ナイト・ディーラー <株・為替・債券・石油などのマーケット・ニュースを報道・解説>

2008/02/28(木)07:45

海外市場の動向 NY株まちまち 景気後退懸念が重し

 27日のNY株式市場で、NYダウは前日比9ドル36セント高の1万2694ドル28セント、ナスダックも8.79ポイント高の2353.78と続伸したのに対し、S&P500は1.27ポイント安の1380.02で取引を終えた。  この日のNY市場は、強弱材料が入り混じり終日方向感のない展開に終始した。この日発表された1月の耐久財受注額や1月の新築一戸建て住宅販売件数などが市場予想を大幅に下回り、企業の設備投資や住宅市場の低迷が長引く事による米国の景気後退懸念が強まった事で、朝方から株価は軟調に推移した。  ただ、バーナンキFRB議長がこの日の議会証言で、景気下振れリスクを回避する為に追加利下げを示唆した事で景気後退懸念が和らぐ一方、政府系金融のファニーメイとフレディマックによる住宅債権買い取りの上限撤廃が発表された事で、住宅市場への円滑な資金流入による信用収縮不安が後退すると、株価は一転して上げに転じる場面もあった。ただ、終盤は戻り売りなどから伸び悩み、前日終値を挟んで一進一退を繰り返した。  なお、シカゴ市場の日経平均先物3月物の清算値は1万3915円で、大証終値1万4030円を115円下回って終了した。  一方、NY外国為替市場で円は対ドルで続伸し、前日比80銭円高・ドル安の1ドル=106円45―50銭で取引を終えた。  前日に引き続きマクロ関連指標の悪化に伴い、米国の景気後退懸念が一段と強まる一方、バーナンキFRB議長が議会証言で景気下振れリスクを回避する為に追加利下げを示唆した事から、ドルショートの動きに拍車が掛かり、対円でも一時105円台に突入する場面もあった。  円は対ユーロで続落し、前日比40銭円安・ユーロ高の1ユーロ=161円05―10銭で取引を終えた。  米国の弱いマクロ指標を背景にした景気後退懸念や、バーナンキFRB議長による追加利下げを示唆する発言を手掛かりに、前日に引き続きユーロが対ドルで最高値を更新した事から、対円でもユーロ買いの動きが波及した。

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