備

  夜半目覚めて頓挫していた「聖家族」を再び開き始める。独特の文章とイメージの炸裂にどうもリズム感を合わせることができずいたのだが、寝惚け眼で読み始めてみると、面白い。たった二人の兄弟が山形の街をやくざと警官だらけにしてみたり、ちょっと読まない間に面白くなったじゃん…違うって。札幌駅前、LOFTにて古書探索。我が師匠のブースにて「アメリカ「60年代」への旅」越智道雄著購入。細君は心理学関係二冊。一冊格闘できる書物に会えば劇的に何者かが変わる気がするのだが、細君は石橋を叩いて叩いて叩き割って渡らないタイプ。それはハチャメチャな我とおよそ人生の半分以上を供にしてきた証であろうが…。格闘する本がなかったもんか、我が書架をつらつら眺めるに本質に迫るものは本日のところ探し当てることはできなかったのだが、何冊か面白いところを探し当てた後、やはり行きつくところは、本の整理をしなければ、いずれ家が名実共に傾いてしまうという現実。「ユリイカ総特集　20世紀を読む」をパラパラとめくりつつ、かようにコンパクトに蔵書が収まってくれたらよいのだがと夢想するバシュラールの午後。本を選んだあとは、身の回りの事象に一々気になる部分が出てくる。言葉をどうとらえているのかな、なんて思いつつgoodの意味合いを考えながら、久しぶりの写真を撮った。

  2008.11.24

• 日々のあれこれ

  ●今シーズン二度目の雪道運転ここ何年か１１月の積雪なんぞ僅かなものだったのだが、今シーズンは二度目。過日の積雪よりも広範囲であり、本格的。山道の積雪は楽しさこのうえないのだが、街中にはいるとアイスバーン、他に車がいないとこんな楽しい道はないのだが、五十日とアイスバーンが渋滞に拍車をかけて最悪。●「表象の奈落　フィクションと思考の動体視力」蓮実重彦を読む。ロラン・バルトやミシェル・フーコー、ジル・ドゥルーズからルイ＝フェルディナン・セリーヌ、ギュスターヴ・フローベールなど魅力的な人物の作品や思想に関する「批評」は近頃萎縮しつつある脳に刺激をあたえ、本屋に駆け出す助走を与えてくれる。●筑紫哲也氏が亡くなり、朝日ジャーナルにて対談「若者たちの神々」がシリーズとして連載されたことを懐かしむ。良かれ悪しかれ８０年代は上記した一部のフランス現代思想が日本に遍く広められた後である。亜流、スノッブ、聞きかじり、あらゆるエエ格好しぃがカフェで映画館の片隅で飲み屋でポストモダンだの脱構築だのエクリチュールだの語る姿を見て、デリダを読んだのか、二次資料で語ってるわけじゃないよな、おまえらと突っ込みたくなっていた頃。●スポーツマンではない好きなことはとことんするが、嫌いなことはまったくやらない。今年はカヤックにはまり込んだ年となったのだが、シーズンを終えてつらつらと顧みるに基礎体力の不足、筋力の不足、持久力の不足、カヤックを漕ぐうえであらゆる不足を抱えてのシーズンだった気がして「冬も何かせにゃならんなぁ」と思っていると、区の体育館でバドミントンとトレーニングマシーンで汗を流して帰宅した細君がプールに行こう、ということで、本日は久しぶりのプール…ん？久しぶりではない、恵庭の温水プールでロールの練習をしに行ったではないか、しかし泳いだのはホンの僅か、沈脱で水に入っている時間ばかりであった。本日はじっくりと泳ぎに徹しようとするものの25m泳ぎ切るのに苦労する、というか最初は12.5mで足を着いてしまう始末。泳いだり歩いたり往復50mを数えるほどしかしないまま、体を温めに行ったが最後、やる気は失せて「飯食いに行こう」と相成った11月22日、イイフウフの日。食後本屋をうろついて後気を取り直し、真駒内アイスアリーナにてジョグかトレーニングマシーンでもと、立ち寄ったものの「本日はイベントのため一般のご利用はできません」ということで帰宅して「カッコいいカラダをつくる！」なるトレーニングブックをビール飲みつつ煙草をふかしつつページパラパラの午後。おっと、細君がオットマン替りに使用しているバランスボールが転がってきた。

