嵐のような雨が納まって、朝は先週の今頃の最高気温よりも5度高い最低気温。つまり少し温かい朝でした。
世間が不景気なのはどこも同じ。出勤したんですが、電話が少ないこと、注文数の少ないこと、出入りする運送業者がちょっとだけ。
最近出入りする運送会社に入った新人さんで少し変わった苗字の話し好きの人が、ひまなのか自分の住んでいるアパートの話を始めました。
家賃が安いので決めた、というそのアパートは3階建てで全部で18軒。
入居を決めたときには希望していた3階よりも1階のほうが家賃が安いというので、そこに決めたそうです。ところが入居の2,3日前に仲介業者から電話があり、同じ家賃でいいから3階に入ってくれ、という話があったそうです。
その人が入居して1ヶ月くらいの間に4,5件の引越があり、それまで満室だったアパートが急に寂しくなってきたそうです。
その人が入った部屋も実は日当たりが悪く、畳がかびていたとか。
普通はハウスクリーニングが入ってその料金が請求されるはずなのになあ、とわたしが実体験で不思議に感じていたら、どうもその作業も安く入居するために断わったとか。
専門業者が掃除しなかったことで風呂場は悲惨だったそうです。
壁には点々と赤いようなカビがびっしりついていたので、カビ取り剤で自分で処理したのですが30センチ四方でどうしてもとれない赤いシミがあってちょっと気分が悪かったそうです。
まもなくして廊下の先にある共同洗濯水栓のある暗い一角に人の気配を感じるようになり、いつもその近くにいると視線を感じたそうです。
ですが、自分の部屋を覗かれたり、部屋に人の気配があるわけでなし、と自分を奮い立たせているそうです。
その人の気配はしっかりどういうものかもわかると言います。ひとりは小さな老女で、ひとりは背の高いすらっとした女性で、たいていワンピースを着ているのだそうです。
小さい老女の目撃情報はアパート内だけでなく、近くに住む人からもあるとのこと。自分の思い過ごしではないし、ましてその人は自分に霊感はゼロだと言います。
この話をするとたいてい面白がって友人たちが遊びに行く、と言っては何人かが訪れましたが、2階まで上がってきて
「やっぱりごめん。行けないわ」
と3階まで上がるのを嫌がるそうです。
ちょっと前まではそのアパート、その人を含め3世帯しか住んでいないとか。
自分と入れ替わりにみんなが去っていったので、きっとこの部屋で何かあったに違いない、と考えたその人は家中のありとあらゆる場所に御札が貼ってないか確認したのですがしばらく前までは見つからなかったそうです。
ところが最近、風呂の天井の穴(配線用に丸く仕切られた場所がありますよね?)が簡単に下から持ち上げられることがわかり屋根裏を覗いてみたら、あけた丸いところの真上にある梁にきっちり御札が貼られていたとのこと。
自分の部屋の風呂で何かがあったに違いない、と思ったそうです。
そんな部屋に住み続けるその人ってツワモノだなーと思いましたが、彼はその話をいろんなところでするのを楽しみにしているようで。
これもある種の共存なのか?なんかわからへんけど結構怖い話でした。
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仕事は本当にヒマで、なのに同じものばかり注文がきて対応できず。
困った土曜日でした。
あまりにも仕事がヒマなので、思わず雑巾(給湯室で使う台拭き)を2枚縫ってしまいました。。。そして誰もそれを止めませんでした。。。