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カテゴリ:政治
先週あたりから九州もいよいよ寒さが増しており、日中の最高気温も十数度にしかならない。気がつくと、ついこないだまでは夕方6時を過ぎてもまだ明るかったのに、今や6時でもう真っ暗である。 この話は 『日常生活における精神病理』 の中により詳しく書かれており、これによるとそもそものねたは、メーリンゲルという人の 「いかにして人は話しそこなうか」 という論文にあるのだそうだ。フロイトはこの人の論文から、次のように引用している。訳が古いのでちょっと読みにくいが、そこはご勘弁を。 私どもは近頃オーストリア衆議院議長が議事を開いたときの様子を今もなお記憶している。 「諸君! 一定数の諸君の出席がありますから議事を閉じます!」 と彼が言い、満場の哄笑にあってはじめて彼は気づいてその誤りを訂正したのである。この場合においては議長はあまり良い結果を期待しえない会議を早く閉じうる立場にいたいと希望したということに説明すべきであろうと思われる。(以下略) 時代は19世紀末、音楽の都ウィーンを首都とし、名門ハプスブルク家が治めるかつての栄光あるオーストリア帝国も、東はロシア、北はドイツ、西はフランス、さらに南はイタリアにはさまれ、おまけに国内では皇帝陛下に反抗的な社会民主党の伸張著しく、帝国東部ではスラブ系諸民族のナショナリズムも高まっていた時代であるから、議長閣下が頭痛のあまり議会を早く閉じてしまいたかったというのも分からないではない。 昔、塾に務めていたころの話だが、中学生相手の地理の授業中に、福岡県の特産として有名な果物は何か、という質問をしたところ、いきなり大声で 巨乳! と答えた生徒がいた。むろん、これは巨峰の誤りであり、本人は巨峰と言うつもりでの単純な言い間違いである。 また、漢字が使われている熟語などは、その正しい読み方をきちんと確認せぬまま、間違って覚えていても、意味だけは用例や話の前後などから、それなりに理解しているということもありうる。「未曾有」 を 「みぞゆう」、「有無」 を 「ゆうむ」 と読んだなどという例は、たぶんそういうことだろう。 いくらなんでも、還暦をとうに過ぎ、議員歴もすでにほぼ30年になろうという人が、そういう言葉そのものを知らなかったとは考えられない。それに 「未曾有の危機」 なんて言葉は、首相が好きだと公言している漫画でも、かわぐちかいじの 「沈黙の艦隊」 あたりならごく普通に出てきそうなものである。 小泉政権の終了からわずか二年ちょっとで、四人もいた将来の総裁候補のうち、残りは古賀派と和解して、宏池会の代表世話人とやらに納まった谷垣禎一氏ただ一人になってしまった。時の流れというものは早いものであり、まことに残酷なものである。
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麻生氏の発言、どんどん軽くなり、党内でも異論が誰はばかることなく噴出している状態のようです。
このままで行くと、「殿、ご乱心」ということになり、座敷牢に閉じ込められるという事態にも成りかねません。 「たなざらし」状態になりつつありますね。 (2008.11.22 22:13:12)
まろ0301さん
中川秀直などは、もとから麻生に対する反対派なので、異論を言うのは当然でしょうが、今頃になって期待が外れたかのようなことをいう人たちもなんなのでしょうね。自分らに人を見る目がなかっただけの話でしょうに。 しかし、本人もかなりやけくそのように見えます。いまや総理・総裁の座そのものが、単なる政治家としての上がりであり、終着点にすぎぬものになっているということなのでしょうね。 (2008.11.22 22:25:17)
こんにちは~
いつもいつも むずかしいお話で コメントも書けずにおります。 すみません。 でも、 今日は >「そんなもん、たいしたことない」 と >軽く一蹴されてしまった。それどころか、 >「あんた、私が熱を出したときになんか >してくれた?」 と、逆ネジを食らってしまった。>とんだ薮蛇であった。 という箇所があって、 かつさんも 人間だったのか~と 安心いたしまして、ここに 初めて、コメントをしるしました。 失礼いたしました。 (2008.11.23 12:36:49)
名無しさん
潮目が変わりある政治家が落ち目になったと見るや、掌を返したように態度を変える者とか、記者やアナウンサーであった間は「批判的態度」とやらを標榜しながら、選挙のお誘いがかかるとほいほいとついていく人とかも恥ずかしいですね。 (2008.11.23 14:04:51)
朱鷺子6565さん
こちらこそ、こんにちは~です。 最近はご無沙汰してすみません。 >>「そんなもん、たいしたことない」 と >>軽く一蹴されてしまった。それどころか、 >>「あんた、私が熱を出したときになんか >>してくれた?」 と、逆ネジを食らってしまった。>とんだ薮蛇であった。 > >という箇所があって、 >かつさんも >人間だったのか~と >安心いたしまして、ここに >初めて、コメントをしるしました。 >失礼いたしました。 ----- ここだけの話ですが、 「あんたはいつも口ばっかりで、自分では何一つやろうとしない人ね」 とも、言われておりますよ、はい (2008.11.23 14:19:41)
麻生氏が将来の総理候補の一角として見られるようになったのは、2001年頃ですよ。
小泉氏が総理になった時の総裁選の立候補者を確認してくださいませ。 つまり、麻垣康三という言葉が生まれるよりも少し前です。 (2008.12.11 01:04:26)
フフンさん
>麻生氏が将来の総理候補の一角として見られるようになったのは、2001年頃ですよ。 その年の総裁選は、たしか橋本龍太郎と小泉純一郎の実質的な一騎打ちでしたね。麻生太郎が出ていたことは覚えていません。でも調べてみると、たしかにそのようですね。亀井静香が途中で辞退したのは、なんとか覚えてますが、麻生のほうは思い出せません。いけませんね。 (2008.12.11 01:37:38)
「麻生まちがいスピーチ」(爆笑!問題発言)
http://jp.youtube.com/user/hakata27 新年会のネタとしては「これしかない」2009.1.17博多民商新年会での動画をYOUTUBEでみられます。 (2009.01.22 11:22:50) |