[Vissel] 来年への課題（２００８Ｊ１第３０節　ｖｓ大分）

私が大分戦を生で見るのは、実は２回目。しかも１回目は「伝説の」０－８の試合。あれ以来。あのとき、ピッチに立った選手でこの日の試合に出たのはわずか３人。神戸は北本、大分は高松と、そしてあの試合は大分にいて今は神戸の吉田。お互いのチームが経てきた苦難の時代を思い起こさせる。 それはさておき、この日はレアンドロが累積警告で出場停止で、馬場が先発。うーん、あの千葉戦以来に見る姿だが、彼がＦＷに入らなければならないところが今年のチーム事情を物語る。 さて前半だが、大分のオフサイドトラップに再三引っかかる。そして、嘉人とボッティがポジション交換したり、途中から嘉人がトップに入ったり、と工夫はするのだがほとんど機能していたとは言い難い。やはりレアンドロがいないと、前線にボールが入りにくい。大分もあまり良いできではなかったので、事なきを得た感が強い。 大分ではホベルトとエジミウソンのブラジル人ダブルボランチがよく効いている。デカモリシは・・・まあ、あんなもんだろう。 後半に入り、まず神戸が動く。やはりフィットしない馬場を下げ、鈴木を右サイドに、そして嘉人・吉田の２トップのまま。 だが、むしろ後半２０分までは大分に押されっぱなし。神戸は相変わらずトップにボールが収まるシーンが少なく、収まっても嘉人が孤立する場面が多い。 一方、大分には再三危険なエリアでシュートを打たれる。榎本を中心として、よく凌いだが、なんかいつやられてもおかしくない感じだった。 実は試合の流れを引き寄せたのは、岸田だと思っている。 後半３３分に入った岸田が、持ち前のスピードを生かして前線から積極的に賭けるプレスが非常に効いていた。そして、少々無理目でもシュートを打つ姿勢も良い。 そして、南一→鈴木→嘉人でヘディングゴール！ この日の嘉人は正直言って、あまり良いとは言えなかったと思う。特に「判断」と「役割」。だが、最後にきっちり決める辺りは、さすが「代表ＦＷ」。 そしてこのあと、危険な位置でのウェズレイのＦＫを榎本がファインセーブで凌ぎ、大分戦久しぶりの勝利！（私にとっては初！）貴重な勝ち点３を得た。 さて、これでほぼ残留も決まっただろう。そして視線は来年に向かう。 なんと言っても、嘉人、レアンドロに続く第３のＦＷ。もちろん、求められるのは「ポストマン」。必ずしも絶対的な高さが必要ではないが、しっかりくさびのパスを受けてキープできるＦＷが必要。しかも、ただの「電柱」は神戸の先述には「全く」合わない。前線からの献身的なプレス、というのは不可欠（余談だが、今、ＫＢＳ京都で京都ｖｓ東京Ｖ戦を見ているが、前線からのプレスという意味では、すかすかに見える。神戸の戦いを見慣れているとね） なかなか、そんな人材は少ない。日本人では・・・我那覇・巻あたりかな？でも採れないよな・・・ 嘉人はやはり中盤がいいと思う。フィジカルに優れたＤＦラインと対峙するときにトップでは厳しい。２列目からのゲームメイクと飛び出しの方が、今の神戸のシステムに適合している。それとこの日もそうだが、トップにはいると少し役割が変わるせいもあるだろうが、この日も「判断」の部分がいまいちだった。 だから、トップはレアンドロ＋ポストマンにしたい。 あとは、やはり中盤の底に日本人のパスを出せるボランチが欲しい。（まあ、ブラジル人でもいいけど） さて、あと４試合。来年を見据えつつ、賞金圏も見据えつつ・・・いろんないみで「明日」に繋がる試合をして欲しい