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夕張北高79年3年D組ホームルームHP　ブログ＆掲示板

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ブログの一旦終了と、Facebookへの移行

ブログの一旦終了と、Facebookへの移行既に一昔前になってしまったブログブームもだいぶ落ち着いて、最近ではFacebookだとかツイッターだとかのほうがポピュラーになった様相を呈しています。本ブログも、これまで夕張北高3年D組ホームルームとして10年以上続けて、だいたい一月に一回ペースで書いてきましたが、最近はFacebookでの不定期のつぶやきというかボヤキというか、そっちの方が頻繁になってしまったので、そろそろそちらに全面的に移行しようと思っています。Facebook上での俺のHNは以下の通りです。Ichihash Masharry https://m.facebook.com/ichihash.masharry?refsrc=https%3A%2F%2Fja-jp.facebook.com%2Fichihash.masharrypこのHNは、俺が指導してた留学生達がよく間違えて俺の名を呼んでいた中から、適当なものを選んで付けたニックネームです(^^;;。これまで長らく愛読して下さった読者の方は、宜しければFacebookのほうにお越し下さい。もしFacebookは利用しない、する予定がないという方は、お知らせ頂ければメルマガとして内容を配信いたします（なんと無料で！当たり前か(^^;;）。お手数とご迷惑をおかけしますが、どうぞよろしくお願いします。これまでのご愛読、どうもありがとうございました。また、Facebookやその他の場でお会いできる事を楽しみにしております。敬具北高1979ご賛同頂けるならクリックをお願いします。

2016.03.12

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>経済学の思想：人為的な支配を認めない市場という経済原理　PartII

経済学の思想：人為的な支配を認めない市場という経済原理　PartII市場の失敗か政府の失敗かだが、「市場の失敗」の話で言えば、それを克服する有効な方法は「政府による規制」とは限らない。社会的費用が発生するようなケースでは、当然何らかの市場競争への介入や制度の設計変更などが必要となるのは言うまでもないが、どのような介入がいいのかは単純ではなく、慎重に判断すべきであり、安易な規制などによる「政府の失敗」もよく起こり得ることである。しかも、通常政府による規制は、何らかの利害関係者への損得と密接に絡んでいるものだ。フリードマンが指摘した有名な例で言えば、予算が限られている時に、より良い教育が必要な児童・青少年への投資と介護治療が必要な病人への援助と、どちらにどのぐらいの予算をどういう風に割り当てるべきなのか、政府や第三者が簡単に決められる問題ではないし、正解も存在しない問題なのである。まさに政治的に決められてしまう問題であるからこそ、そのような問題に多くの資金と権限を移譲するということは本来危険なことだと感じないだろうか。また、「経済格差の拡大」が市場原理の大きな問題であるという非難もよく耳にする主張だが、この非難は不当なものである。なぜなら、市場原理は格差を拡大することもあるが、格差を縮めたり逆転したりすることもあるからだ。むしろ、このリベンジのごとき何度でも挑戦することを保証していることこそが、市場原理の本質的特徴であるのだ。経済格差の問題の本質逆に、「経済格差の拡大」を問題だという主張に問い返したいのは、「では、経済格差を無くせということなのか？」ということだ。長時間働く人もあんまり働かない人も、会社の社長も平社員も、国の指導者も一般人も、皆同じ給料にせよ、ということなのだろうか？そんなことを主張する人は、おそらくいないだろう。このことから分かる通り、「経済格差の拡大」は実は本質的な問題ではない。真の問題は、「格差が固定されてしまうこと」のほうなのだ。分かりやすく言えば、職業選択の自由もなく、身分が固定されているような社会（すなわち身分制、封建制のような社会）、あるいは、選択できたとしても制限などが強過ぎて、どんなに頑張っても追いついたり追い越せないほど、賃金格差が最初から固定しているような社会（ゆるやかな差別的身分社会）なのだ。例えば、非正規専門職員が、正社員と賃金構造や福利厚生の面で始めから格差があり、その格差が固定され、且つ正社員至上主義のように雇用口が制限されているような社会では、経済格差の固定が出現するだろう。そして、それが現在の日本ではないのだろうか。これは市場原理の問題ではなく、むしろ正社員の育成コストを理由に、多様な就労形態を拒んでいる雇用慣行のせいだろう。一度職に就いたら（あるいは一度採用したら）一生辞められない仕事（一生解雇できない仕事）という硬直化した雇用慣行のほうが格差を固定し、また非効率な構造を作り出している。しかも、おそらく労働者と会社の双方にとってもこの状況は不幸なことなのだ。このような雇用慣行こそが、正社員至上主義という非正規差別を生み、既得権益や地位を死守しようとする勢力を生み、新卒一括採用というリクルートを生み、就活による大学教育の空洞化を生んでいる元凶ではないか。スポーツのルールと審判のような市場と政府市場原理とは、このような不効率で閉鎖的な裁量を、ルールによってより能率のいい状態にしようとする枠組みに他ならない。その意味で、市場原理と政府組織との関係は、スポーツにおけるルールと審判の関係に似ていると感じる。ゲームでプレイするのは、あくまでも一般消費者や投資家であり、売り手や買い手である。そのゲームを、如何にフェアで実りあるものにするかというルールが市場原理である。そして、政府はゲームがフェアに行われているかどうかを審査する審判に徹するべきなのだ。プレイヤー達にとって如何にインセンティブの湧くゲームをデザインするのかということに、政府は腐心するべきだろうが、ゲームにおける規制は出来るだけ少ないほうがいいし、可能な限り自由にプレイさせるのがいいのだ。そして、政府自らがプレイする必要は本来基本的にないのだ。市場原理とは、公平な競争を経済分野において徹底するということに他ならず、それは中身のない形式的で固定的な権威主義を打ち砕くという意味で反権威主義的であるが、同時に真の権威を競争の果てに出現させるだろう。これが市場原理というルールの基本思想である。世に出回っている市場原理への謬見は、市場へのいわれのない的外れなものが多い。むしろ、そのような謬見を意図的に振りまいている勢力のほうこそが、真に批判されるべき対象だと感じる。ご賛同頂けるならクリックをお願いします。

2012.03.29

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日本経済の直面するパズル

日本経済の直面するパズル気が付いてみると、今日は66年目の終戦記念日だった。いつもなら8月6日の原爆記念日にこのブログも更新してたのだが、今年の当日はシンガポールに出張していたので果たせなかった。とにかく、日本はこの半世紀以上にわたって、曲がりなりにも実質的な戦争状態になることもなく平和裏に経済発展を遂げて来た。このこと自体は、当然のこととは言え、世界平和に果たしてきた戦後日本の貢献として評価されていいだろう。だが、ここ20年ほどの間、日本経済は出口の見えない長期不況にハマり込んでいて、一向に経済状況が改善する気配が見えてない。それどころか、3月11日の東北大震災以降、一層の社会的混乱と政治的混迷が、放射線問題の風評及び差別拡大と、エネルギー問題の混乱に拍車をかけていて、経済はより深刻な状態になっていると言わざるを得ない。現在、日本経済が直面している問題は、周知の通り、円高とデフレであることは間違いないが、大切なことはこれらが不況の原因ではなく、まず結果として生じているという視点だ。経済システムの大きな特徴は、これらの結果が次の活動では前提条件（所与）となってフィードバックし、原因のように効いてくるために、直接的な因果関係が極めて分かり難くなるということだ。そういう相互依存関係こそが、経済システムの本質的な仕組みであり、また難しい所である。円高やデフレの問題も同様で、これらの問題が経済に何らかの影響を与えること、従ってある経済現象の原因となることは自明だが、もともとこれらはある経済活動の結果生じているということをハッキリさせておくことが肝心だ。まず、円高は、ギリシャをはじめとするEC内での深刻な経済悪化と、アメリカの慢性的財政赤字と不況の結果、相対的に円が購入されている結果であるということであって、日本経済への将来性から円が買われているわけではない。また、デフレは、短期的には円高による輸入価格の下落などの影響もあるかも知れないが（しかもそのような影響は必ずしも悪いことではない）、長期的には、構造的不況の中での資金需要そのものが減退し、生産拡大に結び付いていないということが主因であって、日銀がマネーを発行すれば解決するというような類の問題ではない。実際には、供給されたマネーによって、金融機関は主に国債の購入などで運用しているだけで、設備投資に広がっていないのが実態であるはずだ。無論、このデフレ論に関しては研究者の間でも異論が存在しているが、金融政策が「流動性の罠」と言われる状況において殆ど効果が上がらないというのは、既にFRB議長のバーナンキも、ノーベル経済学者のクルーグマンも熟知している。現にアメリカ自身が、この状況に置かれているのが現状だ。経済理論的に言うと、現在の資金需給の状況は、自然利子率がマイナスの状況になっているため、いくら資金供給をしても経済活性化には繋がらないということだ。金利がマイナスになるということは、銀行に預けていると利子分に相当する手数料を預金者から徴収しますということになるので、実際にこれが行われたら、銀行に金を預けるインセンティブが無くなり、皆が金を引き出して何かに使うか、タンス預金として現金保有することになるだろう。円に対しての相対的な需要があるうち（円高のうち）は、タンス預金も有効かもかも知れないが、何かをきっかけにして通貨に対しての信頼が崩れて円安になってしまうと、円の保有自体もリスクを伴うので、消費するか、何か別な資産（動産・不動産や有価証券等）に持ち替えるかということになるだろう。このことの意味は、何らかの通貨不安が起きて円が急激に安くなるという状態にまで進まない限り、日本はインフレにならないし、資金を使おうとしないだろうということだ。だが、容易に想像がつくように、このような円の信頼を破壊してインフレを引き越そうとするやり方は、実態経済そのものも損なう危険性のほうが高い。実際、今回の原発事故によって原発依存を引き下げようという機運になったためか、エネルギー危機への世界的な関心の高さからかどうかはともかく、化石燃料、特に原油への需要が高まっていて原油価格がじりじりと上昇している状況では、急激な円安は生産コストの急増となって、経済に大きなダメージを与えるだろう。為替の急激な高騰に対しての一時的な介入はともかく、実需的な裏付けのない恒常的な通貨政策は、かなり疑わしいと言わねばならない。むしろ副作用のほうが大きいだろう。では、この不況脱却をどうするのか？例えば、クルーグマンは、伝統的なケインズ政策である財政政策を使うのがいいと主張していたはずだが、現状のアメリカや、とりわけ日本では、これ以上の債務増加は当然難しいと言わねばならない。結局、日本では、一層の規制緩和と徹底した歳出削減及び可能ならば減税実現がいいのだろうと俺は思っている。規制緩和では、通信・放送、電力、エネルギー、金融、運輸、農水産業などで、多くの規制や許認可が維持され、事実上の補助金漬けや独占化が許されている産業がまだまだ多くあるし、ベンチャー・ビジネスに開放すべき分野が結構あるはずだ。また、歳出削減では、事業仕訳に見られたような氷山の一角の事業廃止はもちろんのこと、それ以外の分野での圧縮を進める必要があるが、社会保障制度、選挙改革、議員数削減、公務員給与問題、教育、国防等々を全て例外扱いせずに抜本的な改革を行う他はないのではないか。税制改革でも、直間比率の見直しとの抱き合わせで、結果的に減税が実現されるなら望ましいが、仮にそうならなかったとしても、一層透明性の高まった財政構造と社会保障を含めた制度設計が明らかになれば、増税かどうかは本質的ではなくなる。課税しない分、自助努力で生活設計をするのか、それとも、国や公共機関に代理執行してもらう代わりに増税を受け入れるのか、この両者の選択の問題として明確になるからだ。現状での増税議論は、支払われた税金がどのように無駄なく使用されているのか不透明なままの印象が拭い去れないために、そのままの状態での増税は飲めないという状況であり、それはあたかも、原発や放射線の一体何がどう危険なのかが殆ど分からないままでは、原発の再稼働は認められないと感じてしまう国民感情と同じ構造であるだろう。現在進行している世界経済の実際は、まさに世界的同時不況の顕在化であり、日本は如何にコストをかけずに経済を浮揚させるのかというパズルに直面していると言ってよい。他方で、BRICｓを中心とした新興国は、この状況で相対的に安い賃金とIT技術を背景に猛追をかけている。この状況はしばらく続くであろう。

