わたしのNOT TOO LATE チェロ日記

2007/12/22(土)22:38

病院デビュー

チェロ(114)

 きょうの午後、勤め先の病院で心ほかほかコンサートなる催しがあり、入院患者さんや、その家族、お見舞いにきたひと、その他ボランティアの職員などが待合ホールに集まった前で6つのグループが演奏や合唱を披露した。私にとって病院デビューの場である。聴衆はチェロ教室の発表会よりもだいぶ多く150人くらいか。地元のテレビ局も取材に来ていた。  出番は3番目で約10分間の持ち時間の中で、バッハの無伴奏チェロ組曲1番のプレリュード、白鳥、愛の挨拶の順で3曲を演奏することができた。舞台はなく聴き手と同一フロアなのでサロンコンサート的である。2階まで吹き抜けなのはよいのだが床にタイルカーペットが敷き詰めてあるため響きはあまりよくない。もちろんマイクなし。しかも天候は雨。  プレリュードは家族など少人数の前で弾いたことはあるが、発表会でも弾いたことはなくていわゆる「人前」で弾くのは初めてだった。出始めのGが上滑りしてしまい、思わずやり直しのスタートをしてしまった。少し弓の張りが緩かったが構わず弾き進むうち、結構調子がでてきて音量も出せたみたい。お客さんがシーンとして聴いてくれているのがよくわかり、とてもうれしい気持。最後の和音もまずまずきまって、思ったより大きな拍手をいただいた。なまチェロ1本で何とかこの場を乗り切った、といった感じ。  続く白鳥は全体にぐっと音量を抑えてあるので、お客さんをぐいぐいひきつけるのはなかなかむずかしいが、山場では弓をぐっと駒よりに押し付ける感じで音量を稼ぎつつへたくそなビブラートで聴衆にうったえるようにした。しかし、もっと表情ゆたかに、もっときれいな音を出したい・・と、こころより思う。最後の長く伸ばすG音は、ピアノ伴奏のT女史がタラリラタラリラ・・・をスピードアップしてくれたおかげで最後まで保つことができた。彼女はここのところをだいぶ練習してくれたみたいだ。謝謝  3曲目は途中で集中力が切れてきた。それでも直前の練習の成果で「大過」なく終了。立派に伴奏をしてくれたT女史、ほんとうにありがとう。新婚さんでなかったらお礼にディナーにでも誘いたいところだが、ンなことできるわけないわな・・ そうそう今日のお昼に病院まえの「天領うどん」一杯おごったしな。  かくして病院デビューは終わった。同僚も聴きに来てくれ、わたしがチェロを習っていると知っていた人にも知らなかったひとにもちょっとしたサプライズを提供できたかな?でもこれで、貴重なかくし芸を失ってしまったということになる。  10月の東京チェロ以来、11月の発表会、楽器店のオープン記念、そして今日、と人前で弾く機会を結構もつことができたのは幸いだった。弾くたびに少しずつ慣れてきてニュアンスにも注意が向くようになってきたように思う。今年ももう間もなく終わりだが、来年はまたチェロでもう一段ステップアップしたいものである。

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