  2008.11.22

• 8mmの誘惑

  過日一周忌を終えた叔父の写したスポーツ関連の8mmフィルムが大量に発見され、有志がDVD化したいという話が出たのだが、そのフィルムの確認をするための映写機に話が及び、我が8mm映写機が久しぶりの出番を迎えた。映写機を持って故叔父宅を訪ねるとフィルムの他にVHSやβが登場する前のビデオカメラセット鎮座ましましている。ビデオカメラ、ビデオレコーダー、3インチのモノクロTV、でかいバッテリー。しかしこのマシン、イジェクトボタンが壊れテープを取り出すことができず磁気メディアはかろうじて音声を再生するのみ。映写機に8mmフィルムをセットして映写するとモノクロの無声画像で、叔父が最後まで付き合ったスポーツの映像がカタカタという音とともに美しく再生される。撮影者の息遣いがそのまま残る映像はピントがあまくても、露出が適正でなくとも生身の人間が撮影している「写す」「見る」という行為が、まるで共犯者のように感じられる。編集したフィルムもあったが、殆どは撮りっきりの3分20秒。あの頃高価なフィルムで緊張した時間を過ごし、高価な現像料金を支払って3分20秒を楽しむというのではなく、何か宗教的儀式とでもいうべき高揚感を持って迎えた。撮影するという行為と観るという行為の快楽を久しぶりに味わったものである。我が息子も、甥っ子も壁に写された音声のない映像に感動する姿を見て、ただ古い人間であることの誇らしさを感じた良き日。

  2008.11.15

• 

  高価な買い物

  自然保護に関してはそう一所懸命ではない、自分のスタンスで拘わればよいと思っているからブームに乗ったマイ箸使用ではなく、面白いグッズだから発売当初買ったのが「和武器」。結構なお値段だっと思うのだが、箸先を片方なくしてしまい、過日箸先一本？半膳？四半膳？を購入する。700円也。高い買い物である。割り箸が自然保護の立場からよろしくないという、恐らく間違った思い込みが世の中にはびこって、間伐材であったり、行き先を失った竹であったりが箸となっても眉をしかめる風潮があるのだが、あくまでもこの「和武器」は面白いから買った代物。同じレベルで思ってしまうのが、レジ袋。多くのスーパーマーケットでレジ袋が有料化して非常に高価な額で売られている。代わりのマイバッグは殆どが石油で出来た袋であり、それも薄く耐久力がない袋である。これが麻袋であったり、綿で作ったカンバスや帆布で作られたトートバックが主流になれば当初の思いが実行されるのであろうに、社会とはなんと未熟なものであろうか。なんて未熟な閑人が物申せる立場ではないのだが。高価な箸、大切にしよう。

  2008.11.15

• 

  妻のモバイルPC

  いつの間にか学生になった細君がノートPCが欲しいという、予算は僅か。となると、モバイルPCを使いやすくカスタマイズして持ち歩くのが一番であろうと、機種選考、環境設定と楽しんだ。ヒューレットパッカード HP MINI 。ワープロなどアプリケーションは勿論インストールされていないので、オープンオフィスをダウンロードしようとするとネットに接続できない、セキュリティキーなるものが必要とのことで諸々探すもののみつからない、我が家はNECのAtermシリーズのモデムをレンタルで使用、諸々、諸々、諸々検索をかけてやっとモデムの設定に行きついて無事セキュリティキーを発行し、ネット接続に成功。セキュリティの問題があるのだろうが、息子の使うゲーム機PSPではなんなくできた。本日はフリーウェアのウィルス駆除ソフトなどを常駐させて最低限のセットアップを完了。しかし、コンピューター用語などの整理はまだできていないようで、新しいものを設定しようとすると常に壁がある、なんとかならんもんかねぇ。