2011.08.15

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放射線の発癌リスクについて

放射線の発癌リスクについて日本には、広島・長崎への原爆投下という歴史的（アメリカの戦争犯罪の）事実があるため、放射線被ばくに関して、とりわけ敏感であることは間違いないし、また、それはやむを得ないだろう。だが、放射線被ばくについての、おそらく一番の問題は、我々一般国民が、放射線というものについて、あまり良く知らないということであり、その無知や知識不足から、いたずらに恐怖心が煽られているということのほうである。これが風評被害というものの最大要因であると自覚したほうがいい。例えば、紫外線は皮膚癌を起こす可能性があり、赤外線も白内障などの目の障害を起こす可能性があることは、おそらく多くの国民が知っているが、放射線ということになると、何か得体の知れないものがあって、それがとんでもない悪さをするかのような恐怖感が、理由もなく刷り込まれているのではないだろうか。（昔映画で見たゴジラやガメラが、確か水爆実験で放射能を浴びて巨大化した怪獣だったという影響などもあるのかな（笑）。）これは、第一に、我々の放射線についての知識が決定的に不足しているからであり、無知であるが故に漠とした恐怖心を抱きがちになるということであり、第二に、その恐怖心を煽ることで、商業的に「成功する」一部ジャーナリストやマスコミなどが存在するからであり、第三に、その煽りによって、ほとんど無意識に風評を広げてしまう人々がいるからであり、第四に、福島第一原発の事故における東京電力や政府の対応の遅さ、情報の不十分さと不正確さが、多くの国民を一層不安にしているからである等々の、複合的な結果であると見てほぼ間違いないのではあるまいか。もしもそうだとしたら、放射線に関しての恐怖は、ほとんど人為的、社会的に起きている問題だと考えていいし、そのような風評をいたずらに広げないためには、徹底して正確な情報を入手し、合理的な分析を重ねて、冷静な判断と適切な警戒心を持つこと以外にはない。（この期に及んで、不必要で盲信的な恐怖を煽り続けてる学者、ジャーナリスト、政治家は、ほとんど犯罪的ですらある。）放射線の健康への影響に関しての一つの信頼しうるデータは、国立がん研究センターの「がんのリスクの大きさ」についてのデータである。これによれば、1000mSvの放射線被ばくで、甲状腺癌の発癌相対リスクが2.5倍から約10倍とされているが、これは喫煙者の肺癌リスクや毎日2合以上飲酒する人の食道癌リスクと同じレベルとなっている。そして、これらはC型肝炎やピロリ菌感染者の発癌相対リスク（10倍以上）よりも低い。また、今回、福島第一原発で作業に当たっている人々の基準被ばく量（200mSv）が該当する150-290mSvは、1.5倍から約2.5倍の甲状腺癌リスクとなっているが、これは毎日高塩分の食品をとり続けた時の胃癌リスク、運動不足による結腸癌リスク、肥満による大腸癌リスクなどと同じベルである。そして、100mSv（100,000μSv）未満では、発癌リスクの検出は不可能である、となっている。つまり、これらのことからハッキリしているのは、放射線だけが特別危ないわけではないということであり、適度に注意さえすれば、何ら健康に悪影響を及ぼすことはない、ということである。むしろ、タバコ、毎日の飲酒、高塩分食品、運動不足、肥満等々のほうが、よっぽど発癌原因となり得るということである。現在マスコミなどが騒いでいる数ミリ・シーベルト程度は、単純計算して、24時間中6日間以上にわたって持続的に浴び続けてでもいない限り、ほとんど問題になるレベルではないだろう。（極論すれば、仮に浴びてしまったとしても、発癌リスクは約10倍程度であり、タバコや毎日2合以上飲酒と同レベルである。）これが、現在のところ、合理的に判断しうる放射線の「危険性」ということである。無論、放射線はできるだけ浴びないように心掛けるべきではあるが、ヒステリックに反応すべきものではないということが分かるはずだ。また、国立がん研究センターのサイトは、チェルノブイリ原発爆破事故の影響についても、その調査結果についての報告を掲載している。それによると、「より高い線量を被ばくした群において白血病と白内障の罹患率が上昇することが示唆されているが、それ以外は放射線被ばくに起因する健康障害は見られていない。」「ソ連当時のチェルノブイリ事故では迅速な対応がとられなかったため、一般公衆の甲状腺被ばくが非常に大きくなった。これにより、被ばく時に子供または青年であったものたちに6000名を超える甲状腺がんが発生し、2005年時点で15名の死亡例」とのことである。6000人の甲状腺癌患者の20年後の死亡が15人とは、死亡率にすると0.25％であるから、決して高い値ではないのではないだろうか。そして、結論的には、「20年の追跡研究の結果、青少年期の放射性ヨウ素への暴露と大線量をあびた緊急作業者の健康問題を除けば、チェルノブイリ事故の結果として大部分の人口においては重篤な健康問題の恐れに生きる必要がない。」「生活はチェルノブイリにより障害されたが、放射線学的立場からは個々人の健康問題に対する展望は明るいものである。」ということである。つまり、放射線は、適度に注意をしていれば、やはり決して過度に恐れるような代物ではないということなのだ。むしろ、放射線への根拠なき不安を煽り、人々の気持ちを委縮させて、風評被害をいたずらに拡大することこそ、最悪かつ最大の問題なのである。経済活動を縮小させ、復興活動自体が結果的に遅れることこそ、一番の避けるべき肝心の問題だ。

2011.05.02

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全ての公務員を任期制に！

全ての公務員を任期制に！前回の話には続きがある。経済学だけではなく、おそらく、政治学においてさえも、公的部門の肥大化というのは20世紀以降、多くの国が経験してきている深刻な問題である。だがしかし、この問題は、古典派経済学が誕生した18世紀、アダム・スミスやその後のリカードの時代でさえも共通していて、彼等は政府が自由貿易に介入し、いかに公正な競争を歪めているのかを強く批判してきた。先月のブログに書いたように、経済学の歴史は、いかに自律的な市場原理を確立し、公正で透明な経済活動を実現するかについての試論の歴史でもある。考えてみると、このような政府や公的部門の介入は、17世紀の近代市民革命（フランスやイギリス）においても強く非難されているところであり、その前の封建制時代における絶対王政や教会主義、また、日本での武家社会では（その前の貴族社会においてさえ）、政（まつりごと）をつかさどるのは社会の一部勢力であり、彼等が多くのことをコントロールし、支配していたというのは、いわば常識でさえあった。従って、時の権力者が、自らの権勢をできるだけ大きくし、それを絶対化したがるのは、リビアのカダフィに限った話ではない。と同時に、このような絶対化し巨大化した権力は、現代社会であっても（封建社会であればなおのこと）、それを縮小したり、上手に制御したりするというのは極めて至難の業であることは、まさに時代や体制を問わない人間社会の一大問題である。経済学では、社会主義思想を最左翼に、ケインズ経済学も、公的部門の役割を重視し、自由競争よりも、福祉や貧困救済の名の下での公的機関＝国家権力による介入や社会的規制を「より進歩した社会」と考えている時期があった。この試みは、20世紀になって極めて悲惨な結果を事実としてもたらし、これらの思想が大きな過ちであったことが示されたが、時代としてはその逆に、自由競争こそが経済格差を拡大し、悲惨な状況をもたらすという非難が散見されるという、ねじ曲がった状況になっている。だが、理論的にも現実的にも、貧困をうまく克服したり、福祉をより充実させるには、公的部門が介入する必要があるかどうかは、全く自明ではない。無論、「市場の失敗」が存在することは経済学の常識なので、公的機関が、何らかの形で市場に介入したり、規制をしたりするということはありうることであり、また必要なことでもある。だが、他方での「政府の失敗」というのもまた常識であって、しかもこちらの失敗は、かなり長期にわたって深刻な歪みを社会的にもたらす。公的機関こそが、貧困や所得格差の克服に民間以上に有効である保証はどこにもないし、彼らが、私立病院や介護施設以上に充実した福祉を実現する保証も全くない。むしろ、我々が見ているのは、公的部門の名の下に、ほとんど何のチェックもないまま放漫に税金で運営されてきた年金基金だったり、不透明な公益法人だったりではないのだろうか。すなわち、公権力による介入という作業にこそ、細心の注意と衆人環視の環境が必要であるのだ。経済学の知見では、設備投資コストが巨額の事業（例えば、鉄道や電力など）や、公共財のように受益者を差別化できない事業（国防や道路・公園・街灯などの社会インフラ）においては、公的部門が主導したほうが効率的であるということになるが、これらの理屈は、必ずしも「未来永劫にわたって公的部門がするべき」ということを意味するものではない。むしろ、そのような公的プロジェクトは、一時的であり過渡的であると考えるほうが合理的でもあり、また実際上そうであった。（明治期の日本の官営工場の払い下げや、80年代の国鉄や電電公社の民営化などを思い起こせばよい。）つまり、国家的あるいは公共的プロジェクトというものは、すべからく時限付きであるべきなのだ。こう考えると、現在我々が日本で見ている諸問題は、相当程度解決や改革の方向性が見えてくると思われる。と同時に、いったい誰が最もそれに抵抗し、改革を阻もうとしてくるのかということも分かってくるはずだ。日本においては、それは間違いなく官僚、しかも霞が関を中心とする高級官僚であるだろう（中央政府の高級官僚だけではなく、地方政府における高級官僚も強力な抵抗勢力となるだろう）。すなわち、国及び地方の公務員制度をはじめとする日本の官僚制度（行政組織、立法組織、そして司法関係も）を大改革することが、日本のハッキリした改革方向であることは、もう多くの国民が気付いている通りなのだ。そしてまた、この改革こそが、現代日本における最大の難関になっていることも間違いのない事実である。今思い付く政治改革をざっと挙げてみるだけでも以下のものがある。・県議会議員と市議会議員の統合・縮小をすすめる・中央国家は外交と国防のみに専念させ、教育や福祉行政は全て地方に移譲する・租税の体系も、国から地方に大幅に移譲する・地域の単位を大きくし、地域国家or道州制を実現する・全ての公務員を任期制とし、定期的に更新作業を行うetcこれらは、考えてみれば当たり前のことばかりであるが（そして、これまでも既に多くの論者が指摘してきている）、しかし実現しようと思えば、公務員の生活を一挙に激変させる可能性があるために、相当抵抗されたり反対されたりすることも容易に想像できる。しかも、この抵抗は少なからず暴力を伴うものである可能性も否定できない。例えば、日本の明治維新期を思い出せばいい。幕末から明治にかけて、幕藩体制を終わらせ、新しい明治政府を樹立する際、明治維新の立役者であった坂本龍馬、大久保利通、伊藤博文等は皆暗殺というテロによって命を奪われている。時代の変革期には、改革を推し進めようとする者達が、それを阻もうとする者達による暴力的な抵抗に遭遇するのは、歴史の常識とさえ言える。従って、現代日本の改革を行う者達は、文字通り命懸けの挑戦となるであろう。今が今後の日本の大きな分岐点であるはずであり、民主党は内ゲバをやっているような暇などないはずだ。

