2020年05月05日

楽器の上達とスポーツ種目の上達は同じこと

カテゴリ:チェロ
チェロの初心者だったころ、まず難儀したのは弓を持つ右手の疲れでした。特に母指球筋がパンプして弓を取り落としそうになるほどで、弾き始めても、まず5分間と続かなかったことを覚えています。弓の持ち方が下手で常にぎゅっと握りしめていたこと、弦の振動を引き出すことが下手なため不必要な圧力をかけ続けていたこと、チェロを弾くのに必要な筋力が自分の体に備わっていなかったことなどが理由と思われます。
 道具を手にもって行うスポーツ、例えばテニスや卓球のことを思えば、ラケットを持つ右手に必要なパワーが当然あるわけで、球に食らいついてゆくためのフットワークはもちろん、体全体のばね、体幹や上肢帯(腕の付け根)の筋力や柔軟性、インパクトの瞬間正しい方向にラケットの向きを定めたり球に回転を加えるたり球のスピードを変化させたりするための調節力、プレーを続行するための持久力などがバランスよく求められます。そのためには当然日常のトレーニングが欠かせません。
 チェロを上達しようとする場合も同じなのではないでしょうか?通常椅子に座って弾くので走り回るようなフットワークこそ求められませんが、弓を柔らかく把持し、それぞれの弦に最適な方向に弓を弾いたり押したりし、音の強弱や柔らかさ、硬さといったニュアンスを提示し、ロングトーンからスタカート、スピカートなど音の長短にも対応し、そしてとくにチェロらしい音色を引き出しながら、長時間プレーを続ける。これらの要求を満たすためには、私たちにも肉体のトレーニングが必要です。必要な筋肉は曲によっても異なりますので、いわゆるエチュードは自分の不得意な動きを求められる場合が多く、左手のフィンガリングと合わせてたいへんきつい練習となります。それでも数年単位で振り返ると、以前は途中でへばってしまっていたエチュードが、今は楽勝でこなせるようになっていたりします。これには無駄な力が抜けて筋力が温存されていることも大いに影響しているでしょう。一方で、自分の手の厚みが以前より増した気がしていて、その分、手の筋肉が肥大したものだと考えます。ただし実測したわけではありません。チェロにおけるトレーニングはエチュードをおろそかにせず両手がくたびれる程度までは弾くことを繰り返すことが第一でしょう。もちろん握力そのものの強化鍛錬も有効だと思いますが。また肩甲骨回りや腰回りについては柔軟性を高めるストレッチが有効でしょう。





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最終更新日  2020年05月05日 01時18分25秒
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