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カテゴリ:韓国
「『親韓』とか『嫌韓』とか関係あらへん。韓国で作るのが東レにとって最善の選択やったから、そこに決めただけ。誰に文句を言われる筋合いもない」。
日経ビジネス・オンラインに掲載された、東レの日覺昭廣社長の発言だ。2011年1月、東レが「韓国で炭素繊維の生産工場を作ります」とソウル市で発表したときに、日本で批判が起こった。「売国企業」「敵に塩を送るな」と。 炭素繊維はミサイルや戦闘機にも使われる可能性のある重要先端素材だからだ。韓国で生産すれば、技術流出してしまうのではないか。外交的に日韓関係が悪化した時期でもあり、経済産業省からも何度か再考を促された。 これに対する日覺社長の反論が冒頭の言葉である。 炭素繊維を生産するのは東レが手塩にかけて育てた子会社の東レ尖端素材韓国(TAK)。韓国を代表する電子メーカー、サムスン電子との関係が深く、サムスンとLGディスプレーの工場に対し、スマートフォン向け素材を一括生産し提供している。 「40年かけて東レのマインドがしみ込んだ優秀な人材が育っており、一から人材育成を始めるより、ゼロより効率的に工場を稼働できる。信頼する社員に任せるため、技術流出リスクも最小限に抑えられる」(日覺社長)。 炭素繊維工場設立の土壌が出来上がっているわけだ。しかも、韓国政府と自治体による優遇措置が大きい。 <炭素繊維の新工場の敷地は50年間無償で借りられ、法人税を7年間、地方税を15年間免除。3年間は関税も減免される措置まで付いていた。もちろん日本と比べて電気・水道などの光熱費も低く抑えられる利点もある> 韓国政府は次世代産業の担い手を誘致すべく、あの手この手の優遇策を用意していたのだ。 それでいて、東レは技術流出の恐れが小さいこともちゃんと計算している。 <炭素繊維は高機能のアクリル繊維を高温で焼成し、炭化して生産する。韓国の炭素繊維工場はこのうち焼成工程の設備を置き、原料となるアクリル繊維は日本から輸入する予定だった。「独自技術の固まり」(東レ担当者)である炭素繊維向けアクリル繊維の生産工程は現地に移植しないため、中核技術が流出する可能性は低い。この点から日覺社長は批判を見当違いの感情論だと見なしていた> 見事な判断である。私は「竹島問題、慰安婦問題などで理不尽な要求をする韓国とは政治外交的に安易な妥協をすることなく、日本の主張を譲ってはいけない」と考える。「付き合いも深入りを避け、付かず離れずの姿勢で行くべきだ」と、何度かこのブログで主張してきた。 しかし、経済的な関係を縮小すべきだとは思っていない。メリットがあれば、大いに現地生産、現地販売をふやし、技術協力や提携を広げるべきだ。 その際、昔、韓国を植民地化していたから「無償協力すべきだ」などとそろばんの合わない提携、協力をすべきではない、というのが私の考えである。安易な技術流出など、もってのほかである。 お互い、対等な関係でギブ&テイクに徹し、双方にメリットの出るウィンーウィンの関係、共存共栄が望ましい。 その路線で東レが韓国に進出することを支持したい。まさに「嫌韓も、親韓も関係あらへん」関係がもっとも望ましい。 逆説的だが、そうした大人の関係を築いたときに、長期的に日韓の友情、親善が深まるのではないだろうか。
Last updated
2014.11.07 17:55:49
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