2011.02.24

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公務員の給与総額

公務員の給与総額一つの素朴な疑問だが、市町村議員の役割と県議会議員の役割の違いを明確に述べられる国民が、果たしてどれほどいるだろうか？そしてまた、都道府県知事と市長村長との役割の違いを、明確に述べられる国民もどれだけいるだろうか？（無論、俺にはできない(^^;。）これらは要するに、エリアの違いによる権限範囲の違いがあるに過ぎないということではないのだろうか？もしもそうだとしたら、管轄範囲を変更することで、これらの政治家の数を大幅に縮約することは可能であるはずだ。現在、地方議員の数は、都道府県知事で47人、県議会議員数は2,708人、市町村長1,790人、市町村議員数は34,201人で、これらの合計は38,746人ということになる。http://www.soumu.go.jp/main_content/000058817.pdf本当にこれほどの議員数が地方で必要なのか、我々の周りで必要なのかということだ。というか、どれほど我々の生活に有益であると感じる機会があるだろうか。同様にして、現在ある衆議院と参議院という二院制が本当に必要なのかという議論や、現在の定数、衆議院480人（小選挙区300人、比例代表180人）、参議院242人という数も、本当に必要なのかどうかは当然検討されるべきだろう。但し、国民一人あたりの議員数の国際比較では、日本は決して多くないという統計もあるので、むしろ、その議員報酬の大きさこそを問題にすべきかも知れない。そこでいくつかの資料を見ると、日本における地方議員（県から市町村までの）報酬総額は4,000億円強であることが分かる。一人当たり年間680万円程だが、都道府県議員では年間2,000万円なのに対し、町村議員では年間400万円という差がある。そして、国会議員の報酬は一人当たり年間2,200万円強で、国会議員全体の報酬総額はおよそ180億円ほどである。http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S22/S22HO080.htmlhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%B3%E8%B2%BBhttp://www.kosonippon.org/temp/060925gikai.pdfなど。更に、地方公務員の数を調べてみると、16年連続で減少しているとは言え、2010年現在で281万人強（都道府県レベルで152万人、市町村レベルで129万人）となっている。http://www.soumu.go.jp/iken/kazu.html国家公務員数のほうは、一般の国家公務員約30万人に、日本郵政25万人他、他の特殊法人職員6万、防衛庁職員25万人、国立大学法人13万人、裁判所職員2万人などを全部入れて、およそ100万人である。http://www.gyoukaku.go.jp/senmon/dai1/siryou.html両者を合わせて約380万人が日本の公務員総数ということになる。この数は、日本の農林業就業者230万人や金融保険業160万人を大きく上回る数である。そして、財務省主計局の見積りでは、公務員にかかる人件費は年間約28兆円である（但し、この金額には日本郵政や独立法人、許可法人の職員など、およそ100万人分は含まれていない）。http://www.mof.go.jp/seifuan22/yosan005.pdfなお、独立行政法人等の人件費総額をまとめて把握できる統計資料は見当たらず、個別に調べる他はないが、2010年6月の通常国会での山下栄一議員による質問に対する管首相の回答をまとめると、これらの人件費総額はおよそ4.6兆円のようである。http://seiji-db.com/sangiin/situmon/174-105よって、現在日本における公務労働者にかかっている総人件費は、国会議員から地方公務員、独立行政法人や特殊法人まで全て含めて約33兆円ほどであると推測することができるだろう。独立法人等の人件費は事業収益からの独立採算ということになっているので、全てが税金からの投入ではないが、そうだとしても、30兆円前後の給与が財政支出として毎年行われているわけだ。この金額を多いと考えるか少ないと考えるかは、もちろん行政、立法、司法、教育、医療等々に携わっている人々の働き如何ということになるのは言うまでもない。だが、大雑把に言って、30兆円を300万人に支払っていると考えると、一人当たり平均は1千万円の人件費総額ということになる。俺の全くの偏見で言えば、彼等がこの金額に値する仕事をしているとはとても思えないし、また、一人当たりこれだけの金額を出すのならば、やるべきことはもっとあるはずだ。阿久根市長や名古屋市長の主張は、それほど極端なものであるとは思われない。

2011.02.23

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ラオス訪問

ラオス訪問今月始めに、仕事でラオスの首都ビエンチャンを訪れた。ラオスという国は、四方を中国、ベトナム、タイ、カンボジア、ミャンマーに囲まれた、東南アジア唯一の内陸国である。人口は640万人ほど。開放政策を取っているはいるものの、人民革命党一党支配による現存する社会主義国の一つである。一人当たりGDPは、2009年現在、世界銀行のデータで約940ドル、IMF推計で約880ドルであるが、今回訪問した時に聞いた話では、既に1,000ドルを突破したとのことであった。ラオスの現在の経済成長率は7～8％の高成長であるから、おそらくこの水準は間違いないであろう。日本の一人当たりGDPは約4万ドルであるから、単純に考えて、ラオスの経済水準は、日本の40分の1ということになる。この水準は、世界的に見ても低レベルであり、カテゴリーとしては後発開発途上国(LDC: Least Developing Countries)ということになる。国連の分類によれば、アジアでLDCに指定されている国は10カ国であり、ラオスもその中に含まれている。ただ、同じLDCであるミャンマー、バングラデシュを訪れたことのある俺の個人的実感としては、これらの両国より、ラオスのほうが若干豊かな感じがした。（実際、一人当たりGDPで言っても、ラオスは両国よりも高い水準であり、このブログでも触れた中央アジアのキルギスと同じぐらいのレベルである。）また、食べ物がタイの影響もあってか、旨いものが多い。そして、我々日本人と同じコメを主食としている点も親近性がある。しかも、ラオス人は好んでもち米を食べるようであり、訪問した時にも、日本とは違うインディカ米タイプのもち米による赤飯を食べた。これがその画像だが、かわいいザル籠に入っていて、それを手づかみにして少しずつ食べる。味も日本の赤飯と大きく変わるところはなくて旨かった。ラオスは、チベットに源流をもつメコン川が国を縦断していて、水が豊かな土地である。それを利用してダム発電をしており、それをタイに売ったりしているので、電気は重要な輸出財である。(それ以外には、鉱物資源、コメ、食料品などが主要産業となる。）ただ、12月は乾季だったため、ホテルから歩いて訪れたメコン川は、写真の通り、赤土を剥き出しにしてカラカラの状態だった(笑)。反対側もこんな感じ。川沿いには、観光客が集まっている一角があったが、それはチャオアヌ王の銅像だった。この11月に出来たものらしい。彼は、19世紀前半にシャム王国(現在のタイ）と戦って敗れたらしいが、祖国のためにタイと戦った英雄ということなのだろう。そう言えば、ラオスは、19世紀後半からフランスの植民地となっていたが、1950年代にフランスの支配から独立し、1975年に人民民主共和国として成立した新しい国だ。だが、首都がビエンチャンに置かれたのはもっと古い。ランサーン王国として14世紀に国土が統一された時の首都は、やや北部中央のルアンババンだったのだが、それが今のビエンチャンに遷都されたのが450年前ということで、今回訪れた時にはそれを記念するポスターが街中に見られた。これは、その一つである。最後に、滞在したホテルの近くにタート・ダムと呼ばれる古い仏舎利塔のような仏塔（パゴタ）があったので見て来た。タート・ダムとは「黒い塔」という意味らしい。苔生しているようないかにも古い塔だったが、16世紀頃に作られたものらしい。考えてみれば、ラオスが日本人にとって親和性があるように思われるもう一つの特徴は、同じ仏教国であるということだろう。貧しいながらも、どこか懐かしい感じのする国だった。

2010.12.27

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原爆許すまじ2010

今日は熊本への出張中なので、手短に。（先日購入したiPadとBluetoothのキーボードで書き込んでみた。）今年も８月６日が来たが、広島での平和祈念式典には、アメリカからの大使も、国連事務総長も、フランスなど核保有国からの臨時大使なども参加したようで、昨年以上に興味深いものとなった。何度も言うように、原爆投下はアメリカが起こした戦争犯罪であると言うことを、ハッキリ伝えなければいけない。アメリカ国民の多くは、現在でも原爆投下は仕方のないもので、やむ得ない措置だったというのが、多数の意見のようだが、戦争では何をやってもいいということにはならない。もしも、戦争を早期に終結させるために原爆投下が正当化できるのなら、世界平和を実現するという名目の下にユダヤ人を抹殺しようとしたヒトラーやナチスの行動も正当化されてしまうではないか。戦争は可能な限り回避すべきだが、歴史上外交手段の一環として用いられていたことも事実であり、そこには戦争のルールが定められて来たのである。従って、戦時といえども、犯罪とされることはいくらでもあるのだ。今回、アメリカや国連代表が広島に来たということは、いよいよアメリカの戦争犯罪をハッキリさせる状況が整って来ているという意味で、いい徴候であると言えるだろう。

2010.08.06

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野球賭博問題について思う

連日ニュースを騒がせている角界の野球賭博問題だが、この問題の本質は何かという点で、俺（および友人のK先生^^）には少し異論がある。言うまでもなく、日本での賭博は刑法185条から187条において犯罪と規定されており、一般に禁止されている。賭博を禁止すること自体は、国際的にも珍しくはないことで、例えば、イスラム教でも賭博はコーランで禁じられている。但し、日本の場合には例外があって、「一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるとき」は犯罪とはされない場合がある。これは、仲間内での遊びで、少額の金品による賭けごとを指すものと思われる。もちろんこれには程度問題があって、どのぐらいの仲間といかほどの金額で「一時の娯楽に」供していたかは、たぶん争う余地がある事柄なのであろう。今回問題となっている親方や関取達による野球賭博は、刑法の規定に照らして、明らかに「一時の娯楽」を逸脱するほどの組織的な賭博であったということであり、犯罪行為だと見なされているということが、問題の第一である。（但し、一部の者は一時の娯楽と見なされてお咎め無しだった。）第二の問題は、この野球賭博を通じて、暴力団とのつながりが明らかとなり、各界が反社会的勢力との繋がりを維持していたこと、更に、賭場で支払われていた賭け金が、暴力団の資金源になっていたということである。以上の二点は、刑事的にも社会的道義的にも、明らかに大きな問題であるだろう。では、このような問題をどのように克服すべきなのか？いやもっと言えば、そもそも賭博の何が問題なのか？暴力団との繋がりが問題であるのならば、どうやったら彼等に付き入らせる隙を与えないようにできるのか？本気で大相撲協会を闇の勢力から救い、賭博行為を禁じるというのならば、日本にある今の建前を再吟味してみる必要がある。だが、これらの問題について根源的に考察している評論ないしは報道を、俺はまだ知らない。そもそも賭博（ギャンブル）の問題性は、巨額の不労所得を一瞬にして得たり失ったりすることで、人を中毒症状にさせたり、生活や人格破綻にまで追い込んでしまうということであり、冷静な判断力や思考力を奪い、殺人を含めた凶悪犯罪にまで人を走らせる危険がある行為であるということが、古くから知られている。だからこそ、賭博を禁止ないしは制限することが多くの国で行われているわけだ。だが、日本では賭博行為一般は禁止されているものの、上記で述べたとおり、例外が存在しており、その例外には国が関わっている。そう。それは「公営ギャンブル」という賭博行為である。具体的には、競馬、競輪、競艇、オートレース、スポーツ振興くじ（toto）、そして、宝くじなどがそれに該当する。なお、「公営」ではないが、パチンコやパチスロなども、金を賭けた遊技であり、賭博行為の一種であることは周知の通りであり、これも日本では例外の賭博に当たる。パチンコやパチスロなど民間の遊興施設を除いて、公営ギャンブルの収益金は、言うまでもなく全て国家機関、すなわち省庁に入る。Wikipediaによれば、それらは以下の通りである。競馬：農林水産省競艇：国土交通省競輪：経済産業省オートレース：経済産業省スポーツ振興くじ：文部科学省宝くじ：総務省公営競技と呼ばれる競馬、競艇、競輪、オートレースの収益は、ピーク時の1992年が約9兆円であり、2008年には約5兆円と低落傾向にあるらしいが、現在の5％消費税による税収は約10兆円ほどであるから、消費税収入の約半分にも当たる大きな金額が、公営ギャンブルによって各省庁に入っているということが分かる。これに、宝くじ約1兆円の収益が加わることになる。（スポーツ振興くじは、当初から赤字であり、2008年にやっと過去の負債を完済したという状況のようである。）つまり、日本では刑法で賭博一般を禁止する代わりに、幾つかの公営ギャンブルを許可することで賭けごとを容認しているということになるわけだ。だが、ここで大きな問題が一つある。それは、その賭けの配当率はどれぐらいなのか、ということだ。公営ギャンブルの場合、これは各法律（競馬法、自転車競技法、モーターボート競走法、小型自動車競走法）によって定められているが、概ね売上のうち75%が配当金として分配されることとなっている。つまり、支払った賭け金の25％は、勝とうが負けようが支払わされる、いわばショバ代のようになっているわけだ。賭けの参加者は、負ければもちろんほぼ全額失うが、勝っても全体の75％からの支払いとなるわけだから、個別の勝者は自分の賭け金の何倍にも当たる賞金を手にすることがあり得るが、賭け全体としては、必ず胴元が儲かるように出来ているということだ。さて、今回の野球賭博問題。テレビの覆面インタビューで答えていた賭博関係者がこう言ってたことを思い出す。「ショバ代としては、勝った人の賞金の10％を貰ってました。」つまり、勝者は全体の90％の配当を受け取っていることになるではないか！もしこれが事実だとしたら、これこそが野球賭博問題の本質ではないだろうか？すなわち、公営ギャンブルが25％もの上前をピンはねしているのならば、25％以内でギャンブルをすれば、ビジネスが成り立ってしまうということなのだ。少なくとも賭けるほうの立場からすれば、配当の高いほうに賭けるのは極めて合理的な行動だ。だからもしも、本気で暴力団との関係が問題であり、今回の賭博行為が大きな問題だというのならば、闇でビジネスが成立しないほどまでに公営ギャンブルのピンはね率を引き下げることなのだ。そうれば、よほど大きな金を動かさない限り、賭け事で収益が上がるビジネスは成立しなくなり、バカバカしくて、賭け事をする者は皆公営ギャンブルのほうに乗り換えるだろう。但し、実のところ、公営ギャンブル自体の存在が、本当に必要なのかどうかは、大いに議論の余地がある問題なのだ。賭博行為を公営化することで、上で記したような、賭博の持つ問題性や害悪が抑制されるかどうかは大きな疑問であるからだ。むしろ、公営ギャンブルの名のもとに、一般庶民の金を高率で巻き上げて、消費税収入の半分にも相当する金額を得ている国及び公共団体のアコギな体質のほうが、大きな問題ではないだろうか。この体質を改善し、むしろ規制を開放してギャンブルを民営化し、高配当率でビジネスを行える主体を生みだすオープンで適正な競争状態を作り出すことや、他方で、生活や人格を破綻させてまで賭博にのめり込む行為自体を直接規制する政策を施すことのほうが、効果的ではないのか。これらのことが、今回の野球賭博問題に潜む構造の根治策だと思われる。ところで、白鵬によるこのポスターは、神奈川県警が採用している振り込め詐欺防止用のポスターで、本文とは何の関係もないのだが、野球賭博問題が起きた後に眺めてみると、賭けにのめり込んでいた親方や関取連中への呼びかけにも見えるようで、どこか奇妙な可笑しさがこみ上げてはこないだろうか。。。。

