華禍
華禍現代中国の病理を記した本。この著者は、徹底的に中国を非難し日本擁護する、親日反中活動家である。本書は、著者の偏りを理解した上で読むべきである。つまり、情報の洗い出しとして重要な点は、次の二つである。1、情報発信者の情報発信意図を把握し、それをくんで情報を分析すること2、局地的な(個人的な)情報で、全体が同じであるかのような論法に引っかからないこと以上を念頭に置きながら読むことをお勧めする。さて、この辺をさっ引いて読んでみても、本書はかなり驚異的なことばかりが書かれている。中国が、日本ばかりか世界の驚異になっていること、その驚異とは、中国の膨張指向・自己中心的思考、国土の荒廃、病害の中心地、といったモノであり、繁栄とは裏腹な話ばかりだ。著者は、他にも多くの本を執筆していて、ここに書かれている内容とかぶるモノも多い。また、少々本を粗製濫造している節があるので、注意が必要だが、本書は、他の著書と比べるとまとまっていて丁寧な作りだ。しかし、著者は台湾人らしく難しい漢字を多用するため、読者も漢字に明るい方が望ましい。最新情報は含まれていないが、それでも、この著者の書いたなかでは読みやすい部類に入るので、お勧めである。