こっぱんの日記

2015/06/13(土)21:10

酒井政好著「南海に咲く」を読む

映画・読書・音楽会その他(775)

今日は、一日中家にいて、酒井政好著「南海に咲く」を読んだ。110頁ほどの本だが、原稿用紙316枚ほどの大作(長編小説)だ。酒井氏は、高大エッセー文学科の級友であるが、氏はすでに数冊のエッセー集や小説を出版している。これまでエッセー集は読んだことがあったが、小節は初めてだった。 長崎県天草の高校2年生である男性が主人公で、春から冬までの1年間のことを書いている。殆どの内容は初恋の相手、幸子とのロマンスで、青春ものかと思って読み進むうち、主人公の父がガンで50歳の若さで6人の子供を残して死んでいく。初恋と受験勉強を巧みに切り分けて高校生活を楽しんでいた主人公に突然つきつきられた厳しい現実。 後半は涙をぬぐいながら読み進めた。 作者には、すぐに読後感を書いて送った。 「・・・・・書き慣れておられて、題材も豊富ですし、文章も素晴らしいと思いました。 高校2年の1年間のことをこれほど鮮明に描けることは凄いことだと思います。私など、断片的なことをいくつか覚えているだけで、いくら長くても数ページくらいしか書けないと思います。 ただ、普通、小説ならもう少し早く読めるのですが、思ったほど早く読めず、時間が1.5倍くらいかかったように思います。これは、物語の先を期待する気持が強く湧かないこととやや読みにくい文章が混じっているからだ思います。 幸子さんとのことはこのあとどうなったのか気になりますので、続編をお書きいただくことを楽しみにしています。」 写真は、氏の本の表紙と裏表紙。昭和27年5月発行。

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