2010.07.06

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日本の航空行政について

仕事でインドネシアを訪れた。行った先は、ジョグジャカルタにあるガジャマダ大学とジャカルタにあるインドネシア大学であった。それはともかく、広島のような日本の地方都市からインドネシアに海外出張する場合、どのようなルートを取らねばならないか御存じであろうか？広島空港から直行便があれば、それが一番便利なのは言うまでもないが、日本の航空行政は長年JALとANAの事実上の寡占状態を放置してしまったため、自由競争が促進されることがなく、結果としてその高コスト体質からJALの経営が破綻してしまったのは、周知のとおりである。そのせいもあってか、日本の地方空港には格安航空会社が参入して来られない状況になっているため、広島からのインドネシアへの直行便は存在していない。さて、広島からインドネシアに向かう場合、全て飛行機で行くとすれば、(1)広島-羽田(2)羽田-成田（陸路移動）(3)成田-ジャカルタ（インドネシア）というルートとなる。あるいは、もし新幹線で大阪まで行って関西空港を利用するとなれば、(1)広島-新大阪（陸路移動）(2)新大阪-関西空港（陸路移動）(3)関西空港-インドネシア（但し、関空からはジャカルタ直行便はないので、シンガポールなどを経由してジャカルタ入りすることとなる。）俺が言いたいことは、上記の経路には、いずれも大きな時間的なロスが含まれているということだ。羽田-成田間の移動は、リムジンバスで移動することになるのだが、これがほぼまる1時間かかる。下の図は、羽田-成田間のリムジンバスのHPに掲載されているものだが、交通渋滞に巻き込まれずに移動できたとしても、平均60分ほど掛かかることが分かる。関西空港利用の場合は、新大阪-関空間は「はるか」という電車を利用することになるが、これも同様にして約1時間ほどかかる。例えば、「JRおでかけネット」を使って、平日の夕刻に新大阪から関空に向かうとすると、58分から1時間18分程の時間がかかることが分かる。つまり、地方都市から海外に向かう場合、日本国内で事実上2回の長時間移動が課されるということになるのだ。羽田-成田間の移動や新大阪-関空間の移動は、実質1回分の追加的なフライトに相当するほどの時間的浪費と言っていいだろう。1時間程度のフライトは、海外なら普通に存在しているフライト時間だ（実際、ジャカルタ-シンガポール間はほぼ1時間のフライトである。世界中このぐらいのフライトはいくらでも存在する。）このような非効率な交通アクセスは、俺のような者でさえもかなりのフラストレーションが溜まるから、国際ビジネスを展開しようとしている実業家やビジネスマンにとっては、相当大きな時間的経済的ロスであるに違いない。日本人は世界一時間に厳しく、時間を守る民族だと認識されているはずなのだが、国内ではこんな非効率な航空行政の実態に文句も言わず、仕事に汲々としているのだから、いかにも馬鹿げていると言う他はない。日本が本気でグローバルビジネスを展開し、世界に伍してやって行こうと考えているのなら、意味もなく採算的にも全く合わない地方空港を(利権のためだけに）乱造することではなく、こういう足元の地道なインフラ整備と、その効率的運用をキッチリと行うことが何よりも優先されるべき交通政策であるはずだ（と、国土交通大臣あたりにツィートしておこうかな(笑)）。

2010.06.11

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民主党必敗の兆候

多くの国民が気付いているように、民主党政権の無能ぶりはあまりにひどい。小沢議員の不正献金疑惑は、このブログでも取り上げたように、小沢氏と検察と、どっちもどっちという感がまだあったが、鳩山首相の普天間基地移転問題への対応などは、この半年間、一体何をやっていたんだ？というほどの痴呆ぶりだ。だが、もっと驚いたのは、三宅雪子議員の転倒（自作自演？）劇とそれによる甘利議員への懲罰動議だ。Youtubeのほうで動画が既に流れているが、この作品は秀逸だ（笑）。こんなベタな芝居、今時吉本興業でさえやらないだろう。それにしても、こんな見え透いたサル芝居を利用して懲罰動議を提出している民主党というのは、よっぽどの馬鹿集団か暇なのか？Youtubeの圧倒的多くのコメントにあるように、既に多くの国民は、彼女の行為が自作自演であることを見抜いている。こんなレベルの議員達に、高い給料を税金から支払っていることこそ、大きな問題ではないのか？国会議員の数は今の半分でもいいだろうし、今の議員の仕事レベルなら、おそらく一院制で十分だろう。もっとまともな地方議員を育てるほうがよっぽどいいはずだ。こんな茶番をやっていては、次の参議院選挙で民主党は必敗であるということに気付いていないのは、国会の民主党議員だけなのではないか？

2010.05.14

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大学自体も事業仕分けの対象になるか？

広島大学では、医学部出身の学長が医学部の教員に臨時ボーナスを支給したらしい。歯学部教授は医学部の10分の1という格差は結構笑えるが、それ以外の学部は0円の支給だということだ。鳩山内閣顔負けのばら撒き政策で、景気のいい話だ。これで広島大学、とりわけ医学部のパフォーマンスが、一気に高まることになるとしたら実に喜ばしいことだ。以下に、事実関係を記しておきたい。第一に、この臨時ボーナスの資金は、大学内の他の研究予算を削って充てた可能性があるが、その原資が何なのかは全然明らかにされていない。第二に、今回の支給については、多くの大学の構成員には知らされておらず、俺自身も教授会の報告事項として事後的に聞かされただけだったし、詳細は上記のマスコミ記事で初めて知った。たぶん、他の多くの構成員も似たようなものだったのではないか。第三に、病院の単年度収支を黒字にしたことが今回の支給の判断基準なのだとしたら、社会的収益事業を行っていない他学部の教員達は、はじめから｢労に報いたい」と言われる可能性はないということになる。第四に、研究や教育を通じて社会貢献をしようとしている大学教員達は、本来競争的資金等の獲得などで何とかやりくりしているが、医学部のような形での評価(臨時ボーナス支給）があるなどとは考えてみたこともない。また、そのようなやり方自体はアンフェアである可能性が高い。第五に、今回の支給が、一律医学部教授に100万円、准教授に57万円だったとしたら、個別の教員の貢献度合いや成果の軽重などは全く評価されていないということになる。これは、昨今重視されてきている各社員の貢献をきちんと評価し、それに応じて報奨を与えるという人事考課のやり方とは逆行する。（こういうボーナス支給って、資金の無駄遣いって言われませんか？）第六に、地域医療を支える人材が流出してしまうのを阻止するための措置として今回の支給があったらしいが、他方で、地域の大学教育を支える人材は流出しても仕方がないという意味にも受け取れる。第七に、このボーナス支給の受け取りを拒否したり、あるいは、返済した医学部・歯学部の教授がいたという話を、まだ俺は聞いていない。第八に、今回の臨時ボーナス支給を問題だと考えて、学長や大学側に抗議したり、撤回を要求したりした教授がいたという話も、まだ俺は聞いていない。労働組合さえも何をしているか聞こえてこない。だいたい、以上のようなことだと思われる。もしも、他学部における教育研究経費を削って今回の臨時ボーナス支給を実施したのだとしたら、相当思い切った無駄遣い・・・あ、いや、措置をしたものだと感じる。大学における教育・研究は、病院の黒字化程には必要性がないということなのか。これは、学長及び大学当局、それから、文科省、事業仕分けの枝野行革大臣と蓮舫議員に照会したほうがいいことなのかも知れませんね。まいったなぁ。まだ、こんなことで大学を辞めるわけにはいかないんだけど。。。

2010.04.21

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The Coveという映画への抗議

ニュースでも報道されていたが、今年のアカデミー賞の長編ドキュメントに'The Cove'という映画が選ばれた。だが、この映画は、和歌山県太地町に伝わるイルカ漁を、科学的根拠の薄弱なまま人体に危険な水銀に汚染されていると決め付けた形で伝えている映画のようであり、極めて政治的で偏向色の強い映画なのではないだろうか？捕鯨禁止運動の時もそうだったのだが、牛を殺し豚を殺して食する文化は正当化され、クジラやイルカなどマイノリティーの食文化を攻撃するのは、環境保護運動でも何でもなく、単なる文化撲滅運動であり、一種のファシズムでさえある。なので、今回はかなり頭に来たので、以下の抗議文を、上記サイトのメール送信のコーナーからと、ホームページのコンタクト・コーナーから送った。（ついでに、首相官邸と外務省にもCCで送っておいたのだが、無事に届いているのかどうか・・・）以下がその文。稚拙な英文は御容赦。日本の食文化について、日本人はもっと世界にハッキリとものを言うべきだろう。----------------------------------------Dear Director and all concernsI strongly protest against your movie ‘The Cove’ which won academy award this year because it was not only unscientific but also prejudice to traditional culture of other countries.Your movie seems to want to say that more than 20,000 dolphins and porpoises are killed each year off the coast of Japan, but on the other hand it is quite unfair that you never mention that more than several hundred thousands of cows, pigs, sheep and other mammals are slaughtered every year in your countries.Could you explain clearly the reason that only catching dolphins with traditional way is more brutal while killing cows and pigs is not brutal?Could you tell us why only eating whale meat is cause of destroying marine resources but eating other mammals’ meat is not cause of destroying animal resources?If you cannot answer rationally about these fundamental questions, your activity to alert to protect natural resources including making this kind of movie is just hypocrisy to lead public opinion to wrong direction.Another big problem of this kind of movie is using a trick like an activity to protect global environment including marine resources.However, the truth is totally different from that. The most serious problem of this kind of movie is about discriminating and excluding minority culture, which is included catching and eating dolphins or whales, around the world only with the reason you cannot understand it by means of your narrow and myopic perspective.Squeezing to death of minority culture by violent and selfish majority must be very foolish action and that is already a kind of Fascism.Concerning food condition over the world, maybe many options of various kinds of food and diversity of food culture will be very important for stability of our life and environment.From reasons as mentioned above, this movie is the most shameless movie ever, I think.I seriously require you rethink about problems in this movie and revise from fair point of view.Sincerely,

