2016/09/19(月)16:07
お酒と味醂の使い方
お酒の役割
お酒には旨み成分が含まれています。
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日本酒は比較的どんな料理にも使え、煮つけやすまし汁、炊き込みご飯など多くの和食レシピによく使われます。
洋風料理にはワイン、中華料理には紹興酒がよく使われます。最近は料理酒として料理専門の酒も売られています。料理酒には塩と甘味が加えられていない酒類調味料と塩と甘味が加えられている発酵調味料があります。発酵調味料を使う場合は注意が必要です。レシピどおりに加えると発酵調味料の塩みや甘味が加わってしまうので味が濃く仕上がってしまいます。
お酒の用途はコクや旨みを出す、風味付け、臭味とりなどです。
煮物の根菜に加えると柔らかく仕上がります。肉や魚の下味や煮汁に加えると臭味が消え、ふっくらとやわらかく仕上がります。塩気の強い干物にふりかけて焼くとほどよい味になり、身もパサつかなくなります。
酒は香りと旨みだけが残るよう、料理に加えたら熱を加えてアルコール分を飛ばして使うのが基本です。酒のアルコール濃度は15%台で、80度の熱で沸騰するので2~3分ほど火にかけるといいです。お酒を大量に使う料理やあまり加熱しない料理ではお酒を別途小鍋で煮立てた上で使うといいでしょう。
みりんの役割
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みりんは複数な糖 砂糖は スクロース
みりんは、α―エチルグルコシド、トレハロース、エリスリトール、キシロース、パノース、イソマルトース、イソマルトオリゴ糖、グルコース、マルトース
みりんはもち米、米麹、焼酎を原料に作られます。
みりんは砂糖にはないまろやかな旨みと甘さが特徴です。
みりんにはアルコール分が10~13%くらい含まれている「本みりん」とアルコールが1%未満の「みりん風調味料」があります。
うまみやこくも本みりんの方が深く、臭みを消す効果も本みりんのほうが高いです。
本みりんがないときにはみりん風調味料に日本酒を加えると本みりんに近い味を再現できます。
またみりん自体ない時には酒と砂糖を合わせて使えばみりんに近い味になります。割合は酒3に対して砂糖1です。
煮崩れさせたくない煮魚などではみりんを先に加えることで、表面の身がしまり煮崩れしにくくなります。
やわらかく仕上げるよう調理の最後に加えると、みりんの糖分が身の表面を覆い、料理に照りやつやがでます。
本みりんの場合、酒と同様アルコール分を飛ばして使うのが基本です。本みりん、みりん風調味料とも冷暗所で保存します。とくに本みりんの場合温度の高い所で保存するとアルコール分が飛ぶ心配がでてきます。冷蔵庫も糖分の多いみりんを保存すると、結晶化して口があかない原因となるので向いていません。
本みりんの使い方
本みりんを使う時の基本は、本みりん:醤油=1:1。
本みりんと醤油を同量で合わせます。
これに、だし汁や酒、砂糖を加えることで、さまざまな料理に応用することができます。
お料理のコツ
煮物(野菜)
野菜の煮物は塩分の浸透が早いので、醤油や塩より先に本みりんを加えて煮ます。 つやを出したいときは、出来上がり直前にもう一度本みりんを少々加えるときれいに仕上がります。
煮物(魚)
魚の煮物は短時間で仕上げるため、調味料は先に合わせておきます。煮立てた煮汁の中に魚を入れて煮ることで、本みりんが魚の生臭みを消し、煮くずれや、旨味が汁へ逃げてしまうのを防ぎます。
照り焼き
本みりんと醤油を1:1で合わせ、砂糖(本みりんや醤油の半分程度)を加えて約半分になるまで煮詰めると、つやが出て香ばしいタレに仕上がります。
ちょっとしたアイディアでこんな使い方
ごはんにちょっと・・・
ごはんを炊くときに、お米3合に本みりんを大さじ1杯入れて炊くとおいしく炊けます。すし飯の場合は、すし酢を合わせるときに煮切りみりんを大さじ1杯入れると香ばしい香りに仕上がります。
手抜き料理の助っ人に・・・
缶詰や出来合のお惣菜を、もう一度鍋にあけて本みりんと酒を少し(各大さじ1杯程度)入れて煮なおすと缶詰臭や出来合のお惣菜の独特の味が和らぎます。
コーヒーに・・・
みりんにより、酸味を抑える効果がありカドがとれて、まろやかになります。 紅茶にも。
みりんシロップ・・・
簡単にできて、作り置きもできます。
<作り方>
本みりんを使います。
半量になるくらいまで煮詰めて作るので、作りたい量の倍量の本みりんを準備してスタートです。
深い鍋に、本みりんを入れる。
強火で10分
弱火で7分ほど煮る
アルコールをとばすだけでなく、煮込んでシロップ状にするのがポイント。 だいたい半分量になるくらいが目安。
みりんシロップは、素材とマッチしやすく、スイーツやお料理にもおすすめ。
1)ケーキにかける。
スイートポテトやホットケーキにも。
2)ドレッシングにも
オリーブオイル、酢、塩とあわせて、トマトのサラダにかけても美味しい!
