2023年2月から4月までのカツオ漁の収益を分析してみた!
カツオ漁の収支実績を分析することで、カツオ漁師が置かれる現実を考察してみることにした。分析データは以下の通りだ。分析対象の操業期間は2023年2月から4月までその間のカツオ漁出漁回数は15回釣れた魚はカツオ、ヨコ、ビンタ、メジ(シビの小型魚)、シイラ燃料費は1回の漁で平均90ℓを消費するため¥10,170となる大小様々だが道具が破損したりするため平均¥2,500の道具代をコストに見込む課税事業者であるため消費税抜きの金額が収入となるこの収入から漁協に収める販売手数料を差し引く分析した結果は以下の通りだ。収益額総額は¥74,867だった。(儲けが出た日の利益合計)損失額総額は¥42,051だった。(儲けが出なかった日の損失合計)一日当たりの平均収益は約¥2,188だった儲けが最大の日は¥32,492でありその他2万円を超える利益が出た日は無かった損失が最大の日は¥11,442であり¥7,500を超える損失が出た日は4日あった一日の労働時間は平均すると14時間ぐらいなので時給に換算すると¥156だった他にも氷代、船の機関系故障時の部品交換代、海上で故障した場合の曳航費用、魚探や曳縄設備等の設備投資費、ドック代、ペンキ代などなど様々な費用が掛かってくることを考えれば大幅な赤字であった。分析してみると漁業の厳しい現実が改めて明らかとなった。赤字操業になる最大の原因は高止まりしている燃料費だ。これが赤字の原因である以上、儲かる漁業を実現することは不可能だ。水揚高は漁師経験の長さによって多い少ないが出るが平均してしまえば大差はない。経験を積んで多少水揚げが改善したところで、漁業で生計を立てるのは不可能であることは明確である。また、このところの物価高でほぼすべての消耗品漁具の価格が上がっているのも地味に痛い。この記事がどこかの政治家の目に触れ、この窮状を理解して支援策を講じてくれることを期待する。政治家や公務員は公的支援を本当に必要としているのが誰なのか分からないのか?水産学などを学ぶ全国の学生の皆さん。もっと詳細な分析をし論文化して発表してみませんか?考察:もうお手上げだ。趣味としてしか漁師などできない。高知中央の独立漁師は近々に必ず絶滅する。