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AMERICAN SPORTS BAR

NO PAIN,NO GAIN

「NO PAIN,NO GAIN」

オフェンシブラインは割の合わない仕事だ。彼らは泥まみれになり相手を蹴散らそうとしている。しかし、殆どのファンが彼らの名前さえ知らない。でも、チームは彼らなくして高みには登れない。
パッカーズのディフェンシブタックル(DT)C・ハントがイーグルスのガード(G)J・ウェルバーンに詰め寄った時、彼はもうビジターのロッカールームにいた。11月10日のマンデーナイトに敵地ランボーフィールドでパッカーズを17対14で下した時の出来事である。

「おい!お前ずっと俺をホールディングしていたし、ジャージとフェイスマスクをつかんでいたな」、「お前はけちな母ちゃんだな」とウェルバーンは答えた。「お前のいいたいことはそれだけか?これはフットボールだ。大人になれ」とウェルバーンは続けた。フットボールのフィールドは戦場だ。
もし、クオーターバックがフィールドの監督なら、OLは汚い仕事を引き受けるチームの特別なパートである。そして、彼らはフィールド上で最もスマートな人間かもしれない。しかし、最も肉体的に疲労する。想像してみて欲しい。彼らは1ゲーム70回はコンタクトしている。そして、他のどのフィールドプレーヤーよりもフィルムを見ている。そうすることによってチームが特別なメンタル部分を形成できるからだ。
 
OLは自分自身をクオーターバックを除いて誰よりもフィールで何が起こっているかを熟知している知的な巨大な獣と見なしている。センターはボールをスナップする数秒前に的確なブロッキングアサインメントをコールするために相手のフォーメーションを解読しなければならない。例えば、パスカバーにするかブリッツが来るかを読まなければいけない。これを瞬時にしなければいけないので相当な頭の回転の速さが必要だ。

OLが日の目を見ることはあまりない。36年前にパッカーズがアイス・ボウルを制した時、バートスターをブロックしたジェリークレーマー、サンフランシスコのモンタナを守り続けたB・パリスのような人物が沢山いる。
彼らにも当然不満はある。身を粉にして働いているが、栄光もなければ多くの非難もない。割に合わない仕事だ。セインツの15年目のベテランセンターのJ・フォンテノットのモットーは「ニュースがないことがいいニュース」だそうだ。そして更にこう続けている。「OLをプレイすることでチームワークの原則がわかる。なぜなら、自分だけのプログラムにいるならば、チームは機能することは出来ないだろう。」

ファンの観点からするとフォンテノットの考えは過去の遺物だ。彼が1989年にベアーズに入団した時シカゴのスターティングラインは4年間手付かずのままだった。まもなく制限のないFAが出来るとそういったチームワークを維持するのが困難になった。そのことでラインメンは重宝されるようになった。特に右利きのクオーターバックのブラインドサイドをカバーするレフトタックルは優遇された。しかし、ミネソタのタイトエンドのH・グッドウィンは言う。「一番いいラインは一緒に長年やり続けることさ。なぜなら、ゲームではとても多くのコールが出され、隣の人間がどのように動くかを直感的に知る必要があるからさ。継続がすべてだ」。だから、今年カンサスシティ・チーフスが開幕から11勝1敗の好記録を残せたのも頷ける。彼らは28試合連続で5人の同じラインメンがスタートした。これは過去11年間で最も長い記録である。しかし、ファンは何人の選手の顔と名前が一致するだろうか?

「俺たちは全てに首を突っ込む必要がある」
イーグルスのGのウェルバーンは読書家であり、トラベラーでもある。オフシーズンには中国と南太平洋を旅するつもりらしい。同じことが彼の友人でラムズのT(タックル)のK・ターレイにも言える。彼はサーフィンもするし、ギターも弾く。そして、俳優も演じる。そうしなければ体が持たないポジションだからだ。

「俺たちは殆どのディフェンシブライン(DL)の様に馬鹿じゃない」
DL(ラインバッカーなども含めて)より少ないにもかかわらず、ランニングバックのために穴を作ったり、ゲームがどのように動いているかを把握しなければならない。しかし、OLが全員頭がいいわけではない。1980年代のSFのラインを支えた過重のパリスはよく練習中にヘルメットの中にハムサンドを隠していた。

「OLはチームで最も嫌味で残酷なやつらさ」
グッドウィンは「俺がマイアミにいたときガードのK・ゴーギャンは水曜日の朝のミーティングでゲームプランをもらって、それを10秒見てその後コーチに食って掛かる。朝の4時まで考えた末に出した結論がこれか?これが最善の策なのかとね」と言っていた。
何度も言うが、OLは過酷なポジションである。スナップの後もみくちゃにされ、目をつぶされるわ、急所をつかまれる。29回の手術を経験したリーグ記録を持つブロンコスのM・“STINK”・シュラレスは毎試合ジャージの中で放尿していたらしい。

OLからすれば、エッジをとる為のどんな手段も正当化される。ピッツバーグ・スティーラーズのロッカールームにはミシンがある。なぜなら、OLのジャージを出来るだけタイトに縫い、DLに掴み難くするためだ。この案はディフェンシブエンドのオエルフォヘンがハワイでの幼少時代に母親に教えてもらいその考えを去年チームに導入した。
もし掴まないならば誰もブロックできない。フィールドは戦場だ。
NO PAIN、NO GAIN!





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