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鎌倉橋残日録  ~井本省吾のOB記者日誌~

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2016.11.17
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カテゴリ:マスコミ
前回、「トランプ・ショック」を「革命的な変化」と書いた日本経済新聞を大げさだと批判するブログを書いた。だが、当選決定前の雰囲気を思うと、日経の反応もやむを得なかったと、ちょっと同情している。私自身、トランプが当選する可能性は小さいと思っていたという反省もある。

それを改めて感じたのは「WiLL」12月号で中西輝政・京都大学名誉教授が坂元一哉・大阪大学教授との対談「『ヒラリー幻想』を戒める」で語った言葉だった。選挙直前の対談だが、当時の雰囲気がよくわかる。

<今や、よほどのハッピー・ルーザー(負け好きの人)でない限り、いやでもクリントンに賭けるでしょう。……とりわけ(選挙の)終盤になって、「トランプが大統領になったら、、アメリカは大惨事になる」と金切り声で叫んでいるアメリカのメディアにしてみれば、「Anybody but Trump(トランプ以外なら誰でもいい)」なんでしょうけれど。>

中西氏や坂元氏もトランプ当選は「まさか」だったのである。それには米国のメディアの雰囲気が大きく影響している。

米国のマスコミはどういう状態なのか。同誌はジャーナリストの高山正之氏と政治評論家の加藤清隆氏の対談「鼻つまみ者と嫌われ者の戦いだよ」を載せているが、その中で両氏が語っている。

<加藤 これまで中立だった「USAトゥディ」はトランプに投票するなとまで言い切っています。1996年のビル・クリントンの2期目の大統領選の時、私はホワイトハウスの取材担当をしていたのですが、アメリカのジャーナリストの8割から9割は民主党支持でした。それはいまも変わっていない。>

<高山 いまやメディアに共和党支持者は皆無だよ。「ウォールストリート・ジャーナル」も「ワシントンポスト」も、ヒラリーを選ぼうと書いている。……異常なまでのトランプ叩きは、アメリカの新聞が瀕死の状態であることの証左です。トランプが勝てばアメリカ・ジャーナリズムの敗北にほかならない。そんなのを無反省に見習って追随している日本のジャーナリズムは大バカだよ。>

まさに日経ほか日本の大手メディアは自分では十分取材せずに、米国メディアに追随していたのだった。

さて、トランプ大統領になって、日本の防衛はどうなるのか。トランプ氏は選挙戦時には「日本が防衛費を出さなければ、日本を守らない。日本から撤退する」「自分で核武装でもして自分で守れ」と言っていた。

これに対して、見方はいろいろだが、全体的には「アメリカの財政赤字は増え続けているのでいずれ在日米軍は撤退の方向に向かわざるを得ません」(加藤氏)という意見が強い。

そこで中西氏は「防衛は、アメリカを頼ってばかりでは最後の保障がないので……いくらお金がかかっても日本自身で自前の防衛力を備えなければなりません」と発言。坂元氏は「そのご意見には百%賛成で、そうなってこそ、日米同盟はますます頼りがいのあるものになると思います」と応じている。

加藤氏は「現在の防衛費は5兆円を突破しましたが、米軍が撤退すれば通常兵器でもその5倍かかると試算されています。……今回の大統領選の最大の関心事はそれだと思うんですが、国会で誰も議論しようとしない。……核の話を持ち出すこと自体、タブーになっている。>

5倍かかるかどうかについては異論もあるが、基本的には同感である。産経新聞など一部を除くと、そのことを新聞、テレビなど大手メディアが全く無視していることが危うい。それだけ現実の状況取材に踏み込んでいない。何度も書いてきたことだが、そこが問題なのである。









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Last updated  2016.11.17 22:15:32
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