2010.03.08

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中央アジアの小国　キルギス

先月末、仕事でキルギス共和国の首都ビシュケクを訪れた。南東を中国（新疆ウイグル）に、東北をカザフスタンに、西をウズベキスタンに、西南をタジキスタンに囲まれた、人口550万ほどの中央アジアの小国である。国土面積が日本の半分ほどらしいので、そこに北海道と同じぐらいの人口が住んでいることになるから、人口密度は相当低い。おまけに、訪れたのがおそらく一番寒いであろう1月末だったので、さぞかし大変なことになるのではないかと思って覚悟して行ったのだが、意外にも気候はマイナス5度ほどでしかなく、想像していたよりも寒くなくて良かった。特に、室内は、スチームによる集中暖房でとても温かく、北海道の家の中を思わせる感じだった。この国は、水以外に殆ど資源がなく、主要産業も農業、牧畜業という状況なので、とても牧歌的な感じの残る国だった。つい20年余り前まで、ソビエト連邦の一部だったとは思えないほどだ。また、人種的にも、北東からのモンゴロイドと西からのコーカソイドが完全に混ざり合っている地域であり、明らかに東洋人っぽい人から、完全なヨーロッパ人っぽい人まで、いろんなタイプの人々が暮らしているのも新鮮な驚きだった。人口100万人ほどの首都ビシュケクには、ソビエト時代に建てられた国立歴史博物館があったので、散歩の時間に訪れてみた。これがその画像。とても大きな建物で堂々たる風格があった。中に入ると、薄暗いフロアに、社会主義国の「輝かしい歴史」を示す展示物がいっぱいあって、殆どがレーニンの写真や彫刻のオンパレードだった。でも、中にはこんなのもあった。レーニンの指がとれてしまったのか、テープのようなもので止めているのが痛々しかった(^^;。キルギスという国の魅力は、その圧倒的な自然だろう。よく晴れた日に、ビシュケクから遠くに見える天山山脈は素晴らしい眺めだった。仕事が休みの日、日本から訪れた他の先生達と皆で、ビシュケク郊外にあるブラナ塔も訪れた。だだっ広い平原に、ポツンとそびえたっている不思議な塔だ。この建物は、11世紀頃の建物で、建造時には45ｍほどあったらしいが地震で上部が倒壊してしまい、現在は24ｍほどだけが残っているとのことだった。この建物の真の目的は分かっていないらしいが、地元には伝説が残っていて、それによれば、当時のカラ・ハン朝の王が、自分の娘の将来について占い師に占わせたところ、毒グモに刺され命を落とすと予言したという。そこで、それを聞いた王が娘を守るために、どこまでも高い塔を建ててその最上階に娘を住まわせたというのが、このブラナ塔らしい。その伝説には続きがあり、この建物の中で暮らしていたにもかかわらず、結局、娘は宴の席で食べ物に潜んでいた毒グモに刺されて亡くなってしまったということだった。不思議な伝説の残るブラナ塔だったが、俺達が訪れた日の天気はとても良く晴れた日で、遠くに見える白銀の天山山脈は、威風堂々としていて素晴らしかった。

2010.02.21

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社会変革の対象とは何か3

延々と述べてきたが、現代においても、社会変革の対象は厳然と存在している。それは、マルクス主義者達が思い描いていたほど単純な構図ではない。むしろもっと根深く普遍的な構造となっている。変革の対象は、気をつけて社会や我々の生活を観察していれば、至る所に存在していると分かるはずだ。その意味で、社会変革の戦いというのは、地味なものであるが常に必要なものである。そしてまた、それと格闘してあがき続けているという意味で、俺は若かった時の思考から何も変わってはいないのだと改めて気付く。（なんかカッコ付けて威張ってるようにしか聞こえないかな(^^;。すみません、エラソーな言い方で。）制度や組織を変革する際の、もう一つの問題は、その変革の必要性を提起する場合、提起された内容そのものよりも、誰が提起したのかということがしばしば問題にされて、その個人の評価が提案の評価にすり替わるということがしばしば起こるということだ。（但し、発言内容が誰によるものなのかという点は、発言を評価する上で一般的には必要な情報でもあるので、一概に誰の提起なのかを問題にすること自体が悪いとは言えない。）特に、日本ではそれはかなり顕著なように思う。ムラ社会における村八分の「伝統」は、異論を唱える異端を集団から排除するという一種の社会的暴力であり、これは本質的にマルクス主義の弊害と同質である。問題の提案者は、しばしば奇人変人扱いされ、その個人への悪評判が立てられ、陰口をたたかれ、「何様のつもりだ！？」と罵られ、ありとあらゆる排除の圧力が働くようになる。しかも、厄介なことに、問題の提案者自身が実際に間違っている可能性もあるため、常に問題を提案するほうが正しいとは限らないというややこしい問題もある。更に、問題提起者が本当にただの攪乱者だったり、ただのキティだったりする可能性さえもあるから、事態はもっと面倒だ。従って、既存制度の変革を提案する者というのは、かなりのリスクと時間的・精神的コストを覚悟しなければならないという構造がある。そのため、通常、そんな面倒なことは誰もやりたいとは思わないだろう。すると、このような態度自体が問題解決を先送りにし、また既存制度の存続を結果として後押し・黙認することになってしまい、ますます「制度の慣性の法則」が貫徹されていくことになるわけだ。しかも悪いことに、このような事態を更に複雑にし、結果として問題解決を一層困難にしている要素に「民主主義」制度が関わっているということを忘れてはならない。上記のような問題でよく見られる素朴な、しかし犯罪的でもある、解決方法は、熟慮もなく「では、決をとりましょう」というやり方だ。我々、現代社会に生きる者達は、最後には多数決原理によって社会的に物事を決めざるを得ないため、民主主義というのは絶対正義になりがちだ。だが、俺などが言うまでもなく、民主主義には常に落とし穴がある。例えば、多数決原理は、現状において意見の分布がどのような状態になっているのかを示すためのものでしかなく、意見の「正しさ」を担保するものでは全くない。多数が間違っていることは往々にしてあるし、そのことに無自覚のまま突き進めば社会や制度は、最悪の場合崩壊する。また、民主主義でよく見られるもう一つの問題の多い（特に日本に多い）解決方法は、対立意見が拮抗して集団の意見が幾つかに分かれた場合に、「全部足して意見の数で割る」という折衷案を採用するやり方だ。このやり方も、やり方としてはそれぞれの意見を少しずつ取り入れるわけだから、一見妥当な処理の仕方に思われるため、なかなか抗し難いはずである。ところが、このような一見無難な処理の仕方は、それぞれの案の特長を完全に削ぎ落としてしまい、何の一貫性も明瞭性もない、ただのお題目の羅列となり果て、結果として旧制度が何も変革されない（どころか、逆に補強されて一層頑迷に存続する）などということも、十分起こり得るわけだ。どうして、このような馬鹿な単純平均法のようなやり方が横行するかと言えば、議論を仕切っている者達（通常執行部や団体の長）が、「執行責任を負いたくない」という負の効用を抱いているからだ。つまり、何か制度やルールの変更を行って、失敗した時の責任や汚名を負いたくはないという心理が働くからだ、という解釈が一番合理的な説明だ。「問題解決の先送り」というのは、公的組織などではきわめてよく観察される事実ではないだろうか。こうして「制度の慣性の法則」は民主主義を味方に付けながら、生きながらえる構造になっている。我々は、民主主義も疑ってかかる必要があるのだ。（この辺の事情については、評論家で封建主義者を自称する呉智英氏の著作などが参考になる。）当り前のことだが、民主主義も、衆知を集めるための（今のところ他にまともな方法が見つかっていないので採用している）制度の一つでしかなく、その運用の仕方を誤れば、とんでもない愚行や悲劇が出現するということだ。（そのもっとも極端な例は、ファシズムが民主主義から生まれているという歴史的事実だ。）そして、現代社会においても、愚かな制度や規制が、この民主主義の装いを持ってしばしば出現し、それらが迷走したまま温存され続けているように思われる。その結果、腐敗した制度は、どうしようもないほど取り返しのつかない地点まで行ってしまう危険性がある。最終的に、そのような制度はどうなるのか？歴史が度々証明しているように、おそらく、極端な場合には暴力的な破壊による行動を引き起こすであろうし、そうでなければ退廃と混乱と停滞による浪費を生み出し、衰亡するということになるだろう。いずれにしても、そうなってからでは、我々が支払う社会的コストは極めて大きいものになるだろう。しかも、暴力的革命の結果や経済が衰亡した結果が、「良い結果」であるかどうかは全く不明であり、しばしば不幸なものになっているわけだ。従って、可能であれば、そのような究極的な状況になってしまうまでのところで、必要な問題提起と必要な議論と必要な改革を漸進的に積み重ねて行くことが、一応のところ合理的な判断だということにならないだろうか。だが、それでさえも上記のごとく「問題解決先送り圧力」が、ムラ社会における村八分的「伝統」や民主主義の機械的な「手続き」などと相まって、渾然一体となって常に我々を押し続けているのだ。ここまで来れば、社会変革とは、政治スローガンのような抽象的なものでも、マルクス主義者が掲げていたような幻惑的なものでも決してなく、我々の生活の中にある具体的で土着的な対象を意味していることが、かなり明らかではないだろうか。一体我々が何と闘い、何と向き合うべきなのか、社会変革の対象は実はかなり身近なところに横たわっているのである。だが、上記のようなことは一般にかなり面倒なことだ。できれば誰もが関わりたくはない。さあ、あなたならどうする？（とりあえずは、全部このエッセーを読んで頂いた方には感謝します。ありがとうございました。）

