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鎌倉橋残日録  ~井本省吾のOB記者日誌~

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2013.04.22
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カテゴリ:歴史・教育
 前回のブログで書いたことに関係する「自虐史観の歴史」が有名私立女子中学校の入試問題が続出していると、週刊新潮の4月25日号が報じている。

 例えば、立教女学院中の2010年の入試問題。

<日本軍は中国の首都(○○)を占領し、武器をすてた兵士や、女性や子供をふくむ多くの市民の命を奪いました>

 このカッコ内の首都はどこかと問い、「南京」と書かせる設問だ。南京虐殺の有無はいまだ論争中のテーマ。武器を捨てたといいながら、ゲリラ戦を挑んできたため、戦闘で死んだという説も有力だし、女性や子供が含まれていたかもはっきりしない。そんな不確かなことを中学入試で出すのはどうかしている。完全に中国側の情報戦略に載せられていると言える。

 子供たちは、入試に受かりたいために、「暗い気分になる」回答を一生懸命覚えるのである。これほど子供のころから日本人を後ろめたい気分にさせ、永続的に日本人を倫理的劣位に置かせる戦略はないだろう。

 もう1例を挙げる。

 <安重根は、ある日本人を暗殺して処刑されました。韓国では、彼は国のために戦った人物として知られています。彼が暗殺した日本人は、朝鮮支配のために置かれた役所の最初の責任者でしたが、この日本人とはだれのことですか>

 答えは「伊藤博文」。基本的な事実は間違っていない。だが、完全に韓国側に立った歴史記述だ。いやしくも伊藤博文は日本の初代総理大臣である。日本の近代化、独立維持と繁栄の礎を築いた人物だ。それを、こんな設問で覚えさせる入試とは一体、なんなのか。

 「初代総理を務めた人物さえ、韓国の植民地化、抑圧に注力した。日本はそれほど悪辣な歴史を重ねてきた」と言いたいのだろう。

 実際は、伊藤博文は韓国の併合(「植民地化」ではない)に最後まで反対していた。韓国の近代化を真剣に考えてもいたし、併合が韓国の近代化、経済発展のてことなったのも事実である。当時は韓国側に日本との併合を望む政治勢力もあり、歴史の経過はそれほど簡単ではない。

 その辺の複雑ないきさつを中学入試を受ける児童の年齢で解らせるのは困難だ。小中学校時代は伊藤博文を含む偉人の成果を教え、欧米列強のアジア侵略の動きに抗して、日本の独立を維持し、近代化を進めた要因は何であったかを説明、総じて日本に誇りを持てるように育てるのが、賢明な歴史教育のあり方だ(高校、大学と進むにつれて、日本の歴史の問題点も指摘し、国家を超える視点を備えるよう、バランスのとれた歴史教育を進めるのが望ましい)。

 ところが、1982年に『「歴史教科書」に関し、宮沢喜一官房長官(当時)が、教科書検定に際して、近隣諸国の理解が得られるよう配慮するという「近隣諸国条項」が加えるようにした。以後、中国、韓国の意向に沿う歴史教科書が続出し、入試問題もそれに沿って出されているという次第。
 

 そもそも国民の幸福、民主制、経済的安定という観点に立った場合、近世、近代の中国や韓国の政治・社会史がどれほどひどかったか。それをも合わせて教えなければ、近隣諸国条項はすべて中韓の都合の良い偏った歴史になってしまう。
 
 社会科や歴史の教師の中には、そうした「自虐史観」を教えるのが良いことだと信じている向きも少なくなく、彼らが軸となって、そうした入試問題が作られてもいるようだ。

 これで、日本の歴史に自信を持つたくましい子供たちが育つのか。週間新潮の記事は、そんな危機感を感じた自民党の西川京子代議士が4月10日に、衆院予算委員会で行った質問を素材にして編集されている。

 この質問が1つのきっかけになって自民党は18日、「近隣諸国条項」の見直しを決め、今夏の参院選までに政府に「検定制度の見直し」案を提出するという。
 
 ぜひ早く、実りのある教科書を作るようにしてもらいたい。


 





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Last updated  2013.04.22 08:28:01
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