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鎌倉橋残日録  ~井本省吾のOB記者日誌~

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2013.10.12
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カテゴリ:生活・人生
 
 11日夜、フジテレビのドラマ「ねじれた絆」を見た。産科病院の手違いで、生まれた赤ちゃん(女児)を取り違えた2つの家族の物語だ。取り違えたことは娘が6歳、小学校入学前の血液検査で発覚する。実話を基に、実際の夫婦や娘も節目、節目で登場する。ドラマとドキュメントの二枚仕立てだ(同様のテーマで福山雅治主演、是枝裕和監督の「そして父のなる」が上映中である)

 これは難問だ。自分が父親としてその立場に立たされたら、どうするか?

 どうしていいか、わからない。実の子供を引き取り、実の子と思い込んでいた他人の子を相手に引き渡すか。それとも、そのまま、他人の子を自分の子として育てるか――。

 ドラマ兼実話では、両家族が面会し、しばらくの間、休日ごとに一緒に食事やピクニック、海遊びなどをして親密になった上で、取り違えたことを娘に知らせ、小学校入学直前で相互に子供を引き取る。

 二人の娘はいやがり、泣き叫ぶが、一方は次第にあきらめ、もう一方はあきらめ切れない。そこで、双方は隣近所に暮らし、相互に行き来しながら成長して行く。

 それでも、一方の娘はあきらめ切れず、実の親を嫌悪し、育ての親を慕う。もう一方は、実の親の家で落ち着いて行く。なぜ、相違が生じるのか。

 ドラマ兼テレビでは、放映時間の関係もあって詳細はわからないが、実の娘が落着くのは比較的豊かで、かつ教育水準が高い夫婦の方。いつまでも実の親になじまないのは、そうした教育水準が高く、所得も比較上位の家に育ちながら、所得、教育とも低水準の実家に移ることを余儀なくされた娘の方だ。

 親の愛情はどちらも深い。となると、所得と教育水準が、実の子がなじむかどうかの大きな決め手になるのだろうか。

 それでも、長いわだかまり、紆余曲折を経て、娘が40代の中年になったころに実の親との和解の道をたどる。

 で、自分がその立場に立ったら、どうしたら良いだろう。6歳といえば、まだ親に精神的に依存し、その絶対的信頼のもとで成長している年齢だ。真実を明かし、実の親のもとに移らせると、その精神的基盤が大きく揺らぐ。これは残酷だ。テレビ映画でもそうだった。

 1つの方法は、当面は知らせず、実の子でない方をそのまま育てる。相手の夫婦にもそうしてもらう。そして自分の子として愛情を注ぎ、20歳、あるいは25歳をすぎ、結婚が近づいたころのどこかの時点で知らせる。

 その頃には、自我が育ち、自分と両親の関係を冷静に見つめるだけの精神的余裕が育まれているからだ。瞬間的には大きな衝撃で、自暴自棄になるかも知れない。だが、その時までの育ての親の愛情が確かなものであれば、子供は次第に冷静な態度を取り戻し、改めて親への感謝の気持ちを持つはずだ。

 だが、やはり実の子でないとわかった時点でしらせるべきだ。でないと、偽って自分を育ててきたことをうらむかも知れない。幼いときに実の親のもとに移った方が幸せだった、と感ずるかも知れない。

 それに、実の子が別の家族で育てられていることがわかっているのに、親としてそのままにして置くことができるだろうか。早く、自分の家に引き取りたいと思うのが人情だ。相手の親もそう思う。すると、やはり早めに取り替えた方が自然かも知れない。

 テレビドラマの最後の様子を見ると、早く知らせて良かったとも思えるし、そうだったのかな、とも思う。住所、家族構成、当の子供の性格や家族の状況、所得などによっても判断は変わるだろう。

 やはり難問である。絶対の正解はないだろう。


 





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Last updated  2013.10.12 22:14:02
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