2009.09.15

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社会変革の対象とは何か2

だが、問題はここからだ。このマルクス主義の過ちが投げかけている問題というのは、思っている以上に普遍的な問題であり、いわゆる資本主義国の多くにも当てはまる問題だということだ。それは、いわば「制度の慣性の法則」と命名してもいいぐらい共通の問題なのだ。すなわち、一旦確立された組織や制度は、気を付けておかないと権力化し、固定化し、特権階級化し、腐敗してしまうということだ。そして、それを食い止め、修正し、時には解体するというのは、極めて大きなエネルギーと時間が必要になるということだ。この問題は、我々の日常生活の中で至る所で観察される事実ではないのか？例えば、日本の場合、国家官僚がそうであり、巨大マスコミがそうであり、道路公団がそうであり、郵便局がそうであり、航空産業がそうであり、石油ゼネコンや電力ゼネコンがそうであり、土建ゼネコンがそうであると考えることはできないか？すなわち、その歴史的使命が変わったり、終わったりしているにもかかわらず、制度や身分だけが存続し、そこに自由な競争や批判、ルールの透明化などが排除され、力と富が独占され、特権化している状況が、我々の目の前に明らかに出現していると考えることができないだろうか。制度の確立とその存続においては、競争化や透明化の仕組みの導入を怠れば、明らかにシステムが腐敗するという現象は、既に近代市民革命の時に人類が学んだ教訓ではなかったのか。だからこそ、ヨーロッパでは権力の分散のために三権分立という仕組みを考えだしたのではないか。日本においては、行政と立法が接近し過ぎていたり、行政権力のほうが肥大化して立法権をコントロールしているような状況なので、三権分立の基本さえも忘却している思想的後退であるから問題は深刻である。つまり、一旦出来上がった制度や仕組みの迷走や暴走を、なかなか食い止められないという点において、マルクス主義と同種の過ちが日本においても（おそらく他の先進国においても程度の差はあれ）繰り返されているのである。マルクス主義の誤りは「対岸の火事」ではないし、彼等が投げかけた問題を、思想的にも実践的にも現代社会は超克できてはいないのだ。一見、そこに暴力が介在していないために、問題の所在が分かりにくくなっているだけのことであり、マルクス主義と同種の危険を抱えている点で現代社会も同じである。（また、ちょっとしたきっかけで、事態が暴力的に出現するという例は、当時野党であった小沢一郎議員の秘書がいきなり逮捕された西松建設の政治献金問題の事件などを思い起こせばよい。権力化している組織は、いとも簡単に暴力を発動できるのだ。）しかも、制度や組織のチェックが必要なのは、国家権力や独占資本だけとは限らない。我々が日常の中で接している小さな単位の組織や制度にも、常にそういうチェックが必要であり、状況に応じて改革される必要があるのだ。社会が変化し、経済が移り変わるということは、そこにおける人々の暮らしの在り方や生産の在り方が変わるということを意味する。そのような社会に、何か固定的で不変的なものがあるとしたら、その意義や意味を常によく吟味しなければならない。その存続が明らかに不要で、その意味も不明瞭なものならば、それこそが変革の対象とされるべきなのである。このことは、おそらく事の大小を問わないし、社会の政治や経済体制の差異に関わらず当てはまる問題なのだ。例えば、教育現場ではどうだ？医療現場ではどうだ？地域や町内ではどうだ？家族の中ではどうだ？男女関係ではどうだ？・・・・我々を取り巻くありとあらゆる生活環境において、何か不明瞭なある種の惰性のような、しかし歯車や方向性が狂いだしているような、そんな「流れ」を感じないだろうか。それこそが現代を包む閉塞感の正体なのである、と俺は思う。言うまでもなく、社会変革の訴えはマルクス主義者による専売特許ではない。むしろ、マルクス主義のほうがその歴史的役割と使命を終えており、その硬直化したイデオロギーをどんなに現代的にアレンジして新しく見せようとしても、多くの人々に直観的に気付かれているように、もはや不要となってしまっている。彼等の犯したもう一つの深刻な間違いは、労働者階級と資本家階級を固定化し、そこに勧善懲悪的な「歴史的使命」というシナリオを導入することで、革命的な騒乱を極端に単純に正当化・戯画化させてしまった点にある。だが、歴史上、資本主義社会以前のように階級や身分の固定化された社会は、現代社会ではもはや基本的に存在していない。無論、経済的な格差が、ある種の階層を形成しているという問題はあるが、それは元々階級や身分が固定化されている前近代社会の問題とは異質な問題である。原則としては、多少の才覚と資金融資さえあれば、誰もが資本家や経営者の道を選択できることを保障している社会が、現代の資本主義社会の実態だ。従って、階級闘争などは、問題の解決には全くならない。解決になるどころか、そのような闘争は、問題の本質を曇らせ分からなくさせてしまうという意味で、反動的でさえあるのだ。現代社会において、階級的利害というのは幻想でしかない（マルクス主義の指導者達にとって好都合なイデオロギーなだけだ）。なぜなら、現代社会では階級が固定化されていないからだ。その証拠に、この不況下においては、雇用の在り方と労働の在り方をますます流動化させて、労働者の多様な形態の職業選択が可能なようにし、結果として生活の向上を目指して行くべきなのにもかかわらず、現行の多くの労働組合は正規雇用者だけの利益を守り、派遣労働者やパートタイマーなど、本来守られるべき立場の労働者達の利益を実質的に顧みてはいない。すなわち、労働組合ですら、流動化している社会実態についていけずに硬直化し固定化され、特権化された制度となっており、自らが変革の対象となっているわけだ。更にもっとハッキリ言えば、公共的組織における人事の在り方においても、ある特定集団が公平な競争に深刻なバイアスを与えているという点で、特定学閥や閨閥もマルクス主義者も大差はない。（例えば、大学などでの人事は、採用や昇進によって、その後数十年単位で大学教員の構成に影響を与えるわけだ。透明化されたルールや徹底した競争とは無関係の基準によって人事考課が行われているとしたら、それこそが変革対象の一つであることは言うまでもない。特定学閥や学派によるマルクス主義への条件反射的嫌悪も、マルクス主義者による特定学派へのレッテル貼りと政治的決めつけも、どちらも同じ程度に低レベルの、およそ客観的な基準足り得ない排除精神でしかない。まさか大学のエライ学者センセー達が、そのような狭量な尺度で選考などしているはずはない・・・・ですよね？）以上のようなことは、当事者以外の多くの国民が、おそらく直観的に気付いているだろうと思うが、もしもそうだとすれば、希望はまだあるが、事態の行方は楽観を許さない。（続く）

2009.09.14

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社会変革の対象とは何か1 （少し長い思想エッセー）

その昔、俺が学生だった30年近くも前に、当時既に「化石」となっていた学生運動という左翼活動に携わった（今となっては相当懐かしい）経験がある。但し、左翼活動とは言っても、ヘルメットをかぶってゲバ棒を振り回すような暴力的闘争ではなく、赤旗新聞や党が発行するビラなどを輪読するという、極めて平和的で牧歌的な、あるいは宗教的な？活動であった（と言うよりも、明けても暮れても新聞配達と活動費の回収に回っていたという記憶しかないのだが(^^;）。そんな活動に関わったのは、当時、若くて無軌道だった俺が、持て余し気味だった自分のエネルギーを「社会変革」に向けることはいいことだと素朴に信じていたからということもあるし、高校生の頃に自分の将来の方向性を見失いかけて落ちこぼれていた時にマルクス主義思想に出会い、本格的にマルクス経済学を勉強し、それを実践で活かしたいということもあったからだった。また、当時俺が行った地方国立大学の経済系の学科というのは、教員のほとんどがマルクス経済学者だったので、思い切りマルクス主義を学ぶには絶好の環境だったということも作用しただろう。（今日でさえもマルクス主義研究者が日本の大学に驚くほど多いのは、異常でさえあるとは思うが。）更に、もっと正当化しようと思えば、例えば、俺の出自が夕張市という、斜陽産業の典型だった炭鉱町だったため、そこで育っていく中で、産業の盛衰やら街が崩壊し消失していく様やらを目の当たりにし、このえもいわれぬ閉塞性や理不尽を何とか問題にしたいという気持ちも（もちろん無意識ではあったが）あったということになるだろう。ともかく、そんなことから素朴にマルクス主義なりマルクス経済学なりを、それこそ団塊の世代から｢周回遅れ」で学び、そこに「参戦」して行ったわけだ。団塊の世代が、おそらく殆ど流行りやファッションのように身に付けたマルク主義だとか実存主義だとかの言辞を、俺は自ら好き好んで選択し、その運動に加わって行ったわけだから、相当モノ好きと言えばモノ好きだったし、変人の類には違いない。だが、この左翼運動に関わって良かったと思える点が一つだけある。それは「マルクス主義がいかに駄目なのか」ということが極めて良く分かったという点だ。今でこそ、マルクス主義が駄目なことは誰でも言えることであるので、｢そんなことは当たり前じゃないか！」と多くの人は思うだろう。だが、一般の人々がマルクス主義のことを悪く言っているのは、そのほとんどが生理的な嫌悪でしかなく（そして通常はそれでいいのだが）、原理的な部分での思想的・理論的超克とはなってはいない。普通の庶民ならそれでいいが、学問や社会科学なるものに携わっている学者先生達、経済学者達が、単なる生理的嫌悪のレベルだけの非難しか加えられないというのは、いかにも知的怠慢だろうと俺は思うし、それは異端を単に排除する悪質な差別に通じる態度でしかない。異端を排除するのはマルクス主義者の得意技であって、従来から「学問の自由」だの「機会の平等」だのを標榜している経済学者や学者先生達が同じことをやっちゃまずいんじゃないの？自分達の言説に何の説得力も無くなっちゃうじゃんか。。。というよりも、それってマルクス主義者と変わらないじゃんか、と思わない？本来、頭のいいはずのセンセー達がそんな状況では、日本の知的階層のレベルもかなりお寒い状況だと言わざるを得ないし、それこそ小林よしのり氏に馬鹿にされるのも、むべなるかなである。しかも、小林氏による指摘のほうが圧倒的に正しいし。マルクス主義が明らかにした最大の問題の一つは、一旦権力なり制度が確立してしまうと、その迷走や暴走が始まった時に、一体誰がどのようにそれを阻止し、修正することができるのかということを何も明らかにしてない、ということだ。だから、洋の東西を問わず、革命を起こして社会主義政権を確立した後、前衛党である共産党が誤ったりしても、それを誰もチェックできない仕組みになっている。それどころか、党組織のやり方に疑問や批判を持つ者達は徹底的に粛清され、排除されてきたのだ。よって、その帰結としては、マルクス主義は単なる暴力や横暴を正当化するためだけの理屈でしかなくなったという極端な結果になるわけだ。「革命のため」という大義が立つなら（そしてたいがいその大義は立ってしまう）どんな暴力や排除や差別や、ありとあらゆる無茶苦茶なことも、全て正当化されてしまうということなのだ。このようなことは古くから指摘されており、社会主義政権が世界で初めて誕生したロシア革命直後に、例えば、アナーキストの大杉栄やイタリアの社会学者パレートなどは、権力化した社会主義を早くも批判している。権力や制度をチェックできない社会というのは、それが社会主義であれ軍国主義であれ、極めて危険なのだ。現代では、共産主義者や全体主義者じゃない限り、殆どの人が同じような批判意見を持っていることだろう。（続く）

2009.09.13

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世界大恐慌以上？

昨年から危惧していたように、サブプライムローンによってアメリカを震源地とする金融恐慌が残念ながら世界を覆いそうな勢いだ。日経平均の10月8日の下げも、昨年夏のサブプライムローン発覚直後を上回るもので、過去5年間の中では最大の下げになっているはずだ。悪いことに、ヨーロッパの金融機関の破綻も続いており、今回のサブプライムローンによって相当資産が毀損している可能性があるということが分かった。昨年から急騰していた原油高は、現在は落ちてきているが、金同様、今後の投機対象や資産保有の変更によるマネー流入によって上昇に転じるかも知れない。サウジアラビアなどの産油国も、利下げに踏み切るようだ。いずれにしても、このところ起きている出来事は明らかに歴史的な経済事件であり、1929年の世界恐慌以来の大きな景気後退に突入しつつあるのかも知れない。そしてまた、経済理論というものが現実によって厳しく試されている状況だ。公的資金の注入や（日本を除く）10カ国の中央銀行の同時利下げなど、財政支援や金融政策がどの程度有効であるのか、世界中のエコノミスト、政策決定者、機関投資家、一般株主等々多くの人たちが注目している。今のところ、株価の下げは小康状態のようだが、政府や中央銀行の政策の有効性については懐疑的であるという気配のような気がする。株価の下げが止まるとしても、アメリカとヨーロッパにおけるしばらくの景気後退は避けられないだろう。そのあおりで日本経済の不況もまた長引くかも知れない。麻生内閣が行っている補正予算による景気対策も、焼け石に水という感じがしているのだが。それに何よりも、日本の場合の根本問題は、雇用流動化とセーフティネットの整備、更に年金問題のような社会福祉制度の透明化と抜本的な手直し以外にないはずなのに、政治家や政策担当者達は何故もっとこれらの問題を前面に据えないのか、全く理解できない。小泉改革とはおさらばということで暢気に喜んでいる場合ではないはずだが、例によって霞が関や永田町は保身と選挙のことしか考えておらず、相変わらず庶民感覚とは無縁だということか。

