遠方からの手紙

2008/01/31(木)00:55

チルドレンはいつチルドレンから脱皮するのか

政治(36)

 小池百合子や、片山さつき、佐藤ゆかり、猪口邦子ら、いわゆる 「小泉チルドレン」 の皆さんが、小泉再登板を求めて 「小泉前総裁の再登板を実現する有志の会」 というのを結成し、署名集めをやったのだそうだ。なかなか、ご苦労なことである。  なにしろ、この方々の多くは、先の郵政選挙で、小泉人気に乗っかってめでたく当選できた皆様である。自分の地盤どころか、もともと縁もゆかりもない選挙区へ、郵政反対派への刺客として送り込まれたり、あるいは比例名簿の末尾のほうに、人数あわせのためだけに載せられていただけの、本来ならば、とうてい当選などおぼつかなかった皆様である。いやいや、それどころか、党の公認を授かって立候補できただけでも、ありがたいと思わなければならないはずなのである。  であるから、次に解散総選挙があれば、また国会に戻ってこれるかは、はなはだ疑わしい。誰がどう見ても、先の郵政選挙では、自民党は議席を取りすぎたのだから、次の選挙では、かなりの方々が落選の憂き目にあうのは間違いない。経済でも政治でも、膨らむだけ膨らんだバブルは、必ずはじけるものである。そのことは、当選した皆さん方が一番よくわかっていることだろう。  というわけで、チルドレンの皆さんが、次の自民党の顔を誰にするかに、たいへん気を揉んでおられるのは分からないではない。わらにもすがる思いで、もう一度 「小泉大明神」 にご出馬を願いたいという気持ちもじつに良く分かる。しかし、柳の下にいつもいつもドジョウがいるとは限らないものだ。  チルドレンの皆さん、せっかく署名まで集めたのに、肝心の本人にすげなく断られてあえなく沈没し、福田氏支持にまわったのだそうだ。「改革を止めてはならない」 などという、最初のエラソーな旗印は、いったいどこに行ったのだろう。なにやら、「いつまでも親にしがみついて、甘ったれてんじゃねーよ」 という、小泉氏の心の声が聞こえてきそうな話である。  この方たち、いい年をして頭数をそろえなければなにもできないらしい。30人もいるのなら、自分たちで小池百合子を担ぐぐらいのことをやってみればよろしい。そんな度胸もなしに、あっちへふらふら、こっちへふらふらしてばかりいるから、チルドレンなどと、いつまでもお子ちゃま扱いされるのだ。まったくもって、いつになっても独り立ちできないお子ちゃま議員には困ったものである。  それにしても、自民党の議員総会での、「総裁選を国民的に盛り上げろ」 という、当選したばかりの丸山某弁護士の発言には、あきれはてた。このおっさん、いったい、なにを勘違いしているのだろう。すでに、国会は始まっているのだよ。このお方、どうみても、ガード下の飲み屋でくだまいている、ただの酔っ払いオヤジにしか見えない。 追記: 大勢は福田支持で固まりつつあるようだ。 麻生太郎は、策士、策におぼれるといったところか。 福田康夫の父親は、30年前に日本赤軍が起こした 「ダッカ事件」 で、「人命は地球よりも重い」 と言ったことがある。 「対テロ戦争」 などという、アメリカの妄想に付き合うのも、そろそろ止めにしてほしいものだ。

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