  2008.11.10

• やがて悲しき

  叔父の一周忌。読経が終わり、説教が終わり、施主の「明るい一周忌」という思想に則って、会食を楽しみつつ、職場の関係であったり、スポーツの関係であったり、故人を偲んで集まった方々に、自己紹介と称して故人の或いは自らのお話をしていただいた。それぞれの叔父との付き合いが面白く、可笑しく語られる。なぜか皆スピーチが巧い。大笑いを誘われ、ひとしきり笑った後に大きな喪失感に捕われて、皆が皆、やがて悲しき一周忌に涙ぐむ。昨年叔父の亡くなった朝書いた日記には「朝日新聞の天声人語を読むと、ヘロドトスの『歴史』の引用から、ある王が「幸せな人物は誰か」との問いに、ソロンが「あなたに莫大な富があることを知っている。だが生涯を終えるまでは何とも言えない。この上に結構な死に方ができて初めて、幸福な人に値するでしょう」と。」と天声人語を引用したのだが、「結構な死に方」の意味合いをうまくつかみ取ることができなかった。一年たってこの語の意味を確かめた思いである。

  2008.11.09

• ワイパー代えて朝お昼寝

  今年の雪は早い。今朝二度目の積雪。細君を職場まで送り、帰宅してワイパーブレードを冬用に交換。カメラのメンテナンスをして、メディアの値段をチェック、コンパクトフラッシュよりもメモリスティックの方が安いのだが、書き込み速度はどんなもんかなんぞと逡巡する真似をしながら、来年購入予定の防水デジカメだの、細君が購入予定のノートPCをあれこれ探しつつモバイルPCで事足りそうな気がしてNECのLaVie Light が良いかなぁなんぞと、まどろみそうになりつつ、息子がサッカーの試合を見に行くというので、地下鉄駅まで送って帰り道、近場の家電量販ショップにてモバイルPCの現物をためつすがめつ。店員がうるさくて売り場を離れ、昼飯を食い忘れていたことを思い出し、食料品売り場の弁当コーナーで根室のエスカロップを発見してワインとビールとエスカロップを購入して帰宅してワインを飲みつつエスカロップを食して後、バランスボールと戯れつつ腹筋、背筋、腕足せ伏せをして、そのまま転がっているうちに眠ったらしい。目覚めて誰もおらず、一人。過日失った左上最奥の歯の喪失感を再度思い出しながら、趣味となった歯磨きをして、殺菌嗽をして、我が口中よりジャリッと云う音とともに抜かれたおよそ40年ほどの付き合いとなる存在感のある歯をためつすがめつして、いずれこの抜かれた歯を磨き小さな穴を穿ち、土俗的な装飾品にしようなどと目論みつつ、寒い冬を籠る楽しみを感じながら再度まどろんで日を過ごした。本日細君は某みのるにて会食、子の帰宅を待って本日の夕飯はジンギスカン再び。雪はすっかり融けたのに、真冬のような閉ざされ包みこまれた如き一日なり。

  2008.11.08

• 

  焼き切る快楽

  それがフライパンであろうが、中華鍋であろうが、若しくはジンギスカン鍋であっても。或いは宴会キャンプで酔いつぶれた翌朝見つけた痛恨のダッチオーブンの錆であったり、勿論１００円ショップで購入したたこ焼き用鉄板であっても、我が愛すべき鉄鍋たちを獅子が子を谷底に落として鍛えるが如き行為を「焼き切る」というらしい。なぁに簡単なこと。焚き火ができる環境であれば鉄鍋と薪を焚き火にくべれば済むこと、家の中でもガスコンロに鍋をかけてもうもうと煙が上がるのを我慢して鉄以外が炭化するのを待てばよろしい。鍋がキンキンと熱されて、熱を貯めこんで赤く染まる瞬間が見えれば幸い、そこまでいかずとも鉄以外の炭化は早い。火を落とし自然に熱が取れるのを待たなければいけない、事を急いで水などかけたものなら鋳鉄であれば、大切な鍋が簡単に美しく割れてしまう。自然に熱を冷まして、たわしで擦り炭化した諸々を落として後、再び火にかけて水分を飛ばし、食用油を表も裏もまんべんなく塗ってやれば、若獅子の如き鍋となって甦る。食用油を塗り忘れたなら、普段の倍の速さで鉄鍋が真っ赤に錆に染まることになるのでご用心あれ。我が家の鉄鍋は、この「焼き切る」行為を待って、普段の扱いが雑なことを申し添えるが、煙もうもうとさせつつ鍋を焼き切っていると、ストレスの大発散となる。心にもよろしい。近々行きたくもないメンタルヘルス研修とか。カヤックを漕いで、本を読み、酒を飲んで鍋を焼き切っている私には無用なものに思うのだが…因みにこれがこうなる。所要時間一時間。一時間たっぷり煙をまとって後。

