201930 ランダム
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C型肝炎から肝臓癌へ ・・ ・ ・  ・

C型肝炎から肝臓癌へ ・・ ・ ・  ・

C型肝炎の検査と治療

 C型慢性肝炎になると、肝硬変や肝臓がんへと進行する可能性が大きくなります。
C型肝炎ウイルス(HCV)を体内に持っている人(キャリア)でも、発症しない人もいます。しかし、その一方で、HCVのキャリアの約20-30%が、感染後20-40年で肝硬変を発病します。

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 検査法(早期発見が重要)

1)血液検査
  血液中の腫瘍マーカーを調べる検査です。しかし、腫瘍マーカーは癌がでなくても増加することがあるので、これだけでは肝臓癌と診断するわけにはいきません。

2)画像検査
  最近、特に進歩が著しいのが、画像検査です。20年ほど前は、肝臓癌は子どもの頭ぐらいの大きさになって、ようやく発見されることが多かったのですが、最近は、画像検査により、直径1cm以下の癌も発見できるようになっています。
 
ただし、それぞれの検査には特徴があり、どの検査でもすべての癌が見つかるわけではありません。いくつかの検査を組み合わせて行うことで、より正確な診断が可能となります。

超音波検査:体の外から体内に向けて超音波を当て、反射してくる超音波を画像にする検査です。

CT(コンピュータ断層撮影)検査:エックス線撮影とコンピュータを組み合わせた画像検査で、体内を輪切りにした断層画像が得られます。造影剤を用いることで、さらに感度を高めることができます。

MRI(磁気共鳴画像)検査:体外から強い磁気をかけて、縦、横、斜めなど、さまざまな方向かの断層画像を得られます。

血管造影検査:肝動脈に造影剤を入れ、エックス線撮影を行います。肝臓内の小さな変化をとらえ、肝臓癌を見つけることが可能です。

3)腫瘍生検
 
小さな癌は、肝硬変の結節との区別が難しいことがあります。このような場合には、確定診断を行うために腫瘍生検を行います。
 
腫瘍部分に体外から針を刺し、組織を採取して、癌細胞があるかどうかを詳しく調べます。

腫瘍生検は、腫瘍部分に針を刺すときは、正確を期すために超音波画像で確認しながら行います。

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 治療法

1)エタノール注入(PEIT)
 エタノール(エチルアルコール)を癌に注入し、それによって癌病巣を凝固させる治療法です。超音波画像を見ながら注射針を癌病巣に刺し、エタノールを注入します。癌組織にエタノールが行き渡ると、それで癌は壊死し、成長は止まります。

この方法は、肝臓への負担が少ないので、仮に再発しても、同じ治療法を繰り返すことができます。ただし,この治療法ができるのは、癌の大きさが3cm以下で、数が3個までの場合です。また、腹水がある場合や、血液が固まりにくい人は、肝臓からの出血が止まらなくなることがあるので行いません。

2)癌塞栓療法(TAE)
 
癌に酸素や栄養を送る肝動脈にスポンジ状の物質を詰めて血流を止め、癌細胞を壊死させる方法です。

 また、この血管から油と抗癌剤の混合物を送り込むことで、できるだけ癌の部分だけを攻撃するように行いますが、どうしても癌以外の部分にもかなりの負担がかかります。従って、肝臓の予備能力の悪い患者さんにはこの治療法は行えません。

3)肝臓の部分切除
 
開腹して、癌病巣を切除する手術です。小さな癌が一個しかない場合、あるいは癌が大きかったり複数であったりしても、癌が肝臓の一部に限られている場合に行います。

 早期の癌に対しては、肝臓の切除とエタノール注入法は、同じ程度の治療効果が期待できます。また、予備能力がよければ、肝臓の半分を以上を切除することも可能です。

4)持続動注化学療法

 血管内に贈入したカテーテル(細い管)を、肝臓の動脈に留置して、そこから抗癌剤を持続的に繰り返し注入する治療法です。

 多数の病巣が、肝臓全体に広がっているような進行した癌に対して行います。抗癌剤併用の新しい理論に基づいて、治療効果が著しく向上しており、この方法で癌が完全に消えることもあります。肝臓予備能力のある患者さんに限られますが、最近は広く行われています。

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 私の場合5Cmぐらいだったので、カテーテルによる癌塞栓療法(TAE)とエタノール注入(PEIT)とを併用しました。
先ずはTAEを行い残った3分の1ほどを、6回に分けてPEITを行いました。
 5月20日のCT検査では、新たな腫瘍の発生は認められませんでした。(^ー^*) v
C型肝炎の完治を目指し、現在進行形で治療中です。

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5) ラジオ波焼灼療法及びマイクロウエーブ凝固療法

これら2つの治療も、超音波検査のガイドにより、特殊な針を体外から肝がんへ差し込みます。通電することによりその針の先端部分から熱が発生します。熱の温度はラジオ波が摂氏100度程度、マイクロウエーブで300度程度です。これらの治療法も小型肝がんが対象となります。やはり2cm以下の場合が絶好の適応です。

 エタノール注入療法、ラジオ波焼灼療法、マイクロウエーブ凝固療法はいずれも局所麻酔で、「体外から肝臓へ針を刺す」という点で同じです。これらの3つの治療法の使い分けは、必ずしも明確ではありませんが最近はラジオ波焼灼療法を受ける方が増加しつつあります。
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  ラジオ波焼灼療法
 2004年
  04年 9/8

  04年 9/9

  04年 9/10


 2005年
  05年 11/28

  05年 11/30

  05年 12/3



  マイクロウエーブ凝固療法 



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