2007/03/01(木)23:25
少年事件を通じて考える。
今日,15歳の少年審判に同席した。
少年は4週間,鑑別所にいた。
学校では手に負えなかったらしい。
そんな子もこの施設で内省を続けていた。
この少年は内省が不得意な子だ。
というより,家族と離れて一人でじっといることが
耐えられないということだ。
よく泣いているそうだ。
鑑別所の技官,家庭裁判所の調査官
短期間に少年及び少年を取り巻く環境を把握した。
父親は仕事に忙しく子どもとの会話はない。
母親は仕事の都合でよる7時以降の帰宅だ。
塾が毎日あり,少年の帰宅と塾に出かけ,すれ違っていた。
性格は,幼児的な自己中心的なものという。
この性格と受験勉強のストレスと両親との会話の疎遠が
非行の原因のようだ。
少年は,将来の目標は
夜回り先生のような先生になりたいといっていた。
私は心理学の専門家ではない。
この少年は,回りの環境を
受動的に受け入れることは不得意のように
思えた。
母親との絆が著しく強よく思える。
欧米では,子どもが生れたときから
親子の関係,おそらく母と子も
距離がある。
それに対し日本の母と子は距離がない。
それがあるときは,人格の形成によい風に
作用しているといわれるが,
過度の相互依存は,ひ弱な子にしてしまう可能性もある。
ところで,少年は今日はどんな夕食だったろう。
後1週間の中学生生活
この少年にとって,有意義なものであって欲しい。