  2008.11.05

• 

  心の準備ってもんが欲しいのだが

  朝は確かに初雪ってのは寒々しい中に心ときめかせる何ものかが宿っているのだなぁと、薄汚い初老閑人がおとめチックな気分にもなったもんだが、限度ってもんがあるだろう。しかし雲間から陽射しが射して、紅葉に積もる真白き雪の美しさなんぞと余裕のあった午前中はよかった。午後雪は横から降りだして、およそ20cm程も積もってやがる。おかげで、すっかり雪道運転に慣れてしまった。画像は札幌のディープな南、豊滝の辺り。午後４時ごろまではしっかり降っていたからたいした初雪だ。

  2008.11.04

• 

  初雪

  確か昨年の初雪は気づかないうちに過ぎていた記憶がある。恐らく本日のこの雪が札幌の今シーズン初の雪だろう。さて半年間冬を楽しむか。

  2008.11.04

• パークゴルフ初体験

  カヌークラブに入った筈が今年はママチャリレースだのパークゴルフだの初めて体験することが多い。本日は寒い雨の中、過酷なプレイを余儀なくされると思っていたウィルダネスカヌークラブ主催「北広島オープン　パークゴルフ大会」は雨雲の間を縫ってまったく風雨にさらされることなく楽しむことができた。十勝にしかないと思っていたモール泉の温泉が道央にあることも知り充実した一日は、１４人中１４位という誉に預かりながら、前半と後半の得点差が後半おおきく伸ばして賞品獲得のチャンスも得て、もしかしたらパークゴルフの才能があるのかもしれないと錯覚させるものではあったが、恐らく次回の恵庭オープンは一年後、来年はいかがなることやら。所で本日サイバーショット携帯で撮影した試合模様であるのだが、過日待ち受け画面設定のまま撮影してしまう失態によってブログで公開するには苦しいもの。どうもウィルダネス関連の撮影は失敗することが多い。反省！

  2008.11.03

• 

  ラリー・ジャパン

  皆目知識のないまま、ラリー・ジャパンを観戦する。ラリーで二台同時にスタートすることはないそうで、屋内での開催も世界初とのこと。どこでチケットを買えばよいものやらもわからないうちに、友人が招待してくれた。札幌ドームがかような姿に変貌し。こんな演出も。およそ1.5kmの距離を１分強で走る。ダートコースのようなスリルはないものの、技術の差が如実に表れて楽しい。壁を擦ったり、コースアウトなども若干見られ、バックファイアの音が響く。レース後各ピットを見て歩く。派手な色合いと傷ついた車、いずれ再び機会があれば、もっと過酷なシーンも撮影したいもの。楽しい半日を過ごし帰宅時の車載外気温計は14°、雨も上がり、これは絶好のコソ練日和と家に戻りカヤックを車に積もうとしていたら雨、なくなくコソ練は諦めた。

  2008.11.02

• 

  初冬の一日

  朝方気温が氷点下を記録した。本日は健康診断のため休み。早朝より病院まで走り、まぁまぁそこそこ飲酒喫煙５０歳としてはよろしかろう健康状態らしい、詳細は後ほど届くのだが。健康診断を二時間ほどで終えて、車の一年点検のためディーラーへ向かい、「聖家族」を読みつつ点検が終わるのを待っていると、予想より早くお終い。Uターンして秀岳荘へ向かい、月曜日に迫った「北広島オープン　ウィルダネスパークゴルフ大会」の賞品他もろもろ。カヤックのビデオ、雑誌。組立型箸のなくしてしまった先端一本。この先端一本なのだが、帰宅してみると本体が見つからない。いずこへ隠れたものやら。カヤックのビデオを見ているうちに体を動かしたくなってきて、３０分ほどジョギング、帰宅していつもの腕立て三セット、腹筋三セット、風呂から上がりダンベルを探すも見つからず代わりにビールを持ってしまった。当初３連休半を狙っていたものの、明日は仕事と相成った、平日お休みの初冬の一日は恙無く終ろうとしている。