2008.10.09

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現代若者気質について（長文でスマソ）

世は、福田首相の無責任な放り出し辞任で揺れているが、政治家と官僚が巻き起こしているこのような茶番こそが深刻な政治不信や社会の反動を招くということを、当事者達にはもっと自覚してもらたいものだ。政治への不信は、多かれ少なかれ、社会システムの混乱や動揺をもたらす。この時、必ず一方で英雄待望論が出現するのが大衆社会の常だ。だが、他方でそのような状況を利用する奴は英雄だけとは限らない。このブログの他の個所でも書いたが、悪い奴もまたこのような事態をよく観察しているということを忘れてはならない。この国の最も脆弱な部分を突き、混乱や事態のドサクサに付け込んでくる勢力が現れる時、大衆社会・民主主義社会の真の危機が訪れるかも知れない。この問題は極めて重要な問題なのだが、いずれ機会があればまた語っちゃうこととして、今日は全く別の問題を書くために来た。それは少し思いついた重大な社会学的問題である。先日、たまたまアニメ「コードギアス」の谷口悟朗監督という方のインタビュー記事を読んだのだが、その認識と分析の鋭さに思わずうなった。記事自体は以下にある。http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20080826/168874/?P=1彼が語っていたことの殆どに俺は全く賛成だ。重要な論点は、・80年代以降、努力->失敗の繰り返し->達成というプロセスが、漫画で語られなくなった。・自分についての万能感ばかり伝える学校やサブカルチャから、現実社会の厳しさに耐えられなくなった若者が増大したのではないか・ニートやフリーターのような人々の発生は必然的なものである・学校教育は個性などの幻想をふりまかずにきちんと型を教えよなどなどだ。（彼自身が明言していない部分もあるが、彼が話していることから問題になり得る点を俺なりに解釈すればこのようなことになる。）実は、俺は違う角度から同様の感じをずっと抱いていた。今からもう10年程前からだろうか、学生達の態度に違和感を覚えるようになったのだ。それは何も特別なことではないのだが、とにかく挨拶が出来なくなった。授業以外の公共の場において挨拶ができる学生が極端に少なくなり、授業外においては授業中に俺に見せていた態度とはまるで違う態度を取る学生が増えたとずっと感じていた。つまり、ひたすら俺のことなど無視だ。「こんにちは」もなければ、会釈もない。それだけではない。学生がまともに遊べなくなったのではないかと思う。いや、正確に言えば、社交ができなくなったのだ。ごく身内、仲間うちだけの遊びなら、おそらくしているのだろうと思うが、教師や他の人達と食事に行ったり、飲みに行ったり、行楽に行くような社交の場を、自発的に一切セットできなくなったと言っていい。（無論、例外はいるが。）始めのうちは、俺自身のキャラのせいで、単に嫌われているのだろうなとだけ思っていた。当時、俺は職場を変わってまだ数年しか経っていなかったせいもあったし、この学校のこの学部の特殊な事情、特有の学生気質などがあるのだろうなと思って過ごしていた。無論、俺自身の性格そのものが嫌われたり、年を取って単なる中年になってしまっているので遠ざけられているという問題はあるのも事実だが、それだけではない何か別の態度の変化ということが気になっていたのだ。俺自身にも、中学生の頃は、学校以外の場所で学校の先生に会うと、どこか気まずく、思わず無視してしまうという経験がある。シャイだったのだとも言えるが、要するに、まだ精神的に幼くて、どのように接していいのか分からなかったので、挨拶するのが怖かったのではないかと思う。だが、この10年ほど前からの学生達の態度の変化は、そのようなシャイで戸惑いの性格から起きているものではないように思っていた。それとは逆に、むしろ大学の先生など、彼らにとっては社会における単なる通行人に過ぎない、というような感じでなのである。谷口監督の言葉を使えば「万能感」に浸っている自己中心的な人々が取るなような不遜な態度なのだ。しかも、今から10年ほど前は、ネット社会が出現してから一般社会に広く普及する時期に対応しており（例えばWinodow95、98とその標準ブラウザIEによりインターネットが格段に使い易くなってきた時期でもある）、学校の先生や大学の先生などを必ずしも必要としなくなってきたかのように思っても不思議ではない。俺の考えでは、個性重視やらゆとり教育やらで、自己認識が肥大化し、自惚れと欲望が極大化してしまったのではないかと思う。但し、もう一方で、彼らは将来に対する強い不安を抱いていることも、谷口監督が指摘している通り確かだ。バブル経済崩壊以降、あらゆるエスタブリッシュメントの出鱈目さや酷さが目立つようになり、どんなに頑張っても報われず、成功を成し遂げられないのではないかという、社会的なリスクが高まってきていることを彼等は敏感に察知しているはずである。ただ、彼等からすれば、俺達以上の世代は「いい時代に生まれて、ラッキーでうまく行っているに過ぎない」と感じている可能性が高い。従って、自分達が直面している状況においては、俺達以上の世代はロールモデルとして参考にならないわけだ。であれば、彼等が目上の人達のやり方に関心を寄せたり、参考にしたり、敬ったりしようなどとは思わなくなるのは、いわば自然なことなのだ。しかも、時代状況は悪いことに、アルバイトやフリーターによって、貧困とは言え、そこそこ生きていける程度に収入が得られる社会になってしまっている。ニートのような生活にはまりこみ、そこから抜け出せなくなるような状況も現実として存在しているため、未知の将来不安をいよいよ切実に感じているため、一層バブル経済以前の世代の人々は参考にならず、自分のことだけ、自己防衛だけを考えるほかはなくなるというわけだ。だから、谷口監督同様、このような時代状況の中で、そのように立ち居振舞う学生が多くなるのも、ある意味で必然的なことなのだろうとは思う。彼らだけの問題ではないのは明白だ。だが、俺は自分のゼミでは徹底して従来通りのスパルタを貫いてきている。彼ら学生が、それまでの環境で個性を過剰に重視され、蝶よ花よと育てられてきているとしたら、そして、自分の力量を過大視するほどまでに自己認識が肥大化しているとしたら、こんな俺の存在は間違いなく嫌な存在であり、はじめての「敵」であるはずなのだ。自尊心を傷つけられたり、ぶっ壊されたと感じたとしても不思議ではない。しかも、その頃からだろうか。セクシャルハラスメントだの、アカデミックハラスメントだの、ハラスメント行為が問題にされる社会風潮も時流に乗ってきたから、余計に俺など敵視されても不思議ではないのだろう。もちろん俺は、ハラスメントを、それがセックスであれ、アカデミズムであれ、極めて深刻な問題であると思っている。だが、ハラスメント問題は、過度に問題が誇張されたり歪曲される危険性があるのも他方での事実であり、これはきわめて慎重に対処すべき問題である。それに、だいたい大学内部では滅茶苦茶ハラスメントは横行している。無論、訴えて戦うべきものにはそのように対処するべきだ。だが、大学に限らず、人間組織にはある程度のハラスメントは存在する。それをいろんな人間関係の中で切り抜けてゆくのが社交術というものであるはずだ。だが、現代の学生達は、そのような社交術をどこからも学習してきていない。せいぜい、全面的に媚びへつらう提灯持ちのような態度ぐらいしかできなくなってしまっている。それどころか、学校教育では逆に「君たちは無限の可能性がある」だの「君たちの個性は素晴らしい」だの、自己意識を肥大化させるようなことを助長しているように思うし、現代日本の状況は限りなく物質的に豊かになってしまっている。欲しいものは、基本的に何でも手に入るようになってしまっているのだ。こういう中で多くの学生は、学校の先生、会社での上司などなど、周りで敬うべき人間をどんどん排除し、テレビタレント、人気スター、有名人などだけに関心を寄せるという状態になっているのではないか？個性だのゆとりだのと言われて育てられてきた彼らにとっての「未来社会」は、どうも自分達の隠れた才能を認めてくれないかも知れない環境のように映っているのではないか？現在の個性重視教育とは、必要とされる現代社会での人間育成とは全く逆の方向を向いているように思えて仕方がない。谷口監督の認識は、その意味で俺と全く同方向のものだと感じた。基本的な型と真っ当な社交を行える社会性の両方を当たり前に身に付けた成人でなければ、自分の前に立ちはだかる世界という現実とうまく渡り合ってはいけないだろう。だが、そのような警告は彼等にとっては、時代遅れの年配者が口やかましく言っているだけの、いつの時代にも見られる古臭い説教にしか響かないのだろう。もし、彼らが自分の個性やゆとりを盲信させられて幼少から育てられているとしたら、もし、大した努力もせずに、才能や運だけによって物事を達成できると考えているとしたら、もし、自分が目標を達成できていないのは、自分のせいではなく、職場や仕事や周りの無理解のせいであると考えているとしたら、もし、自分は違うところで隠れた才能を発揮できると信じきっているとしたら、もし、自分一人が食べて行けるだけのアルバイトなら直ぐにでも見つけられるとしたら、もし、実際に現実社会のリスクが高まり、福祉も教育も雇用条件も荒廃しているとしたら、どうして多くのニートが生れ、若年労働者がこれだけ多く転職し、自分勝手に切れる若者が増大し、格差が広がり、蟹工船が流行り、共産党への入党者が増えるのか、かなり多くの現象が説明できるのではないだろうか。もし、俺の認識が正しいものだとしたら、俺はたぶん俺自身のやり方を貫き、徹底して多くの学生達から嫌われ続け、外で無視されることになる。逆に、彼らの自己認識がどこかで今のままではおかしい、「世界は自分を歓迎などしてくれていないし、必ずしも味方ではない」とその全能感を捨てて、「世界は自分の思い通りにはならない」「自分には特別な才能など何もない」「地道な努力以外に勝るものはない」という至極真っ当な認識に立つ者が多く出てくるならば、もう少しまともに話ができる者達が出現してくるだろう。いずれにしても、俺は俺のスタイルを変える必要など全く無いのではないかと（自惚れを抜きにして）思えるのである。サブカルチャーのようにはいかなくても、俺自身が「毒」になる他はないのではないか。以上のようなことから、結局、まともな社交のできない若者は（無論中年も）駄目だということなのだ。#多くの努力をした後に、所期の目標を達成できないということがよくあるのならば（実際には無論よくあることだが）、人が多くのことを努力したり励んだりすることは無意味であるのかという、もう一つの重大な哲学的問題が残されているが、既にこのブログを長く書き過ぎたので、この問題についてはまた機会があれば（そして、俺自身の気力があれば）ということで。

2008.09.02

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原爆許すまじ

またハードな社会問題を。今日は8月6日、原爆投下の日だ。毎年、この日が来るたびに平和への祈りを捧げるというのがこの国の習わしとなっている。これはこれでいい。だが、原爆投下問題は、祈ることでは何ら進展しない。大学時代に左翼運動なるものに身を投じていた俺としては、日本の平和運動には極めて懐疑的で批判的だが、その原因の一つが、この原爆投下問題を戦後60年以上も放置してきたことだ。原爆投下は、明らかにアメリカによる戦争犯罪なのだ。この本質を曖昧にするような平和運動は、決して現実政治に食い込み、それを動かすものとはならないだろう。日本は、大東亜戦争の問題で責任を取らされる形で、戦後多くの戦犯達が東京裁判で裁かれ、処刑されていった。だが、実のところ、東京裁判自体が、国際秩序の維持の観点から見ても、国際法的に考えても全くの出鱈目な裁判だったということが次第に明らかになってきている。この問題は、更に歴史研究として深められるべき問題であるだろう（この辺のことは、小林よしのりの「パール真論」をはじめとする彼の一連の著作に詳しい。それにしても、日本の政治学者や法学者というのは、本当に情けない奴が多いということがよく分かる）。他方、原爆投下問題は、誰が見たって明らかに不当、且つ、実験的観点から行われたことが明らかではないか。あれは、ナチスのホロコーストと同種の戦争犯罪だろう。にもかかわらず、日本は戦争に負けたということだけで、アメリカは戦争で勝ったということだけで、原爆投下問題を戦争犯罪の観点から正当に取り扱って来なかった（来れなかった？）。本来なら、ソビエト（当時）も日ソ不可侵条約の一方的破棄、中国における「南京虐殺問題」などもキッチリと問題にすべき事柄なのに、これらも敗戦処理のドサクサの中で曖昧にされただけではなく、南京事件に至っては既に既成事実化された問題のようにされている有様だ。ともあれ、原爆投下は戦争犯罪だ。いかなる理由を持ってしてもこれを正当化はできないだろう。日本は、本来この一点を持ってアメリカを国際裁判でも何でもいいから、告発する責任がある。もし、アメリカの暴挙が許されるのならば、日本こそ唯一の被爆国として核兵器を持つ権利を主張すべきだ。世界の核廃絶などという、中長期で考えても実現性の乏しい（短期では全く不可能な）目標を掲げることよりも、唯一の被爆国であることを盾にして、我が国こそが核兵器を保有し、管理できる権利を主張すべきだ。原爆許すまじ。このスローガンは、平和を祈る言葉というよりも、アメリカの戦争犯罪を糾弾する戦闘的で実践的な言葉であるはずだ。こんな過激な意見を書いてしまっては、しっかり右翼と言われてしまうのかな（^^；。だが、それは右翼に失礼だろう。