3)おもちにみりんシロップ。
4)お菓子にも
ロールケーキのスポンジを焼くときに本みりんを少し入れると、スポンジが割れずにきれいに巻けます。また、きれいな焼き色がつき、粉臭さも消えます。(ロールケーキ1本につき大さじ1杯程度をお目安に)
【みりんを使ったデザート・お菓子いろいろ】
いちごを本みりんで煮て、冷凍できるいちごクリーム大福に。
いちご(粒が小さいもの) 1パック
本みりん 100ml
レモン果汁 小さじ1
<大福>
白玉粉 180g
いちごシロップ(みりんといちごを煮詰めたシロップ)と水270ml
生クリーム 100ml
砂糖 25g
こしあん 500g
片栗粉 適宜
調理時間60分(冷凍時間除く)
[作り方]
1.ホーロー鍋にへたを取ったいちご、本みりん、レモン果汁を入れ、いちごに火が通るまで煮詰めて冷ます。
2.ボールに生クリームと砂糖を入れ、氷水にあて冷やしながら固めに泡立てる。
3.製氷器に1のいちごを一粒ずつ置き、2を絞り、冷凍庫で冷やし固める(約1時間)。
4.しっかり冷やしたこしあんを丸く平らに手のひらに広げ、3を包むように丸めて冷凍する。
5.耐熱容器に白玉粉を入れ、1のシロップに水を加え270mlにしたものを加え、混ぜ合わせる。
6.電子レンジ500Wで2分温め、混ぜたらまた500Wで2分温め、再度しっかり混ぜる。
7.まな板に片栗粉で打ち粉をし、6を出して温かいうちに15等分にする。
8.手にも片栗粉をつけ、冷凍したあんを7でくるみ、最後はつまむように合わせる。
9.器に盛り付けてできあがり。食べない分は冷凍可。
ポイント
生クリームもこしあんも、それぞれしっかり冷凍すると丸めやすいです。
冷凍して、半解凍だと冷たいアイスのように楽しめ、しっかり解凍すると大福で楽しめます。
<金柑みりん煮と金柑ヨーグルト>
金柑をみりんで煮ると、ほどよい甘さになります。
材料名 4人分
金柑 500g
本みりん 500ml
ヨーグルト 適量
調理時間 60分
[作り方]
1.竹串で金柑のへたを取る。
2.5mm間隔で、縦に切れ目を入れる。
3.鍋に金柑と水を入れ、沸騰後3分程茹で、火を止め水にさらす。
4.皮を残し中身を取り出す。
5.4に本みりんを入れ、汁気がなくならない程度に煮詰める。
6.煮沸消毒したビンに5を詰め、1日置いて味を落ち着かせる。
7.ヨーグルトに6を混ぜてできあがり。
みりんですっきりした甘さのさわやかコンポート。
材料名 4人分
りんご 2個(約600g)
レモン果汁 1個分
本みりん 300ml
水 150ml
調理時間 30分
[作り方]
1.りんごは皮付きのまま芯を除き、くし型に切り、レモン果汁をかける。
2.りんご、水、本みりんを鍋に入れる。
3.弱~中火で30分程、アクを取りながら透明になるまで煮詰める。
4.粗熱を取り、冷蔵庫で冷やす。
5.皮を取り、器に盛り付けてできあがり。
ポイント
みりんで煮ると、すっきりした甘さでりんごの酸味を活かしたさわやかなコンポートに仕上がります。
皮付きのまま煮ると、皮の部分だけピンク色に染まり、見た目もきれいです。
茹でるときにみりんを入れると、甘みが浸透しやすくなります。
材料名 4人分
栗500g分
くり(皮を剥いた状態) 400g
水 500ml
くちなしの実 2個
本みりん 大さじ2
お茶パック 1枚
蜜
本みりん 400ml
調理時間 30分
[作り方]
1.くりの皮を剥き、水にさらす。
2.お茶パックにくちなしの実2個を入れ、めん棒で砕く。
3.鍋にくりが浸かるぐらいの水(約500ml)と、本みりん大さじ2を入れ、竹串が通るまで茹でる。
4.茹で汁を捨て、鍋にくりと蜜用の本みりんを入れ、煮詰める。
5.煮沸消毒したビンにくりと蜜を入れ、冷めたら冷蔵庫に入れる。
ほうじ茶の香りを引き出し、上品な甘さに。
材料名 使用量
かんてん(棒) 1本(4g)
本みりん 200ml
水 200ml
ほうじ茶(茶葉) 大さじ2
調理時間 20分
[作り方]
1.かんてんを水でふやかす。
2.鍋に本みりん、水を入れ火にかけ、かんてんを溶かす。
3.ほうじ茶を入れ2分煮立たせ、火を止め更に3分蒸らす。
4.漉しながら流し缶に入れ冷やし固め、切って盛り付ける。
ポイント
本みりんのアルコールをしっかり飛ばし、ほうじ茶を蒸らして香りをつけます。
みりんで紅茶の茶葉を煮詰めれば、とろりとしたシロップに!