  2008.10.31

• 祖母と孫の時代

  祖父はおらず、親は居るものの兄弟のようで、決して甘やかされて育っているわけではないし、礼儀は正しい。近頃の犯罪であったり、文学であったり、そして昨日観た「崖の上のポニョ」と云う映画であったり。祖母と孫の時代が続いた気がする。かような事象が作品として描かれるということは、その時代の終焉を迎えているのであろうが、祖母と孫と云う甘美で緩やかな関係性は優しく穏やかではあるが、孫の世代の緊張を奪う。自らを棚の上に置くわけではないのだが、親不在の状況が今の世の中ある気がして、親不在であれば、本来なら子は捨てられたということになるのだが、祖父母がいる。特に祖母、この優しさの深みが資本主義の行きつく先とリンクしてままならぬ状況を生み出していて、その終焉とあればどうなることなのやらと、収斂される先をネガティブに思い描いている。昨日観た「崖の上のポニョ」である。老人介護施設に勤める母と、その隣の保育所に通う息子はお互いに名前を呼び合う関係性であり、若い母親は姉としての役割を演じている。介護施設に集う祖母世代は女性だけが描かれて祖父はいない、同時に家庭にも父は不在で、父との関係性はどのような教育をしたのか映画からは分からないが、５歳までにモールス信号を自由に操る教育を息子に授けている。兄弟のような母は、仕事に対する情熱が強く、比べれば息子を育てるものは希薄に描かれる。絶対神の如きポニョの母には人間世界の社会性はなく、唯一、人として苗字で呼ばれる父が自らの規範を娘に伝えることができない、つまり無力である。おとぎ話はかような考察から寓話となり、後には回想において、あの頃の逸話となる。逆なのかもしれないが。私は親である、祖父にはなれても、祖母になることはできない。父親としての責任も力も、支配力も持っていると思う。しかし今の時代それらが全て無力化されているかもしれないという不安を感じ、その不安が増せば存在の無意味を思い知る気がする、なぜそのように感じるのかは分からない。時代なのか、或いは流れなのか。「崖の上のポニョ」は曖昧なまま終わりを迎えた、今読む「聖家族」は祖母と祖母になる決心をする１１歳の長女の状況が物語られる。俺は何処にいる、妻は何処にいる。迷子のにならぬよう、強い意志を自らに確かめる宵である。

  2008.10.27

• 

  釧路に思いを馳せつつ妙齢のご婦人がたに囲まれる

  歯痛で目が醒める。痛み止めを飲んで未明ネットを徘徊して後二度寝。本日を逃すと今シーズン、カヤックのコソ練はなかろうと思ったものの歯の具合の悪さには勝てず、夜勤明けの細君を迎えに行った足でモンベルにカヤックのDVDを探しに向かうものの、店内は冬一色、結局諸々ショップを冷やかして何も買わず。コーチャンフォーに向かい、細君は勉学のため心理学関連、我も触発されて「フーコー・コレクション１　狂気と理性」、見つけて喜び「バーボン・ストリート・ブルース」高田渡著、読むのが楽しみなこと。なおうろうろ本探しを続けていると季刊「イースト・サイド」を発見、特集はなんと「釧路の坂道」休坂、出世坂、富士三坂、相生坂、舟見坂、月見坂、ひぶな坂、きんじょ坂、そして私が育った家に近い観月園の坂。どこに行くにも坂を下りて向かい、坂を登って帰宅した子供の頃に思いを馳せて、ひっそりと応援を続ける道東にテーマを絞る「イースト・サイド」に好感が増す。細君の携帯電話機種変更とともに我の使う携帯、筐体不具合にて交換することに。画像右手中央部分にあるボタンがデジカメのシャッターなのだが、この塗装が剥がれたことを伝えると交換対象だとのことで、新品の電話とあいなる。夕刻予約を入れていた新たなる歯科に向かう。思いのほか混んでいて本日購入した「フーコー・コレクション」を四分の一ほど読んで、やっと治療が始まる。諸々治療して後、うら若い女性看護師三人が我を取り囲み、一人は器具を使用して我が口をあけ、今一人は口中に鏡を差し込み、もう一人は我の上半身に身を預け、我が口中の写真を撮影を始めた。情けない姿なり。恐ろしい事態に目をつむり脳裏に釧路の坂道を想起させつつ悪夢の如き時間が去ることを願うのだが、歯の裏側を鏡に写して撮影するものだからなかなかうまくいかず、その時間の長いこと長いこと。解放された頃は疲労困憊、フーコーの狂気などどこかにすっ飛んでしまった感で今日の主なる諸々を終了させた。来週の木曜日、再度本日の病院にむかうのだが、登校拒否？になりそう…。

