整備完了! ピアノが若返り 瑞々しい音を奏でます
半年に1度 2日間かけて店内のピアノを大阪よりSTEINWAYコンサートチューナーの方に出張して頂いて、調律・再整備を徹底しています。その度にピアノは熟成されて、輝きを増して 美しい音を響かせます。GROTRIAN-STEINWEG120今回の調整:鍵盤下 緑色の バランスブッシングクロスを レンナー製の4mmからSTEINWAY採用 ドイツ ヤーン社製の 6mmに変更いたしました。抜群の鳴り、グロトリアントーンの特色でもある 芯の有る音にフワーっとした柔らかな響きが包む 太い音が魅力的です。 鍵盤下ブッシングクロスを レンナーから ヤーン社製に変更したことで、低音部のダイナミックレンジが大いに広がり「スタインウェイと兄弟」と西ドイツでは言われていた伝統有る音の再現ができました。ただ今 絶好調!楽器の最盛期の音です。「STEINWAY」の誇る発明:共鳴装置の付いていないのが、そのプロトタイプでもあるグロトリアンの特徴ですが、狭い日本の室内では STEINWAY独自の発明部分は「うるさく」感じるのも事実です。 STEINWAYは確かに弾き始めには「う~ん良い音!」と思っても、長時間の練習には、頭や耳が疲れてしまうことが多々あります。(理想的には やはり部屋の広さが20畳以上は欲しいですね:以前12畳に戦前のA型188cmでは かなり鳴り過ぎ疲れました)その点 グロトリアンの音は STEINWAYの基本設計を随所に生かしながらも、1つ1つの音が純粋で美しい倍音を伴いますから、比較的狭い日本の部屋でも、心地よい響きの中で長時間の練習に励むことができます。(驚異的な製作精度を保っていましたので、特にペダルアクション部分は、GPの様にハーフペダル等の微妙なペダリングが当方の2台ともにアップライトでも可能です。他には戦前のSTEINWAYのK型もそうでした)GROTRIAN-STEINWEG125今回の調整:浜松での大手メーカーでのフルOH品でしたが、鍵盤の重さが~58gとバラツキがありました。そのため キー重量を変更(オリジナルの50g・戻り20g)になるように鍵盤の前後に鉛を入れて85鍵全ての鍵盤の重さを等しく調整しました。鍵盤下 バランスブッシングクロスを ヤーン社製の6mmに変更いたしました。国内大手メーカーでのフルオーヴァーホール品ですので 丁寧に確実な整備が施されて居ましたが、 スタインウェイ的な 鍵盤の重さを鉛で統一する方法は まだ 浜松(国産)では定着していません(時間コスト:それができる技術者が居ない)今回 グロトリアン社でも製作の研修を受けた コンサートチューナーのキー重量調整でバイオリンテクニック・ホモジェナンス・サウンドボードの織りなす「太くて柔らかな、いぶし銀の音」「まるでオーケストラのようなピアノという楽器の音」低音のpの柔らかな音と存在感のある太く重厚で音圧を感じさせるffの音。1920年代欧州製ピアノ全盛時代のグロトリアントーン:とろけるようなpp~感動的で重厚なffの音が復活できました。鍵盤下のブッシングクロス・左:国産 中央:ドイツレンナー製 右:ドイツヤーン社製今回2台のGROTRIAN-STEINWEGのブッシングクロスをドイツヤーン社製に交換しました。レンナー製よりもフェルトの繊維が細く長く密度が高い。経年による経たりも少なく。打鍵による圧縮からの復活も早い:何より指先に感じられるタッチ:フィット感が素晴らしいです。レンナー製のフェルトは最初タッチ等も良いですが オイルショックの頃の製品:30年~の経年では へたりやフェルトに欠けや崩壊?が起こっていることも少なくありません(防虫加工が薄く虫食い被害にあっているものも・・・)国産は 一番厚みが有りますが、濃い緑色のフェルトの中身は 「灰色の布団綿」の様な物が詰められています。そのため厚みがあるのに 一番硬いタッチ感です。(GROTRIAN-STEINWEG125に使われていたもの:OHで他は当然ドイツ製部品仕様ですが、なぜか見えない鍵盤下のこの部分だけは 国産部品!!でした 経費節約?? 手抜き?? ・・部品の値段差・・・88個で 2千円程度なんですが!!)音質には、やはり悪影響と判断し交換。Mason & Hamlin A171大きな変更はなく、90年経ったオリジナル部品が いまだに若々しい音を醸し出します。スタインウェイ社との交流もあったため、「ここまで似ていいの?」と思うくらい鉄骨等の同様なデザインが許されています。しかも年間生産量500台でスタインウェイの数倍時間をかけて全て手創りで作られています。スタインウェイより広いダイナミックレンジ・高音部の音程の確かさ(独立アリコートシステムの威力)音に甘さと強大なパイプオルガンの様に揺るぎない確かな音を共鳴板下にある特許テンションレゾネーターの威力で実現しています。90才「おばあちゃん?? いえいえ キャピキャピのギャルのような 瑞々しい音です!」6月に来日中の 1975年 ショパンコンクールの覇者 K・ツィメルマンのコンサートが有りました。彼は 彼専用の特別製の ハンブルグ STEINWAY使用での演奏でした。 その 音色が この mason&hamlinに よく似ていました。年産500台に対して、年産4000台!!大量??生産型の スタインウェイのバックポスト(支柱)の組み合わせ強化・ 次高音部~の共鳴装置であるアリコート・システムの 一般的なSTEINWAYの部品のファジーさを 徹底的にチューニングしてあるのだと感じました。(それ自体が正に STEINWAY と mason &hamlin 製作の違いでもあります)OHHASHI 132 届いて丁度1年経ちましたので 楽器の安定度が増しています。 綺麗な国産最高級の内部アクションは まるで新品の様な美しさです。 (鍵盤下ブッシングクロスは入荷時に 上記:ドイツヤーン社製に交換しています) ブランド名を伏せて弾いたら「独製!」「シルバーラインのBECHSTEIN(総アグラフでない 新設計の)ですか?」と、その名を疑いたくなる程 欧州製の響きを実現しています。 しかもオオハシさんのコストを度外視した 細部にまで手を掛けた愛情ある手作りピアノです。 販売用として日本中のピアノ倉庫には、まだ10台程の中古のオオハシが有るそうです。 新品で200万円する国産のアップライトピアノを購入するよりも・・・、 あなたも オオハシのオーナーになってみては・・・?