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鎌倉橋残日録  ~井本省吾のOB記者日誌~

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2015.09.02
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カテゴリ:歴史

西尾幹二著「同盟国アメリカに日本の戦争の意義を説く時がきた」(ビジネス社)の中に「防衛と侵略の概念」という項があり、こう記している。

<(戦前)日本は中国大陸を含め、アジアのどの国をも侵略していない。>

保守思想の持ち主でも、ここまではっきり言い切る人は少ない。

「日本は戦前に中国大陸で侵略行為を働き、現地人を殺傷し、多大の損害を与えた。ただ、欧米列強の攻勢から身を守るため、自存自衛のためにやむを得ず、アジア大陸に進出せざるを得なかったのだ。」

この程度の言い訳にとどまる保守派が多く、安倍首相の戦後70年談話もこの路線下にある。私も概ね、これに近い。だが、西尾氏の、冒頭の文章の後を読むと、この考え方がぐらついてくる。

<侵略の概念と防衛の概念は複雑に重なっていて、もしも日本が防衛しなかったら、中国の三分の一と朝鮮半島はロシア領になっていただろう。>

つまり、日本は日本列島のみならず、東アジアを列強の攻勢から守るために朝鮮、満州へと進出していった、というのである。この先の記述にハッとさせられる。

<戦争の時代には強国の国境線は自国の外に引かれるのが常である。アメリカの太平洋における現在の国境は日本列島から台湾へかけてのラインである。沖縄の基地がいまだに重要なのは、太平洋戦争が潜在的につづいている証拠である。だとしたら戦前戦中において中国大陸に日本の潜在的な国境線があったとして何の不思議があろう。>

米国は日本を占領した後、そのまま居座り、サンフランシスコ平和条約で日本の主権が回復された後も沖縄をはじめ日本列島にある多大な基地を返還せずに、今日まで居座っている。

それは日米安保条約と日米地位協定に基づいており、日本政府は基地の存在を認めている。だから、米国による日本の侵略、占領ではないとは言える。米軍は自らの安全保障、世界戦略のためだけでなく、日本の安全保障にも寄与しているからだ。

しかし、それなら戦前の日本も、いくつもの勢力が存在し国家として体をなしていなかった中国において中国政府の1つと条約を結び、自国の居留民を保護するために軍隊を駐留させていたのであって、侵略とは言いがかりだろう。駐留日本軍は満州の人民の安全と平和にも寄与していた。また、当時は英米仏独も軍隊を駐留させていた。

たとえ、条約で取り決めていたとしても、それは軍事的圧力の結果であって、「実態は侵略だ」と言うのなら、現在の米国も日本を侵略、占領していることになる。実際、そう見ている左翼・リベラル系の学者や政治家、ジャーナリストも存在する。

当時の中国にもそうした勢力が存在し、日本に盛んに攻撃を仕掛けた。それがシナ事変だ。西尾氏はこう書いている。

<日本の駐留基地は盧溝橋で中国兵から攻撃を受けた。それは在日米軍基地にわが自衛隊が攻撃をしかけたようなもので、その場合アメリカはこれを侵略行為とみて、日本への宣戦布告の理由にすることができる。(それと同様に当時の)日本が中国兵に応戦したのは当然である。それなのに戦争を拡大するのを望んだのは蒋介石のほうだった。コミンテルンの要請や英米の思惑が複雑に絡み合っていた結果である>

日本軍が中国大陸で多くの破壊と殺傷を繰り返したのは事実である。だが、それが日本の一方的な侵略行為ではなかったことは明らかだろう。日本の歴史を使って日本を貶める外交を展開する中国や韓国、そして米国に配慮するだけの歴史教育はここらで止めにすべきだろう。






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Last updated  2015.09.02 13:03:39
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