  2008.10.25

• ご迷惑かけたかも

  楽天ブログでは機械投稿コメントに対するブロックがなく、禁止したいドメインを登録してブロックするしか迷惑コメントを抑える対処の方法がない。そこで、迷惑コメントのドメインを禁止したところ、良識ある皆さんがよくお使いのドメインも禁止していたことが先ほど判明。ご迷惑をおかけしたかたがいらしたかもしれません<m(__)m>しかしトラックバックは禁止して久しく、BBSも削除している時間が惜しくて閉鎖、便利な機能が一部の困った連中の餌食になって機能しないとは嫌なもんですねぇ。

  2008.10.23

• セカンド・オピニオン

  歯医者に通い始めて約一か月。虫歯の治療は進んだのだが、核心部分、この通院が始まった原因の歯が相変わらず、どころか通院のきっかけになった歯痛や頬の腫れが以前よりも強く再度起こってしまった。本日は別の病院で現在までの経過と処置、諸々不安部分を相談したところ、核心部分の歯はブラッシングで治療できるレベルではなく、抜かなければ今後も痛みや腫れが続くだろうとのことで、今後はこの病院にて治療することに決めた。以前の病院での不安材料の一つに、行く度に医者が変わり、所見が変わることがあった。この病院では一人の医者が関わってくれるとのことで、本来であれば当然だろうことに感心しつつ、患者としての俎板の上の鯉状態が続く。

  2008.10.23

• 

  今日の北日本

  友人が撮影の一部と文章を担った「週刊百名山　鳥海山　月山」が書店に並んだとのメールを受けて早速立ち読みするつもりがついつい懐かしい山形の風景に購入。昼休み青森を舞台に描く「聖家族」を読みつつ、何度もフレーズのように繰り返される「青森秋田岩手山形宮城福島。」に父の先祖所縁の岩手、母の先祖所縁の秋田、友人の山形、寺山修司の青森に思いを馳せる。歯医者に寄って帰宅時トイレットペーパーを買うついでに酒精コーナーをうろつくと「SAPPORO 数量限定　CLASSIC 2008富良野VINTAGE」発見。長いことビールは北海道限定CLASSICと決めているのだが珍しい。旨し。良き一日なり。

  2008.10.21

• 

  消えるキャンプ場

  三週間にわたって支笏湖ポロピナイキャンプ場に向かった。ウィルダネスの納会、カヤックのコソ練、そして本日もコソ練のつもりがスプレースカートを忘れてキャンプ場の片隅で頭を抱えつつ、本日でキャンプ場としてクローズしてしまうこのフィールドを歩いてみた。フィールド内の巨木の存在感は長年の間キャンパーを癒したのだろう。瘤も？忘れ物を見つけた。私のように家にものを忘れたのなら失うことはないが、フィールドに忘れられたものはどうなるのだろう。森のオブジェとして永遠に残るのだろうか。これも忘れられたオブジェ？秋にも新芽を出すことを忘れない。忘れ物をしたものだから、素っ気ない素振りのインプレッサ。温かければ、少々寒くても、来週もコソ練にくるか。体は少し掴みつつあるカヤックの技術。

