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December 13, 2007
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カテゴリ:開発・環境問題
今学期のヒット授業、「ビジネスと環境問題」の授業が終わりました。


最後の授業の内容も、相変わらず深遠な感じでありました。


教授が盛んに言っていたことのひとつは、「持続可能な形で経済を成長させていくには、環境インパクトを織り込んだ会計システムを考えることが大事だ」ということ。


いわく、
「GDPなどの経済指標の多くは、企業でいうと損益計算書みたいなもんで、単年度の指標である。
単年度の指標だけ見ていては、その事業(この場合は国)が長期的に持続可能かどうかはわからない
なぜなら、その単年度のベネフィットが、次の年も、その翌年も、更にその先も続く、という保証はどこにもないから。
長期的な持続可能性を考えるには、その国の”Asset”がどうなっているかということを考えるのが大事。
だから、国全体のバランスシートを考えろ。」


ふむう。


で、教授が国全体のバランスシートとやらを、黒板に書き出した。


ステップ1:

国の中にいるいろんな経済主体(家計、企業、政府、などなど)のバランスシートを、取得簿価ベースから、時価ベースに引きなおす
つまり、それぞれの資産が将来どのくらいのベネフィットを生み出すのかというのを現在価値に直して、資産の価値を出す。

で、そのときに、それぞれの資産が持つオプション価値も一緒に考える。

例えば、トウモロコシ畑は普通に考えると単なるトウモロコシ畑なんだけど、もしかして将来石油が足りなくなってきて石油価格が高騰したら、トウモロコシとして売るよりも、トウモロコシからエタノールを作って売ったほうが儲かるかもよ。
そんな時代がきちゃったら、トウモロコシ畑は、単なるトウモロコシ畑以上の価値を持つかもしれない。
この「将来、石油価格が高騰したら、畑の価値が上がるかもー」という部分を、リアル・オプションの考え方で経済価値に直すことは、なかなか複雑だけど、できるかもよ。

いずれにせよ、例えば、「トウモロコシ畑を工業地帯に変える」、という意思決定のコスト・ベネフィットは、単にトウモロコシ畑の価値がなくなって、工業地帯から出る価値を手に入れられる、ということだけじゃなくて、エタノールで儲けられるかもというオプション価値を失うことも含まれる、ということが言いたいようです。


ステップ2:

すべての経済主体のバランスシートを連結していく。そうすると、誰かさんが国内の他の誰かさんに対して持っているお金の貸し借り関係や出資関係は消去される。(企業会計で子会社を連結するときに、親子間の融資/借入や出資/資本が内部消去されるのと同じ)

そうすると、国のバランスシートができあがる。

左側は、資産(畑、工場、天然資源、美しい森林、などなど)と、外国に対する債権、から成ります。
右側は、外国からの債務と、その国の純資産、から成ります。

Country Balance Sheet

ここまで整理したうえで、

国(あるいはその国の中の経済主体)が、なんらかの意思決定をするときは、その意思決定の影響で、国のバランスシートの中の純資産がどう変動するのか(つまりネットで増えるのか、減るのか)、ということを考えて、意思決定すべきなのではないか、だってさ。



普段このブログでは、自分がクリスタル・クリアに理解できていないことは書かないように心がけているのですが(I know what I am talking about!ってやつっす。)、
今回のコンセプトは、考え方自体はわかるんですが、現実世界にどう落ちていくのか、いまひとつぴんときませんな
まあ、よくわからんことも、将来何かを考えるときにもしかすると役に立つかもしれないので、あえて書いておくことにしました


まあ、頑張って例を考えてみると、こんな感じかしら?
ある石油王が、国内の油田から石油を掘って、そのお金でフォアグラをたくさん買って食べてしまったら、国の資産は純減する。
でも、石油王が、石油で儲かったお金を再投資して、新たな油田を掘り当てるとか、新たなエネルギー源(例えば風力発電所)を作れば、国の資産は減らない(場合によっては増えるかも)。
うーーん。。。



結局教授がいいたかったことは、自分の意思決定が、どういうインパクトを及ぼすのか、ということを少しでもイメージしやすく考える努力をするというのは大事だってことなのかなあ。。。



*           *           *



で、前述のステップ1で、資産価値を出すときに使う割引率ですが、教授は、社会的な価値にかかる割引率は、普通の企業で使う割引率よりも低くなるはずだ、といってました。


理由は、

1) 普通の人たちは、経済変動に伴う富の再分配(例えば為替が安くなると、輸出業者は得をして、輸入業者は損する、みたいな)によって、得したり損したりするけど、社会全体を考えるときには、そういう再分配リスクは関係ない。だから、再分配リスクが関係ない分、割引率も低くていい。

2) 普通の人たちは、税引後の割引率を考えるけど、社会全体で見ると税金もベネフィット。だから、税前の割引率を使えばいい。

3) 高い割引率を使うのは、倫理的に問題があるんじゃないか(将来起こる環境問題のインパクトは、今は関係ないさ、といってしまっていいか?)。



*           *           *



最後に、教授はこんなことをいってました。


「歴史上、すべての世代は、自分たちの世代が人類の歴史上で一番重要な世代だ、と思ってきただろうけど、君たちの世代は本当に人類の歴史にとって重要だと思う。

なぜなら、今後人類が幸福に生きていき続けるための仕組みがまだできていないからだ(”Institution that will ensure human wellbeing to be continued is not created yet”)。

この時代に生まれて、学問を学んで、これから社会に出て、大きなチャレンジに向かっていく君たちは、ラッキーだと思ったほうがいい。」



*           *           *



いやー、それにしても複雑な授業でした。
今いち、この授業で習ったことが頭の中で整理しきれていません。

この調子で最終試験に臨むと爆死かもしれませんけど、今日・明日でもうちょっと整理して戦いたいと思います。





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Last updated  December 13, 2007 07:21:32 AM
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