材料名 4人分
流し缶17cm×20cm1個分(4人分)
紅茶シロップ:
本みりん 150ml
紅茶(茶葉) 5g
紅茶プリンアイス:
生クリーム 200ml
牛乳 200ml
グラニュー糖 80g
卵黄 4個
紅茶(茶葉) 2.5g
調理時間 60分
[作り方]
1.オーブンを180度に余熱する。
2.鍋に生クリーム、牛乳、グラニュー糖、紅茶茶葉を入れ火にかける。
3.70度目安で火を止め、紅茶の香りを出す。
4.ボールに卵黄4個を入れほぐす。
5.2が冷めたら4の卵黄に加え、よく混ぜる。
6.5を漉しながら流し缶に入れる。
7.天板に水を入れ、140度で30分蒸し焼きにし、冷めたら冷凍する。
8.鍋に本みりんと紅茶茶葉を入れ、とろりとするまで煮つめる。
9.火を止めて3分蒸らし、しっかりと紅茶の香りを引き出す。
10.凍った7に9のソースをかけて再び冷凍する。
11.必要な時に必要なだけ切って盛り付けてできあがり。
本みりんがアーモンドの風味を引き立てます。
材料名 4人分
牛乳 240ml
生クリーム 40ml
アーモンド(スライス) 20g
ゼラチン(板) 3g
本みりん 20ml
砂糖 20g
ラズベリー(冷凍) 60g
砂糖 10g
レモン果汁 小さじ1
調理時間 40分
[作り方]
1. 鍋に本みりん、砂糖、アーモンドスライスを入れ、火にかけて香りを出す。
2.1のアルコールが飛んだら、牛乳、生クリームを入れ、弱火で沸騰直前まで火にかける。
3.火を止め、そのまま30分おく。(香り付けの為)
4.ゼラチンを水につけておく。
5.3を弱火にかけ、柔らかくなったゼラチンを入れて溶かす。
6.目の細かい漉し器で5を漉し、氷水に器ごと浸けてかき混ぜながら冷やす。
7.6にとろみがついてきたら器に流して冷蔵庫で冷やす。
8.冷凍ラズベリー、砂糖、レモン果汁をミキサーに入れて回す。
9.8を目の細かい漉し器で漉し、ラズベリーの種を取り除く。
10.固まったブランマンジェを皿に盛り、周りに9のソースをかけてできあがり。
ポイント
みりんでアーモンドスライスを煮立たせることで、香りが引き立ちます。
ブランマンジェは、必ず混ぜながら冷やし、とろみがついてから器に流すことでなめらかな口当たりになります。
ラズベリーソースは酸味がある方が、ブランマンジェによく合います。
生クリームを使ってソースの上に柄を描くこともできます。
みりんですっきりした甘さのさわやかコンポート。
材料名 4人分
柿 1個
みかん 4個
キウイフルーツ 1個
巨峰 1/2房
バナナ 1本
ざくろ 適宜
ワイン(白) 50ml
本みりん 100ml
水 300ml
砂糖 大さじ2
レモン(果汁) 1個分
調理時間 20分
[作り方]
1.鍋にワイン、本みりんを入れ火にかけ、アルコールを飛ばす。
2.1に砂糖、水を入れ、沸騰したら火を消す。
3.柿、キウイフルーツは1cm角、みかんは薄皮までむく。
4.ざくろは割って実を取り出し、バナナは1cmの輪切りにする。
5.巨峰は十文字に包丁で切り込みを入れ、皮をむき、半分に切る。
6.ボールに切った果物を入れ、レモン汁を全体にふりかける。
7.2のシロップの粗熱が取れたらボールに加え、冷蔵庫で冷やす。
8.約2時間漬けておき、器にきれいに盛り付けてできあがり。
ポイント
果物を沢山使うと、シロップに果物の甘みが加わりより一層おいしくなります。
果物は切ったらすぐにレモン汁をかけると、変色しにくくなります。
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