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10月29日、新文芸坐で行われた春日太一のトークショーに、千葉真一が飛び入りで参加した。
新文芸坐ではこの日、深作欣二監督「柳生一族の陰謀」と「必殺4 恨みはらします」の2本が上映された。千葉は、たまたまこの2本を観に来ていたのだという。 「深作監督の映画が上映される時は、映画館に駆け付けて観ることにしている」とのこと。「深さん(と、千葉は深作監督ことを、そう呼んでいた)の映画は、古くならない。観るたびに、エネルギーをもらっている」そう語る千葉真一の眼は、キラキラと輝いていた。 ああ、この方は、深作欣二を、映画を、心の底から愛しているのだなあ。聴いていて、胸が熱くなってきた。 「柳生一族の陰謀」は、もともと千葉真一の企画であった、とのこと。「裏柳生」というタイトルで、柳生一族の裏側を描く映画の構想を千葉がまとめた企画を、深作が東映にかけあって実現にこぎつけたそうだ。 映画、テレビで8年間、柳生十兵衛を演じて、右目を悪くした由。左目が見えない十兵衛の「死角」を意識した立ち回りを考え、深作に喜ばれた話を、とても嬉しそうに語っていた。 深作欣二の葬儀で、千葉真一が弔辞を読んでいたことを思いだした。千葉真一の主演デビュー映画が、深作欣二の監督第1作であった。以来、この二人は、「盟友」であったのだ。 「仁義なき戦い 広島死闘編」の大友勝利。「柳生一族の陰謀」、「魔界転生」の柳生十兵衛。深作映画における千葉真一は、常に強烈な存在感を放っている。この日上映された「必殺4 恨みはらします」で演じた、子連れの仕事人・わらべや文七もまたその一人。中村主水=藤田まことと五分にわたり合い、アクションスターの面目躍如であった。 深作欣二は、「肉体は俳優の言葉だ」と語っていた由。それを実践し続けたのが、千葉真一だ。 70代のチバチャンは、とてもエネルギッシュで若々しかった。日本映画における活劇に革新をもたらした、この不世出のアクションスターを、また、銀幕で観てみたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
October 30, 2014 05:12:31 PM
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