昨日、グロービスの堀代表がいらっしゃって、HBSとMITの日本人学生向けに講演会をして下さった。
堀さんは1989年のHBS卒業生で、いわば大先輩。
楽天の三木谷社長、DeNAの南場社長などが起業される更に前にグロービスを立ち上げた、いわばHBS卒起業家の先駆けの方。
テーマはMBAを出たあとに起業することについて。
僕も人生のどっかでNPOを起業(社会起業)できたらいいなあ。。。とささやかながら思っているので、顔を出してみた。
すげー熱いプレゼンテーションで、とても元気が出ました。
以下備忘録的に印象に残ったポイントを:
1) 起業は気合だ!(起業家精神)
堀さんはHBSにいたとき、色々な起業家の講演会を聞きにいって、「彼らと自分と何が違うんだろう?実は何も違わないんじゃないか?」と感じたそうだ。また、日々のケーススタディの中で主人公の問題を解いていくうちに、どうも自分にもビジネスが立ち上げられそうだぞ、と思うにいたったそうだ。(本人いわく「大いなる勘違い」)
でも、この「大いなる勘違い」のおかげで、強い志を持つことができた。
結局起業家で成功するというのは、まずは気持ちの問題なのではないか?(Sustainableなビジネスをつくっていくという観点では、能力も大事だとおっしゃっていたが)
2) 自分の頭を信じろ
何かアイディアを考えても、必ず人は反対する。
でも、そこでへこまずに、「ほんとにこりゃ無理だな。。。」と思うところまで、ロジカルに自分の頭で徹底的に考えてみる。
で、考え抜いた挙句、ほんとにうまくできそうなら、ほんとに成功するのではないか?
ケーススタディは、ビジネスの問題について自分の頭で徹底的に考える訓練になるし、ケースを考える中で起業アイディアがわいてくることもあるのではないか?
<筆者感想:これはなるほどと思いました。僕は自分の脳みそはあまり信じられませんが、まあ徹底的に考える訓練はがんばろうと思います>
3) 日本の社会は失敗者に厳しいといわれているけど、実はそうじゃないのでは?
起業するとき、やはり失敗が怖かった。アメリカではビジネスに失敗しても個人資産まで持っていかれることはないけど、日本ではまず自己破産。
でも、よく考えてみると、日本社会は失敗者に厳しいのではなく、失敗していく過程の「ふるまいの悪さ」(粉飾決算とか、うそをつくとか、逃げるとか)に対して厳しいのでないか、と思うようになった。
つまり仮に失敗しても、その過程で卑怯なことをしなければ、日本の社会はまたチャンスをくれるのではないか?
だから、堀さんは起業するとき、絶対にうそはつかないし、逃げない、と心に誓ったそうだ。
4) 起業のプロセス
無理な規模を狙わない。自前のキャッシュフローでなんとかなる範囲で小さくはじめて、徐々に成長させていく。だから、今も内部留保で成長できているし、上場もしていない。
<筆者感想:超共感!僕も万が一会社を作ることがあれば絶対に上場させたくないと思ってるので (とても元証券マンとは思えないけど)>
あと、ビジネスを育てる過程で、失敗リスクを減らす一番の方法は、自分がコントロールできない要素をできるだけ取り除くこと。
5) 数あるアイディアの中で、どのビジネスを選ぶか?
ソフトバンクの孫さんに聞いたところ次の三つの基準が出てきたそうだ:(i) 10年で日本一になれる事業、(ii) 持続的に成長できる分野、(iii) 自分が一生ほれ続けられる事業。
とくに最後の要素は超大事。
以上です。
がんばろうと思います。
講演会のあとはハーバードスクエアのレストランで、大量のお酒と料理をごちそうになりました。ごちそうさまでした(*^-^*)