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アラサー地方公務員の投資日記@株と筋トレと田舎暮らし

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2024.04.04
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カテゴリ:企業分析

​​​​今回は、日本たばこ産業(JT)について、企業分析を行います。
日本企業の中では、トップクラスの配当と、安定性で、投資家から人気の銘柄です。ちなみに、JTの株式の40%近くを保有している筆頭株主は、日本政府(財務大臣)でもあります。
そんなJTは投資対象としてどうなのか、備忘も兼ねて綴っていこうと思います。

先に要点から申し上げますと
①たばこ業界の市場規模は、発展途上国を中心にまだ成長の余地はあるが
 長期目線では安定しているかどうか微妙。

②ビジネスとしての参入障壁は高く、新規参入企業は少ないかもしれないが
 世界のたばこ大手企業との顧客争奪は激化している。
 
③しかし、会社としての安定性や、配当の高さから
 今後も投資家からは人気の銘柄であることが予想される。

結論…​長期保有を前提とした投資先としては微妙
ただ、日経平均が大きく下がった暴落時の投資はあり

​ 
です。これから詳細を説明していきます。良ければ最後までご覧ください。
​​​​​

​​①たばこ業界の市場規模は、発展途上国を中心にまだ成長の余地はあるが
 長期目線では安定しているかどうか微妙。

​​
​日本たばこ産業は、業種としては食料品に分類されるが、医薬品や食料品の売上は全体の1割程度で9割以上がたばこであるため、JTの業績や将来性は、たばこ販売にかかっている。たばこは衰退産業ともいわれているが、高い収益率を誇るビジネスであり、さらにアジアを中心とした発展途上国では、人口増加に伴いまだまだ喫煙者は増える見込みだ。ただ、先進国では近年の健康意識の高まりなどから、需要は減っている。ちょうど、タバコの需要が先進国→発展途上国へと移っている感じだ。もちろん先進国の日本も同様で、国内の売上は減少傾向にある。また、数十年後に、発展途上国が今より豊かになり、健康で長生きしたいと考える人が増えれば、たばこの売上も減少する可能性がある。

②ビジネスとしての参入障壁は高く、新規参入企業は少ないかもしれないが世界のたばこ大手企業との顧客争奪は激化している。

たばこはビジネスモデルとしては非常に優れている。
法律の規制等の関係で、新規企業の参入は難しく、世界のたばこ市場は、Philip MorrisやBritish American Tobaccoなどの大手企業が市場のほとんどを占めており、いわゆる寡占市場である
※ちなみにJTは現時点で時価総額世界5位
さらに、たばこは利益率と商品依存性が非常に高く、JTはこれまで安定した売上を叩き出してきた。
ではJTの今後はというと、海外(特に発展途上国)でどれだけ売上を伸ばせるかが重要となる。
実際、JTの海外売上比率はざっくり、日本25%:海外75%となっている。
このデータだけ見ると、きちんと時代の流れに対応できていると思われるが、世界の競合他社とJTを比較した際、少し気になる点もある。

まず一つ目が、利益率だ。
JTは、世界の競合他社と比べた時、決して利益率が高いとは言えない。
JTの純利益率は、16%前後なのに対し、British American Tobaccoは約24%、Philip Morrisに関しては。約28%もある。
これは事業規模や国の違い、JTは医薬品や食料品事業も行っていることも関係していると思うが何にしても利益率が低いのは良いことではない。

二つ目は、JTの利益成長戦略が、主に値上げと、M&Aだということだ。
JTだけに限った話ではないが、たばこ販売というシンプルは業種ゆえに、企業独自のアイディアや戦略はほとんどない。
だから、規模の経済で市場のパイを取り合うため、利益成長には、基本的には
値上げとM&Aしかない。
そうなると、M&Aは、資金力のある
Philip MorrisやBritish American Tobaccoが有利だ。
さらに。販売数が確保できなくなれば、値上げしかなくなるが、ただでさえたばこ離れが進んでいるのに、値上げをすればさらにその傾向は強くなるだろう。

~閑話休題~ 電子(加熱式)タバコについて

​​最近愛用者が増えている電子(加熱式)タバコについては、JTは完全に出遅れている。電子タバコは、葉タバコに比べ圧倒的に原価が安く、会社としては儲けを出しやすい。さらに、近年の健康志向の高まりから、若者を中心に利用者が増えてきている。しかし、JTの電子タバコシェアは、国内でも10%前後となっており、非常に苦戦している。電子タバコは、Philip Morrisのアイコスが圧倒的シェアを誇っており、非喫煙者の中には電子タバコ=アイコスのことだと思っている人もいるのではないだろうか。
JTの電子タバコPloomが、アイコスの築いた牙城を崩すのは容易ではない。今後電子タバコがどれだけ普及するか不明だが、もし葉タバコより電子タバコが主流となると、JTはこれまで以上に厳しい戦いを強いられる。


​​​③会社としての安定性や、配当の高さは魅力

​​
​これまでネガティブな意見を多く述べてきたが、JTは、財務面では非常に優秀な会社だ。
売上や純利益も安定しているのに加え、自己資本比率も50%前後で、景気後退や、不測の事態が発生した場合でも、潤沢な資金で対応することが出来る、鉄壁の財務基盤を持っている。さらに、たばこ事業の利益率は30%前後で、非常に高い。鉄壁の財務と、高利益の事業に加え、国内株でもトップクラスの配当利回りを誇っていることから、今後も投資家の人気は高い銘柄であると予想する。


​​​結論:​​​投資するのはあり?

正直、長期投資の対象としては微妙。たばこという事業は魅力だが、競合他社との競争激化や、今後のたばこ市場の成長率等を考えると、先行きの不透明感は否めない。
そして最大の懸念は、JTという会社が今度大きく利益成長する可能性は低いということだ。
ボクが投資する企業は、事業で得た利益を事業に再投資して、さらなる利益を得る会社だ。
しかし。JTの配当性向は70%を超えており、利益の多くを株主への配当に回している。
高配当株は、個人投資家を中心に人気だが、高い配当を出すということは、そうしないと投資家に投資してもらえないか、利益を再投資しても成長する事業がないということでもある。
※おそらくJTは後者だろう。
さらに、利益を事業に再投資する場合は、税金はかからない(むしろ法人税が安くなる)が、配当として株主に払うと、20%の税金が持っていかれる。つまり強制的に株を一部利確しているということだ。
ただ、日経平均が大きく下がる暴落時には、投資を検討してみてもいいかもしれない。
JTは、財務の健全性や、事業のディフェンシブ性から、景気後退時や、経済低迷期でも倒産の可能性は非常に低い。
さらに、暴落時には、高配当株の方が、株価が早く回復する傾向もあることから、日経平均が大きく下がる暴落時の投資先としては、面白いかもしれない。
ボク個人としては、暴落時に仕込んで、数年保有。その後、株価の割安感が薄れてきたタイミングで売って利確するようなやり方を狙っていきたいと思う。


※本ブログの内容は、個人的な意見です。買いや売りを推奨しているわけではありません。
 また、投資は自己責任でお願いいたします。
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最終更新日  2024.04.04 22:30:14
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