カテゴリ:思ったこと
12日、TBSの「日航機御巣鷹山墜落事故」の番組を見た。
その中で元日航のキャプテンの藤田氏が事故調査委員会の報告書に「圧力隔壁が破損し急激な減圧が起きて」云々とあったが、生存者の証言や公開されたブラックボックスの操縦室での会話から酸素マスクを装着していなかったことを考えると、急激な減圧はなかったと推察される。 よって事故調の出した原因に疑問をかんじているというような発言があった。 それを受けて当時の事故調委員長の人が「操縦室でやることが多くて、酸素マスクまで気が回らなかったのでしょう」というようなコメントを軽く笑いながら言っていた。 私のような素人だってそんな馬鹿なと思う。 だってそんな高い高度の薄い酸素の状態に置かれれば10分ぐらいで気を失うと言われている。 そんな常識の中で乗客を守ろうと必死に、しかも冷静に対処しようとしているプロが酸素マスクを忘れるわけがないし、1時間以上も操縦桿を握っていられるわけがないじゃないか。 その疑問を思い出させる記事を本日朝日新聞朝刊で見つけた。 14日ギリシャのアテネ北部にキプロス機(ボーイング737型機)が墜落した。 以下引用 「操縦室内の減圧が原因でパイロットが意識を失った。」との見方を示した。通信が途絶える直前、同機が管制官に機内の空調トラブルを報告したと言う。 当時の事故調査委員会の報告書ならびに資料がほとんど廃棄されたらしいが、本当の事故原因が別に考えられるならばそれが明らかになり、一層の安全対策に役に立ててほしいと思う。 これだけ飛行機を利用する人口が多くなっているのだから。他人事ではない。 本日、終戦記念日(日本では) 十数年前の今日、私たちは韓国にいた。 夫の出張に合流してソウル→釜山→済州島にバケーションで行く予定を立てた。 15日釜山のホテルで朝を迎え、ルームサービスで朝食を取った。 何気なくTVを付けると早朝に関わらずお祝いムード一色。 ハングルが分からないので詳しくは理解できなかったが、街頭インタビューでも全員が嬉しそうにコメントをしていた。 なんだろう???途中で夫が英語放送に変えた。 「独立記念日」そうなんだ。今日韓国は独立記念日なんだと納得。 だから国を挙げてお祝いしてるのね。うんうんと納得して見ていた。 そしてハタと気が付いた。日本では今日は終戦記念日。 うちの親戚は東京大空襲で焼け出された。 お陰さまで下町じゃなかったので空襲で亡くした家族はいなかったが。 翌日、焼死した遺体の山々がそこ、ここにあったこと。 熱くて地面がまだくすぶっていたことなどよく聞かされた。 また疎開時代の苦労や食糧難、戦死した家族や高級将校相手の料亭をやっていた親戚がいたので一部の軍人の横暴さ、身勝手さ。 いつも大変な思いをするのは一般庶民と意識の高い人ばかり。 そんなグチを聞いて育ってきた。 だから15日は静かに戦争を振り返り、反省する日であった。 ちょっと考えれば理解できることだが、幼児期よりそんな環境にあったのですごくショックを受けた。 ある出来事が受け取る人に寄って相反する結果になる。 頭では分っているが、実際に体験するとショックだった。 外に出ると時々振り返られた。そして数人の韓国人の男性から指を指されて大声で何かを言われた。内容は全く分からなかったが、非難しているのは確かだった。あまり続くので気分が悪くなり早々にホテルに戻った。 ホテルに帰ってフロントの人と雑談をしていてその理由が分かった。 当時韓国では在韓米軍の問題から反米運動が盛んで、アメリカ大使館の前でデモも行われていた。 そんな社会状況の中アメリカ人と結婚している韓国人女性を敵視する人間もいるらしく、私達もまさにそのカップルと間違われて罵声を浴びせられたらしい。 釜山でも済州島でもトップクラスのホテルに泊まったが、部屋にいたずら電話がかかってきた。私は日本人だというと別の苦情が始まる。 あまりのことにフロントに言うが、フロントでは誰がかけているか分からないので対策がとれないという。もちろん丁重に謝りながらだが。 「差別」とはこんな感じなのかと片鱗を垣間見た思いだった。 自分の言動や行動に起因せず、自分の存在そのものが差別の対象にされる。 虚しさで言葉に出来ない。 在日韓国人、朝鮮人の人たちのご苦労が髪の毛1本程度だが、分かったような気がした。 釜山で日本発行のガイドブックに載っていた有名な焼肉屋に行った。 日本人観光客が多いのか、お品書きに日本語が併記されていた。 書き慣れない人が書いたのか、たどたどしい。 でも一生懸命さが伝わってくるようで微笑ましく思えた。 その中で、何箇所か点と丸を間違えて書いてあったモノがあった。 でも内容は充分伝わるし、全く問題はない。 斜め前で声を荒げて文句を言っている日本語が聞こえてきた。 何事かと見ると、中年のカップル、金はあるが品と教養がないという感じ。 お品書きの日本語が間違っていると盛んに言っている。 「そんな気持ちの悪い日本語を書きやがって日本人を馬鹿にしているのか。 日本人は大切なお客様なんだからちゃんとしろ。だから韓国人は馬鹿なんだ」それを受けて女性の方が薄ら笑いしながら「日本人がいるから喰ってけんじゃないの。まったくバッカみたい」と言い放った。 骨付きカルビ、水キムチ、etc私の大好物が並んでいたが、数口食べて出てきた。身体が受けつけなかった。 帰り道夫がそっと私を抱きしめて「韓国にバーケーションはヘビーだったね」と一言。 私にとって凄く良い体験になったのは間違いない。 その旅行を後悔する気持ちは全然無い。 今、韓流ブームだという。韓国ドラマも好きだし、パク・ヨンハさんも好きだ。 でももう1度、韓国に行きたいと思う自分は今はいない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年08月15日 12時53分44秒
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