  2008.10.19

• 本日の千歳川

  ウィルダネスのメンバー数名にて千歳川で練習と思っていたのだが、案に違って三笠カヌークラブの面々と漕ぐことになった。我々は練習だから、殆ど上流を向いての川下りである。フェリーグライド、パドリング、リーン等的確な指示をいただきつつ誠にカヌークラブとは有り難い。ありがとうタケピー師匠！まなぶまで下りて、核心のロールの練習に移行する。イメイジは膨らませてきた、出来ると自分に言い聞かせてきた。ヒップスナップを何度も練習し、手を借りて練習し、いい雰囲気でパドルを持って引っくり返る、う～んきれいなフェザーリングができない。本日も先のプールの練習と同じ、疲れでリズムがばらばらと崩れて完成を見ることはできなかった。明日も別メンバーが千歳川を下る。足を引っ張るか、支笏湖でコソ練するか悩むところである。本日知ったこと。ドライスーツとはスーツの下に水を侵入させないのだが、自らの汗がスーツ下の衣類を濡らし、その状態で水の中で練習をすると体は非常に冷えるものだということ。帰宅して風呂に浸かり肩と腕にバンテリン塗りまくってみるものの明日以降の筋肉痛を今から感じている。それにしても、単に練習と思い自らのおにぎりを持っての川下りであったのだが、三笠カヌークラブの方々に豪勢なご馳走を振る舞われた。三笠カヌークラブの皆様、ご馳走様でした！

  2008.10.18

• 映画は誰のものか　『光源』桐野夏生

  映画は誰のものか。監督かプロデューサーか主役か助演かスタッフか、或いは観客か。一本の映画製作の現場をある意味スラプスティックと云っていいまでに描き上げて、企画を潰してしまう物語は打算や妥協、イニシアチブの握り合いなどドロドロとした人間関係を描く桐野夏生の物語の王道ではあるのだが、背景を変えたことによって別な印象を残す作品。ほぼ最後まで映画は誰のものなのかと問いつつ物語は活性化するものの、もう一つの物語、主演男優の個人的な関係、自らが女性になった如き義妹ととの深く暗い関係に『光源』という物語を収斂させたところで、我が読んだこの作品への視線の歪みを感じた。伏線と云う程のことではないが、このラストを予感できなかった不満と、OUTの如き直球力を逸らされてやや不満は残るものの、やはり桐野夏生は気持ち悪くて面白い。

  2008.10.17

• その後のデンタルケア

  真面目に歯医者に通っている。現在四本の虫歯の治療及び歯垢の念入りな除去。生活ではまるで趣味のように日に何度も歯磨きをして歯間ブラシも使う、そして劇的な変化をもたらしたのが歯磨き粉「ヒノペリオ」、炎症を起こし腫れもあったのだが消炎効果もあるこの歯磨粉を使い始めた途端炎症が治まりはじめた。30年ほど振りの歯医者であったが、恥ずかしい話、下の前歯の裏側で何度か歯が欠けたと思っていたものはすべてが歯垢であったようで、歯医者にて歯垢を除去してみると欠けはなくつるつるの元気な歯が現れた、歯医者も驚いたことであろう。上前歯に一本古くから著しく欠けた歯があったのだが、麻酔をして削って後何やら口中で作業をしているなぁと感じていると、手鏡を渡されてその歯を覗いてみると一見何事もなかったような健康な歯に変化していた、どんな技を使ったのかは知らねども技術はこの三十年で著しく進化したらしい。進化したと云えば麻酔である、まず上皮に麻酔をするから本麻酔の針が刺さる痛さがない、違和感だけである。というわけで、実に真面目に歯に関わっているのだが、まだ先は長そうである。何せ30年ぶりだからなぁ。

  2008.10.16

• 温かな秋のレゲエ

  http://jp.youtube.com/watch?v=4DzX3xL3izo&eurl=http://atsumi-nakashima.blog.ocn.ne.jp/basiccourse/ロール病にかかってしまったらしい。この映像が至福。イメイジを膨らませる夜。気がつけば秋なのだが、ロールの欲求が、この年を黄昏させない。この年の内に、基礎のロールをマスターしたい。来週も水を求める。来年の為に。レゲエで癒されて…

