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カテゴリ:文学その他

 なんとなく覚えてはいるのだけど、いったい誰の言葉だったのかとか、どの本に書いてあったのかとかがはっきりしない場合がよくある。うろ覚えの言葉を手がかりにして、いろいろ見当をつけて調べてみたりはするのだが、なかなか分からない。ようするに、記憶力というか、記憶を引き出す能力が落ちてきただけなのかもしれないが。

 そういう言葉がなにかの拍子に判明したりすると、これはもうどこに隠していたのかも忘れていたへそくりが見つかったり、棚の奥にしまいこんでいた古い貯金箱がひょんなことで見つかるようなもので、とびあがるほど嬉しいものである。

 最近、気になっていたのは、「どうしてこんなに生むのだろう。ぼくには分からない」 というような言葉である。戦後の詩人の詩の冒頭であることは間違いないのだが、誰のなんという詩の一節なのか、どうしても思い出せない。たしか吉本隆明がどこかで引用していたように思うのだが。

 吉野弘でもないし、長田弘でもないし、といろいろ調べていたら、やっと見つかった。これは、衣更着 信 (きさらぎ しん)(1920~2004) という 「荒地」 の同人だった人の 「芸術」 という詩の一節だった。


        芸術

    どうしてこんなに子供を産むのだろう
    ぼくにはわからない
    ぼくはやりきれない

    戦争を避難していく荷車のうえでさえ
    若い女がお産をしている
    夏の雷のように砲声
    彼女の夫は列の中にはいない
    居合わせた人たちの
    だれが世話をするのか

    あられが走る麦畑のなかで
    中年の農婦が産気づく
    農具をまとめて彼女は足ばやに去る
    彼女は経験から自分でしまつする

    アパートでは若妻が
    森のなかではインディアンが
    特急列車では女の子を連れた人妻が
    砂漠ではジプシーが

    どうしてこんなに子供を産むのだろう
    産むことはそんなにほめたことじゃない

    あるときひとり静かにすわって
    なにも産まないことを誇れ



 私はこれだけのことをしました。われわれはこれだけの成果をあげました。そういうことを大きな声でアピールしてばかりいる人間は、とりあえず疑ってみたほうがいい。

http://d.hatena.ne.jp/tikani_nemuru_M/20080723/1216743483 







Last updated  2009.11.16 06:59:52
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