座って飲む薬
あるタレントがTVで、食間に飲む薬とは食事を食べている最中に飲む薬だと言ったのには驚いた。だがこのような間違いは、座薬は座って飲む薬だと思って飲んだと言う人もあり、薬のことでの間違いは案外多いと思われる。病院で貰った薬を飲み忘れたり,病気が早く治っていらなくなったので”後日、同じような症状が出た時のために取っておこう”と勝手に判断するのも危険だ。病院や薬局の処方薬の使用期限は処方日数である。風邪薬や鎮痛薬など処方箋がなくても購入できる大衆薬にも,使用期限があり外箱などに小さく表示されている。この使用期限は、未開封のままで直射日光を避け涼しい場所で保管している場合であり、開封すると変色して効きが悪くなるB12や、湿気に弱い錠剤や粉末薬はべとべとになって品質が変わり、成分が分解して効かなくなると言う。6月に発表された米国救急医師学会の調査で、米国人の半数が鎮痛剤が効かないと思い、飲み過ぎて毎年十万人強が胃腸管出血のような副作用を起こして入院、一万六千人余が死亡しているという。それらを避けるためにも、薬はどれくらいの時間で効き始め、どの程度効果が持続するかを薬剤師に確認して受け取りたいものだ。服用を忘れないため「食前」→30分前 「食後」→30分後 「食間」→食事後約3時間たった空腹時 就寝前→寝る30分~1時間前と食事を基準とするが、抗生物質や糖尿病治療薬などは指示された服用時間を厳密に守らなければならない。飲むのはぬるま湯が最良で、ミネラルウオーターはカルシュウムやマグネシウムが含まれるので薬の吸収に影響が及ぶし、ビールなどアルコールで流し込むのは避けたい。睡眠薬の効きが悪いから とアルコールで飲むと、効き過ぎて永い眠りになってしまうかも。クスリの効用とリスクは背中合わせなので注意したいものだ。