  2008.10.14

• 

  色彩のシャワー或いは野球の退屈さ

  昨日購入したスポーツタイツの効果を試しに真駒内公園へ赴く。公園内の木々は濃く色づいて冷たい風に吹かれて枯葉を舞わせていた。入念に準備体操を行いゆっくり歩きはじめ、速度をあげて歩き、ジョギングへと移行。走ることなんざ随分忘れていた行為ですぐに息が上がる、息を整えつつ歩き再びジョギングへ移行する。歩幅を縮めてみると楽な気がする、スポーツタイツで膝関節に安心感があり、およそ4km約45分間を紅葉の下楽しむことができた。グッズの威力と云うべきか、走ることに楽しみなんて感じたこともなかったのに随分な自らの変わりように誰よりも自分が驚いている。所で本日の朝日新聞朝刊9面「耕論」にて元東大総長の蓮実重彦氏が談話を載せている。蓮実氏は以前、草野進と名乗り「プロ野球批評宣言」を編んでいる野球通。本談話には「東京、大阪、名古屋のドームは即刻爆破して（笑）、人工芝ではない天然芝の球場にすべきです。」と過激な発言を寄せる。独特な視点は相変わらずなのだが間違いがある「偉いと思うのは稲葉ですね。FAを使ってヤクルトから人気では劣る日本ハムに行き、それで自分を伸ばしています。」とあるのだが、記憶に間違いがなければ、稲葉選手はヤクルトから大リーグを目指したものの叶わず、日本ハムに移籍することとなって後FAの権利があるものの行使しなかったと記憶しているのだが。談話後半に「野球というのは、本来見ていてつまらないものなんです。本当に面白いのは、3時間のうち3分くらいでしょう。その退屈さに耐えて、喜びを見つけなければいけない。」とあり、その退屈さに耐えられないのが我なのだろうと納得するのであった。さて、本日の日本ハムは如何なる事やら、友人は今朝早く大阪に日本ハムの応援に旅立った。

  2008.10.12

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  End Game

  他国語に関しては殆ど文盲であり、当然ヒヤリングもできない我にも楽しめるこの映画というよりも映像はコルシカ、ロシア、カナダ、ハワイでのサーフィンカヤックなど、とにかく激しい流れを探しては向かって漕ぎ下るシーンが延々繰り返されるのだが、とんでもない高低差のある滝落ちだの目まぐるしい連続するクランクを漕ぎ下るだの、とんでもない連中のとんでもないカヤック冒険行である。このビデオ、過日開催されたウィルダネスの納会、水上運動会の景品で頂いたものだが（他にはバランスボールも頂き狭い我が陋屋にでかでかと鎮座ましまし、足や頭をゴツゴツとぶつけながらエクササイズを楽しんでいる）、興味の対象外なのかビデオを観る環境がなくなっているためか、景品頂き二順目で選んだもの。歓声を上げながら激しいパドリングを楽しんでいると今まで下った川なんぞはすべてがチャラ瀬に見えてくるのが怖い、実際川に浮かんだのならこんな映像のことなど忘れてビビってしまうのだろうが、気持ちを大きくさせる映像である。

  2008.10.11

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  俄かスポーツの秋

  本日尻別川下りの予定があったものの、不順な天候と歯の不具合で日和ってしまった。細君は昨夜息子、息子の友人、その母とともに区の体育館にてバドミントンを行い、すっかり気分はスポーツウーマン。スポーツショップを梯子して細君がジャージーを選ぶ間、どさくさにまぎれて私用に「バイオテックスタイツ」を購入。画像はAmazonより拝借。下半身の筋肉を締めて運動性能をアップするという代物なのだが、試着してみると本日購入する予定ではなかったもののすぐ欲しくなってしまった。何やら今年はスポーツ用のウエアばかり購入し、普段着を買っていない。帰り際コーチャンフォーにて、暗黒古本屋が感想をアップしていた「風呂場で読むドストエフスキー」長屋恵一著、桜庭一樹が新聞広告にて推薦の文を書いていた「聖家族」古川日出男著を仕入れて帰宅。早速、バイオテックスタイツを着用し筋肉の締り具合が心地よく、このまま走りだしたい欲求に駆られるものの、本日はクライマックスシリーズ。テレビの前でビールを飲みつつ野球観戦というあたりが、我の俄スポーツの秋というところなり。

  2008.10.11

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