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鎌倉橋残日録  ~井本省吾のOB記者日誌~

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2013.09.11
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カテゴリ:韓国
 産経新聞ソウル駐在記者として名高い黒田勝弘氏の新著「韓国 反日感情の正体」(角川oneテーマ21)を読んだ。

 黒田氏によれば、その正体とは「戦前、日本に支配(侵略?)されたこと、いや、それよりもその支配を自力で打ち破ることができなかったことの鬱憤」である。

 韓国文化はハン(恨)の文化と言われる。恨み、日本への根深い恨み。だが、それだけではないと黒田氏は分析する。

「そうありたい、そうあるべきだった、そういうはずだったという思い、でもいろんな事情でかなわなかった、そのやるせない気持ち」が「ハン(恨)」に込められている。

 日本などという中華文明から遠い国、自分たちが文化を教えてやった野蛮な国に支配されたことが口惜しい、という気分だ。

 韓国人が事実ではない歴史を声高に主張するのも、「あった歴史」より「あるべき歴史」を構築しようとするからなのである。

 この「ハン」の感情は究極的には、日本と戦争して勝たない限り癒されない。サッカーや野球、バレーボール、フィギアスケートなど日韓戦になると、韓国人が異常に興奮し、勝つとものすごく盛り上がるのはこのためである。

 韓国は対日擬似戦争を闘っている。しかし、擬似は本物ではない。本当に日本と戦争して勝たない限り、真のカタルシス、癒しはない。

 サムスンなど日本を上回る実力を持つ企業が台頭し、経済力が高まり、軍事力も充実して自信がついてきたこともあって、この感情は一層うずく。

 竹島問題で、韓国が「信仰」になるほど、反日意識を強めるのは、その解決は戦争で果たすしかないと思えるからだ。

 だから、李明博・前大統領が竹島に上陸し、日韓関係が緊張したとき、韓国人の「戦争気分」は頂点に達した。

 <韓国世論はまるで対日戦争が起こるかのようなムードをかもし出していた。たとえば当日、大統領に対する警護状況は「軍事作戦を彷彿……空中早期警戒機が陸海空を総指揮」(韓国日報)といい、……東亜日報は「日本の自衛隊が接近するかも…作戦暗号名“日の出”のもと陸海空一体の警護作戦」という大見出しで特集している>

 まさに擬似戦争、いや戦争そのものの雰囲気である。

 一方の日本側の庶民感情はと言えば、大統領の竹島上陸に「そこまでやるか!」と怒りがわいたものの、戦争までやろうなんて考える人間は一部の国粋主義者を除けば、皆無に近いだろう。
 
 韓国人の擬似戦争は独り相撲なのだ、と黒田氏は指摘する。

 重ねて言えば、慰安婦問題もしかり。本当は戦前からの売春婦を雇ったにすぎないのに、強制連行されたと、事実を捻じ曲げてまで日本を非難し続けるのはなぜか。

 売春婦の老女を対日独立戦争の闘士に仕立てて、過去やれなかった「対日(擬似)独立戦争」を今、やっているのだと黒田氏は見る。

 独り相撲、自慰行為。相手のことを考えず、自分の思いだけに浸って日本に執拗につきまとう。

 これはストーカー( stalker)ではないか。

 日本政府は何度も謝罪し、「もういいじゃないか、水に流して未来志向で考えよう」と言ってきた。韓国政府も「もうこれでやめる」と裏では言う。だが、何度も蒸し返して来る。ストーカーそのものと言っていい。

 日本側が韓国のストーカー行為をやめさせるには、相手が望む戦争をやってあげるしかないのかも知れない。

 だが、そんなバカなことはできない。無視するしかない。慰安婦問題や竹島の所属など、事実についてはきちんと反論し、世界に向かって正確な情報を流しつつ、韓国には冷静に対処する。ストーカーの挑発に乗らないことが賢明な対策だ。

 それに、韓国人は本当に日本と戦争したがっているわけでもない。著書の帯封には「(韓国人は)昼は反日、夜は親日」とある。

 現実に、そう感じる日本人は多い。30年以上前になるが、私が記者として韓国を取材に訪れた時もその実感があった。昼でも露骨な反日的な態度をとられたことはほとんどなかった。親しみを持って、笑顔で対応されたことの方が多い。まして、口汚くののしられたり、小突かれるなど危ない目に会ったことは全くなかった。その結果、帰国当時、私はかなり親韓的だった。

 時に韓国の反日姿勢を厳しく批判し、韓国マスコミから指弾されることも多い黒田氏自身、「個人的に反日事故・事件の被害経験は(韓国駐在の)30年間に一度もない」という。
 
 反日と親日、本当はどっちなんだ。これに対して黒田氏はどっちもある韓国人の二重性と分析する。

 <経験的に言えば、知識人は反日で大衆は親日、男は反日で女は親日、ソウルは反日で地方は親日、若者は反日で年寄りは親日、学校は反日で放課後は親日>だそうだ。

 一人の人の中に「反日と親日」が同居しているともいえるだろう。韓国人の多くはうすうす、対日擬似戦争にこだわる自分たちは行き過ぎだと感じているのかも知れない。

 そして、黒田氏は言う。戦後日本という国の大きさが反日を生むのであって、日本は堂々とこれを受け止めるべきだと。韓国の反日も「この程度で済んでいるのか」と考えることもできるのだと。

 ストーカーにうんざりせず、「そうか、そんなに我々が気になるのか、しょうがないなあ」と大きく構えていればいいのかも知れない。それにふさわしい経済力と軍事力を維持拡大しつつ、情報戦にも十分な備えを保ちつつ。





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Last updated  2013.09.11 21:52:12
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