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カテゴリ:国際

 数日前に、チベットの首都ラサで起きた 「暴動」 は世界に衝撃を与えた。チベットは形式的には中華人民共和国内の自治区となっているが、実際にはほとんど自治権などないに等しいと言っていいだろう。これまでにも、何度となく中国政府の政策に対する抗議や分離・独立を求める活動が起きており、イスラム教徒が多い中央アジアの新疆ウィグル自治区とともに、中国政府が民族問題についてもっとも神経を尖らせている地域である。

 事件後、中国政府はその裏にはチベットの分離・独立を求めて画策するダライ・ラマ14世の 「陰謀」 が存在していると非難している。しかし、そのような非難は、むろんまったく信憑性に欠けるし、ダライ・ラマの現在の立場はチベットの独立ではなく、「高度の自治」 を求めているとのことだ。

 だが、そもそも人口わずか200万のチベットの分離・独立を認めたところで、中国にとって現実的脅威となるわけでもない。内陸の奥地にあり、けっして豊かとはいえないチベットが中国との関係を無視しては存立不可能なことも明らかだろう。かりにチベットが独立したとしても、現実的な方策をとる限り、隣国となる巨大な中国とは友好を保たざるを得ないのは自明のことだ。

 であるならば、中国にとってもチベットの独立を認めることは、決して不利なことばかりではあるまい。むしろ、中国に対する国際的評価という点では、長期的にはそのような方向へ進むこと、少なくとも現状以上の自治を認めることが中国自身にとっても利益となるはずだ。

 実際、中国にとって、チベット領有にさほど現実的な利益があるとは思えない。チベットは鉱物資源が豊富だそうだが、その開発はそう簡単ではあるまい。面積こそ日本の3倍以上と広大だが、人口はわずかに200万を超えるに過ぎないチベット領有は、中国政府にとって少なくとも現時点では、むしろ負担でしかないのではないだろうか。だが問題は、この地域の問題が中国の 「帝国」 としての政治的威信に関わることとなっていることにある。

 最終的には軍によって鎮圧された、1989年の 「天安門事件」 は、政治改革に積極的な開明的指導者として期待されていた胡耀邦の死を受けて起きたものだが(ついでに言うと、天安門広場では、周恩来が死去した直後の1976年4月にも、同様の事件が起きている)、同年の3月に、チベットで今回と同様の 「暴動」 が起きた直後でもあった。

 この2つの 「事件」 に直接の関係があったのかどうかは分からないが、当時の学生指導者の中にウーアルカイシというウィグル人の青年がいたことが象徴するように、民族問題は中国国内の民主化とも密接に関連している。中国政府による人権抑圧は、少数民族のみの問題ではなく、全人口の9割以上という圧倒的多数を占める漢民族にとっても大きな問題なのである。

 天安門事件からすでに20年近く経つ。この事件の直後から始まった、ソビエトと東欧  「社会主義」 諸国の相継ぐ崩壊から中国が得た 「教訓」 は、自由選挙や多党制のような政治的民主化や、少数民族の独立について少しでも譲歩すること (ソ連の崩壊はバルト三国の独立から始まった) は、「体制」 そのものの崩壊につながりかねないということなのだろう。

 中国がチベット問題に対して、強硬な姿勢を一貫してとり続けている背景には、このような彼らなりの 「教訓」 があり、彼らはチベットの独立運動が、新疆ウイグルの問題や国内の全般的な民主化問題と連動することを最も怖れているように思われる。

 その一方、トウ小平のもとで、共産党の一党支配に対する国民の不満を解消させるために、経済改革は引き続き進められた。その結果、社会は豊かになり、この事件以降、学生らの政治離れが進み、中国の中枢部では、大規模な民主化運動は影を潜めてしまったように見える。

 だが、急激な経済成長は、その副産物として広大な国内での地域格差と階層格差をも拡大させ、これまでの農村を中心にした社会構造にも非常な動揺を与えている。しかも経済成長によってパイが大きくなり、またそのような可能性がさらに広がり続けていることは、依然として権力を独占する地方の官僚や党幹部の腐敗まで加速させ、法を無視した彼らの汚職や専横に対する不満は、各所で高まっているようだ。

 希望的に過ぎるかもしれないが、今回の事件を受けて、おそらく中国の現政権は、近いうちに現地に対して、漢人の流入規制というような一定の融和的政策を取らざるを得なくなるだろう。また、住民の不満を解消させるための様々な経済的施策なども取られるかもしれない。しかし、それが問題の根本的解決につながる可能性は、今のところ高いとは思えない。

 たとえば、青海チベット鉄道の開通のような、中央主導での経済開発が進めば進むほど、現地の不満や反発、疎外感はかえって深まるということもありうる。実際、チベットの首都ラサに限って言えば、観光開発が進む中で多数の漢人が流入し、すでにチベット系住民の数を超えているという。

 ラサを中心とした一部地域の急速な経済発展は、たしかに住民の一定の生活向上をもたらすかもしれない。しかし、それは同時に彼らの感情を傷つけ、伝統的な社会を不安定化させるという働きもする。情報が少ないため、確かなことはいえないが、今回の 「暴動」 が、当初の僧侶を中心にした平和的なデモから、商店などの焼討ちと略奪にまで発展した背景には、政治的な問題以外に、そのような社会的経済的な要因もあるのだろう。

 チベット族の人口は、自治区外の住民を含めてもわずか500万人程度であり、13億の人口全体の0.4%にも満たない。そのような問題で国際的な非難を浴び続けることは、国際社会の中で存在感を増し続けている、中国自身の立場に立ってみても、けっして割りの合うこととは言えまい。結局、いずれチベット領有は中国政府にとって、政治的な観点から見ても、経済的負担に見合わぬということが明らかにならざるを得ないのではないだろうか。


参考サイト:
  ダライ・ラマ法王日本代表部事務所

  チベット問題に関するブログ
  ちべ者

  新疆ウィグルの問題に関するブログ
  真silkroad? 

追加:
  梶ピエールの備忘録

  チベット式 


追記: チベット問題で、まるで鬼の首でも取ったかのようにはしゃぎまわっている、無知な馬鹿どもには本当にうんざりする。その気もないのに、気安く 「連帯」 などと語るな。他人の苦しみを、自己の下らぬイデオロギーの正当化のために利用するな。






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Last updated  2008.03.23 01:17:17
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