2008.08.06

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教員採用問題

世間を騒がせている教員採用試験を巡る大分県の教育委員会の不正事件だが、多くの国民は怒っていると同時に、「あ、やっぱりか！」と思っていた人も多いのではないだろうか？少なくとも、俺が大学に行っていた25年以上も前から、教員採用試験に関してはいろんな噂があったことは事実だ。「親が教師だと採用に有利だ」だの、「お父さんかお母さんが教師で、教育委員会にも知り合いがいればいい」だの、「政治家を動かせるコネがある親だと大丈夫だ」だの、いろんなことが言われていたし、実際、俺の知り合いには、両親が教師で実際に教員採用試験に一発で採用されていた者もいた。まさか、そいつの親が不正を働いたかどうかは分からないが、こういう事件が起きてしまうと、本当に潔癖だったのかどうか断言できる材料もない。つまり、俺が知っている限りでも、四半世紀以上にわたって、教員採用試験には暗い噂が付きまとっていたのは事実であり、それは大分県に限った話ではなく、全国の多くの県で長い間囁かれてきたことであったはずなのだ。それゆえ、「やっぱりそうだったのか」と思った人も少なくないだろうと俺は思う。こういう問題を放置し続けたのは、明らかに教育委員会や日教組などの長年の怠慢ではないのか？この手の試験は、点数を公開する以外に透明性を担保することはできないはずだ。公開に伴う様々な弊害はあり得るだろうが、まずは公開が原則で、その後修正的な措置を講じるべきだろう。それができないのなら、そもそもペーパー試験など課すことを止めてしまえばいい。その程度の情報管理も自浄能力も発揮できないのなら、教育委員会という所は一体何を監督しているのだ？こんなこと、俺が学生の時から言ってきたことなんだけどね。日本の教育制度は、一回解体して根本から作り直したほうがいいんじゃないか？既得権益に群がる人々で、制度も何もががんじがらめになってしまっているように思えてしょうがない。官僚機構と一緒だぜ。

2008.07.16

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蟹工船ブーム？

格差社会の到来で「蟹工船」ブームだとか。だが、今から既に30年近く前にも、俺は高校のクラスの中で一人熱く小林多喜二を語っていたのだった！ｗ「お前、受験勉強なんかより多喜二だぞ！」当時の新潮文庫版は、以下のようなプロレタリア芸術のような絵が表紙だった。以下の夕張北高おたから画像を見てほしい。http://www66.tok2.com/home2/ichi/otakara.htm高校時代の俺は、虐殺されてもなお自分の生き方を曲げなかった小林多喜二の熱さに単純に感動していただけだったと思う。なので、三島由紀夫もセックス・ピストルズのシド・ビシャスも、皆ヒーローだった。そういうことを、高校の男子便所で友達と話をしていたら、英語の田中留蔵先生から「そりゃ、思想も何もかも目茶苦茶だなァ」と言われたことを覚えている。共産主義運動も、盾の会も、何も知らなった俺は、田中先生から言われたことを随分後になってから理解できたのであった。ま、何もかも、若かったし、青かったね（^^；。

2008.06.24

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唐突だけど、君はキーハンターを覚えているか？ｗ

ネットをぶらついていたら、「キーハンター」のビデオパッケージを見つけた。俺が小学校の頃、確か土曜日の夜10時頃だったと思うけど、キーハンターが放映されていた。当初はもちろん白黒放送だったんだけど、途中からカラー放送に変わったのを覚えている。当時は、土曜日と言えば「8時だよ！全員集合」を見たら歯を磨いて？寝るというのが一般的だったように思うのだが、俺はどうしてもキーハンターが見たくて夜遅くまで起きていて、母親に叱られていたっけ。だけど、千葉真一が滅茶苦茶カッコ良かったなぁ。最初に影響を受けたテレビスターだったね。たぶん、俺と同世代や少し上の世代は、皆そうだったんじゃないかと思う。影響されたテレビスターと言えば、俺の場合はその後「傷だらけの天使」のショーケンこと萩原健一だったり、「探偵物語」の松田優作だったりしたわけど、これらの番組は今でもビデオやDVDになってレンタルもされているので、見ることができる。実際俺も、もう何年も前に借りてきて見た記憶がある。だが、キーハンターの方はなかなかない。以前、俺がレンタルビデオ屋をはしごして見つけ出したのが、このパッケージのビデオだった（はず）。この1本ぐらいしか俺は見つけた記憶がないのだ。白黒放送当時のものなんて全く見かけない。ずっと探しているのだが、そもそもビデオにさえなっていないんだろうなと思う。でも、もしどこかにビデオかDVDがあるのなら、是非見てみたいので、どなたかが見かけていたら情報を提供して下さい(^^)。

2008.06.21

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秋葉原通り魔殺人事件によるホコテン中止に思う

どうでもいいことかもしれないけど、秋葉原の通り魔殺人事件によって、あっさりと歩行者天国が中止になっていたが、俺は少々違和感を持って見ていた。なぜなら、たった一握りの暴漢によって、公共の憩いの場をあっさりと潰してしまうことは、暴力やテロに屈する行為ではないのか！？と強く思っているからだ。一部の暴徒によって、全体の秩序をあっさり変更してしまうというのは、当事者たちが考えているほどあっさりした簡単な話ではない。このホコテン中止措置によってどういうことが起こり得る危険があるかと言えば、模倣犯ないしは愉快犯が増大する可能性があるということだ。模倣犯は、常に犯罪行為の効果を観察しているということを忘れてはいけない。現に、今日の新聞によれば、広島と福岡で携帯サイト等に殺人予告を書き込んで逮捕・書類送検された複数の事件が既に発生している。（※後日、他にもいろいろ起きていることがテレビ等で報じられていた。）暴力や犯罪行為から公共の福祉を守らねばらないことは言うまでもない。だがそれは、あっさりと公共物を潰してしまうことではないはずだ。警備を強化したり、地域の人々の協力を再組織しながら、安全な地域社会を作っていくことであるべきなのだ。そして、これは俺の全くの先入観なのだが、今回のホコテン中止が、実は秋葉原が既にメイド系オタクなどの発生によって、公序良俗的に問題となっているということとごちゃ混ぜにされているような気がするのだ。だが、もしも万が一この俺の先入観が当たっているとすれば、そのこと自体が既に表現の自由や公共秩序を守ろうとする健全な地域社会からの一歩後退になるのだ。公序良俗問題としてホコテンを中止したいのなら、きちんと都議会なり区議会なり地域住民なりで議論すべきことであるはずだからだ。民主主義とは、面倒で時間のかかるものなのだ。ドサクサ紛れや一足飛びは、権力による統制の兆候である。言論統制やファシズムは、そのようにして忍び込んでくる。暴力による恐怖によって公共性を維持できなくなることこそが、テロリストの最大の目的だ。あの加藤某という男はいわゆるテロリストではないだろうが、行った行為はテロそのものだ。そのテロを如何に防止し、さらにまた静穏で憩いの場となる公共空間を如何に守り抜くのかということこそが最大の問題であるだろう。今回のホコテン中止は、このような健全な地域社会の育成という点から本質的に重大な問題を抱えている出来事なのだ、と俺は思っている。マジな話でスマソ（^^；by イチハッシュ

2008.06.16

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Mr.イチハシュ？

せっかく掲示板を移動したのに、最近は誰からのカキコもないので、俺が気が向いた限りで一口ブログを書くこととしよう（気が変わらないうちに（^^；）。で、これは、先日参加した上海での国際フォーラムでのネーム・プレート。Japanとあるが、国籍不明のまま読めば、イチハシュという響きはどこかアラビア的な雰囲気が漂っているという気がしないでもない。そう言えば、名前も誰かからはずっと「マサハル」って言われてたような気がする・・・・マサハル・イチハシュも悪くないかも。

2008.06.13

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12日の日記

メールからの日記書き込みのテストです。皆さんお変わりありませんか？こちら広島ではそろそろ梅雨に入る時期だと思いますが、昨日の雨があがり今日はいい天気です。それではまた。

2008.06.12

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掲示板移動！！

以前の掲示板は、他のサイトからのゴミ書き込みにより、内容が全部消去されてしまいました。バックアップなどは当然取っていなかったので(^^；、これまでのことは忘れて、こちらに書き込んで下さい。こっちの方がページの管理が楽なようなので、そのうち全てのコーナーをこっちに移してもいいかも知れません。とにかく、これからもよろしくー。psだけど、最近誰も来なくなっているのかも知れないね。加藤も、川辺も、純子も、滝田も、浅野も、ちあきも、スエコも、皆どこ行ったー！？(^^；ま、のんびりいこか。

2008.06.07

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A Happy New Year!

やはり1年ぶりの登場です^^;。2008年も明けました。皆さん、お変わりなく、お元気でお過ごし下さい。今年もよろしくね。

2008.01.01

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明けましておめでとう

約1年ぶりの御挨拶です(^^;。メインの掲示板のほうに書き込んでばかりなので、こちらにはたまーにしか来れていませんが、時々見には来ています。どうぞ今年も宜しくお願いします。

2007.01.01

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2日の日記

明けましておめでとうございます。こちらも、たまには更新しないと、完全に忘れてしまっています。今年も宜しくお願いします。

2006.01.02

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8日の日記

気が付くと、もう連休も終わり（^^；。最近は、どうも身体がしんどくて仕方がない。もう、年寄りのようだ。

2005.05.08

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2日の日記

お変わりありませんか？だんだん春が近づいているはずだけど、どうもまだ寒い日が続いています。いろいろと忙しくしているうちに、季節がどんどん変わってしまい、歳だけを重ねています。野に咲く花を眺める余裕もなく、喧騒だけに追われて、すっかり疲れてしまっています。皆さんに置かれては、お元気でお過ごし下さい。

2005.03.02

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2日の日記

広島も昨日から久々の雪です。広島市内も路面が凍結していて恐ろしかった・・・(^^;

2005.02.02

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27日の日記

27日は、今度は楽天のほうの更新だそうです(^^；。この時期、更新流行（？）なんでしょうか。。。。

2004.10.27

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24日の日記

掲示板のサーバのメンテナンスが、終了したみたいです。http://sr.tok2.com/server/operate.htmlまた、いつダウンするのか分かりませんが、一応復旧完了みたいです。

2004.10.24

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22日の日記

今朝は復旧しているようです。でも、またすぐにダウンするのかな。

2004.10.22

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20日の日記

なんだか、掲示板がずーっとダウンしているね。だめだなぁ。。。。

2004.10.20

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16日の日記

掲示板のサーバは、しばらく調子が悪いようです。以下のサイトが、サーバの障害情報です。http://sr.tok2.com/server/operate.htmlフリーのところは、こういう時がちょっと不便だね。

2004.10.16

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15日の日記

どうも、また本元の掲示板がダウンしているみたいです。なんだか調子が悪いですねぇ・・・・。

2004.10.15

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11日の日記

おかしいな。見れないのは加藤だけじゃないの？（笑）俺のほうからは、問題なく見れているんだけど。。。。

2004.10.11

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8日の日記

長い間、本元の掲示板がサーバ側の修繕でアクセスできなくなっていましたが、復旧したようです。また、書き込みに使って下さい。よろしくね！

2004.10.08

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7日の日記

早速の書き込み、サンキュー。内緒にしていたのは、それなりの理由があったからなんだけど、でも、1年も前から放っておいたままになっていて、そのうち忘れてしまっていた、というのが正解でした（^^；。わりい。内緒にしていていた正式理由は、そのうち掲示板に書き込んどくわ。で、今後の書き込みは、左側に「BBS」ってボタンがあるので、そっちをクリックしてもらって書き込んでもらえれば、これまでの本元の掲示板と同じように書き込めますんで、よろしくー。←こっちのほうにあるだろ？ではまたね。北高1979＝管理人

2004.10.07

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6日の日記

本元の掲示板のほうが、サーバ側の都合で補修中らしく、ダウンしています。それで、久々の日記です。こっちのほうは、誰も見ていないんだろうなぁ。。。。。（^^；。管理人

2004.10.06

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20日の日記

久々の日記です。いつもこんなことばっかりしか書けないけど（^^;。もうすっかり夏です。皆さんに置かれてはお変わりありませんか？

2004.07.20

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29日の日記

皆さんの元気ですか。久々の日記書込みです。最近、何だかここの調子がおかしい？

2004.04.28

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10日の日記

久々の日記です。広島はまだ寒い日が続いていますが、少しずつ少しずつ春に近づいている感じです。

2004.02.10

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11日の日記

久々の日記です。夕張北高のHPも最近はトンと静かになってます(^^;。

2003.12.11

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嵐の火曜日

本日の広島地方の天気は、夕方から完全に崩れて嵐のようです。まいったなぁ。どうやって帰ろう（＾＾;。

2003.10.28

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秋祭りのシーズン

広島は快晴こちらは秋祭りのシーズンになりました。

2003.10.25

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懐かしい知人

今日は、懐かしい知人と電話で再会。時間にすれば一瞬でも、話はやっぱり盛り上がるね。

2003.10.08

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