カテゴリ:思ったこと
今夜7時からTBSで「Dのゲキジョー」を見た。
ジャズシンガー綾戸智絵とその息子さんの物語だった。 以前キンスマ女の波乱万丈で綾戸智絵がジャズシンガーとして成功するまでは見たことがあったが今回は母として部分を取り上げていた。 アフリカ系アメリカ人の夫のDV被害の真っ只中に妊娠が分かって、お腹の子を無事産んで飛行機に乗れる月齢まではこの夫と離婚せず、共に暮らすことを選択したという。 その理由が父親もいない国籍の無い子どもにはしまいと決心したからだそうだ。 そして計画通りに日本に帰ってきて息子さんが小学校に入学した時、すごいいじめにあった。あまりひどい状態なので学校に相談に行ったが、学校側はいじめなんて存在しないと全く話にならない。そんな時にアメリカでレコーディングの話があり、息子さんを3ヶ月休学させて連れて行こうと決意する。 そこでまた学校に話しに行ったが、休学したら1人だけ勉強が遅れることになるし、1人のために学校がフォローするなんて出来ない。 こんな理由で断られたそうだ。(その辺のことは詳しく覚えていない。あまりの学校側の態度に同じ母として怒りで真白だったので) その場で学校側の態度に業を煮やし、息子さんを辞めさせると通告した。 息子さんにそのことを説明して謝ると息子さんは「いいよ、学校なんか行きたくない」と言い、綾戸さんはその時に「自分から学校に行きたいと言い出すまで、学校に行きなさいとは言わない」と決めたそうだ。 それからどこに行くにもカルガモのように親子で一緒に行動して5年間勉強を教えながら見守っていたとのこと。 言う易し、行うは難し。よく5年間も見守っていたと思う。5年間経ったら集団生活に戻るという見通しがあるならまだしも、当時先の見えない状態でどうやって自身の心を平穏にしていけたのだろうか。 私も母として娘が同じ状態だったら学校を変えるなり何なり行動を起こすだろうけれど、娘が学校に行きたいというまで徹底的に待つということは出来ないだろう。 私自身の不安と焦りのために。 親と言うのはただひたすら待つ、子どもの成長に添って見守るというのは充分理解しているし努力もしている。でも彼女の場合のように徹底的に待つことが出来るほど肝が据わっているかと問えば否である。 ただただ、親として彼女の偉大さに頭が下がる想いで一杯である。 綾戸智絵という女性はジャスシンガーとしても親としても一流、第一級品である。 彼女がジャズシンガーという以外でも人々を魅了している理由が分かった気がした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年05月13日 23時45分36秒
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