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本との関係記

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2005/08/15
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『夜の果ての旅』は下巻に入ってからペースダウン。それでも残り半分を切った。何か書くのは読み終えてからにしよう。
 小説を読まないとなれば他の本は速く読む。読んだ順番は覚えていない。

「オーケストラの職人たち」岩城宏之(文春文庫 2005年)
 漫画『のだめカンタービレ』を読み、「N響アワー」を見るようになって、クラシックに多少興味が出てきた流れ。楽器運送に携わる人びと、ちらし配り、写譜屋さん、調律師など、裏方の人たちについて書かれている。職人的に楽器を弾く人たちのことだと思って読み始めたのだけれど、まあどのみち全く知らない事柄なので新鮮。

「夜のミッキーマウス」谷川俊太郎(新潮社 2003年)
 一部で有名な名作『なんでもおまんこ』収録詩集。他にも『百三歳になったアトム』『よげん』など、なかなか密度が濃い。『なんでもおまんこ』はここで読める。

「空に小鳥がいなくなった日」谷川俊太郎(株式会社サンリオ 1990年 原版は1974年)
 こちらはあまり好きになれなかった。『つもり』一篇にのみ付箋。年代順に追うつもりだったけれど断念してバラバラに読んでいる。

「62のソネット」谷川俊太郎(講談社+α文庫 2001年 原版は1953年 創元社から)
 谷川俊太郎第二詩集。選集などで読む時、ここから選ばれた、ソネット形式の詩はあまり好きになれなかった。だけどこうして一冊読み通すと、別の感慨も湧く。新版の序文で「私自身は経験によって変化してきているが、変化しない感受性の核のようなものもまた私のうちにひそんでいて、それがこの若書きの詩集を、私にとっていまなお身近なものにしている」と記しているように、若書きには、未熟さ、青臭さもあるけれど、若くなくなってからは二度と手に入れることの出来ないものが込められている。そういうものは好き。(それだけの人は好きじゃないが)。

 ちなみに詩のブログを始めてみた。何か核になるものがないと続かないので、身近で根源的で重要なあるテーマを第一に掲げている。そればかりというのもまた難しくなるので、他のテーマでも書いているけれど。うん、このような僕ら

「ラテン・アメリカの小太陽」飯島耕一(青土社 1984年)
 題名に惹かれて。飯島耕一の詩って好きだったけどうだったけと思いながら。ラテン・アメリカを舞台にした一連の詩は正直うまく掴めなかった。詩人アラゴンについて書かれた『美少年を追う ――ルイ・アラゴンの死』は好き。「老アラゴンが/美少年を追って/サンジェルマンをうろついていたとか /昔の仲間がみな死んだら/そんな気分になる/かもしれない」

「和田の130キロ台はなぜ打ちにくいか」佐野真(講談社現代新書 2005年)
 ソフトバンクスホークス松坂世代の雄、和田毅の130キロ台のストレートは何故打ちにくいか、というのが主眼の割に、「彼の投げる切れのいいストレートは、おそらく回転数が速いはずである」と、肝心のところが何故か憶測。和田の頭の良さや努力家なことはよく分かるが、著者の能力には疑問を抱く。巻末に和田の卒業論文「投球動作における下肢の節電図解析」が載っているのでなおさら。
 ホークスは好きではないけれど、同世代として松坂世代の全選手を応援しています(朝青龍なども)。

「超短篇アンソロジー」本間祐(ちくま文庫 2002年)
 500文字の心臓というサイトを見つけたのがきっかけ。元々好きなジャンルなのだけれど、こうして集められたのを見ると、好き嫌いが別れるというか、自分の好みに合うのは一部でしかなかったりする。自分で編んでみたいんだろね、きっと。でも好みに合ったのはそれぞれ大好き。サイトの方にも自作を投稿してみた。

「ルーマニア・マンホール生活者たちの記録」早坂隆(現代書館 2003年)
 1989年、革命で倒されたルーマニア独裁者チャウシェスクは、国力増大=人口の増加とし、国民に子どもを多く産むことを義務づけ、中絶を非合法化した。その結果産まれた多数の子どもたちは、養われず、孤児となり、この本で書かれているように、マンホールの中で暮らしているものも多くいる。物乞い・盗み・かっぱらい・売春などで生計を立てている嫌われ者の彼らに、ルーマニアに住みついて著者は取材した。彼らを決して「可哀想」一辺倒の見方ではなく、「こいつら」「奴ら」など、遠慮のない書き方をしているのに却って好感を持った。彼らの中でのさらなるロマ(ジプシー)差別、エイズ問題、出産問題、シンナー吸引問題、等々。2002年週刊金曜日ルポルタージュ大賞受賞作。読み応えあり。欲を言えば、マンホールの中の空間的繋がりが、うまく想像出来ないことか。

「禅的生活」玄侑宗久(ちくま新書 2003年)
 カトリック教徒の作家(フラナリー・オコナーや森内俊雄など)、仏教徒の作家(玄侑宗久)などの書く小説は好きだけれど、宗教そのものについてはよく分からない。なので、満遍なく宗教関係の本は読むんだけど、どうしても宗教心は湧いてこない。別にいいんだけど。中でも仏教の本は分かりづらい。その点これはまあまあ面白かったけれど、それも仏教についてというより、他のところだった気が。続いて玄侑宗久「私だけの仏教」を読んでいるけれど、これは全然頭に入らない。

「清崎敏郎句集」清崎敏郎(春陽堂俳句文庫 1993年)
「ふぐりまで日焼け日焼けて島の子は」が印象的な俳人。このシリーズは収録句集が少なくて物足りない。「波音の一擲したる春の闇」「剥製の認可の下りし仔鶴の死」うーん、少し弱いか。

「悲しみの子どもたち――罪と病を背負って」岡田尊司(集英社新書 2005年)
 珍しく今年出た本が多い。医療少年院にいる少年少女(法律上の呼び方はどちらも「少年」だが)らの、決して特別なケースではないものらについて誠実に書かれた本。「ああ、私もここに書かれているような子どもたちのように、なっていた可能性は充分にあるのだ」と思いながら読んでいたせいか、どうも中身がうまく思い出せない。同情心は皆無、というせいかもしれない。


 まだあるような気はするけれどとりあえず完。





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Last updated  2012/04/03 02:00:32 AM
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