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子供、それも女の子供は三歳にもなると、屁理屈を捏ね回し始める。
「それも知能の発達する重要な過程だから潰さないで」 等と云う意見も有るが、イカンものはイカンと釘を刺しておくに如くは無い。 次のA,Bの様なケースに就いて、どう諌めたら良いか考えてみよう。 A、母親の膝の上に子供がふんぞり返っているが、母親は脚が痛くなって来た。 「どいて」 「何で?」 「脚が痛くなったから」 「何で?」 「あんたが乗ってるからでしょ」 「だから?」 と云うパターン。 「何で?」と「だから?」を延々と繰り返すこのパターンは、女のみならず、十歳前後迄の多くの子供が多用する手である。この手法を用いたがるのは詰まる所、 「最後迄理由を言い続けられないのなら私の勝ちよ。この論戦(?)で私を負かさない限り、私は退く必要を認めない」 と、漠然と乍ら思っての事だろう。 この場合、どう言ったら納得させられるだろうか。 様々方法は有ろうが、私はこうする。 「どいて」 「何で?」 「脚が痛くなったから」 「何で?」 「あんたが乗ってるからでしょ」 「だから?」 「だからぁ?あんた何を聴いてるの?どいてって言ったのに対してあんたが『何で』って訊いたから『あんたが乗ってるから脚が痛くなった』って答えたんでしょ?つまり『だから?』の答えは『どいて』でしょ」 この様に議論する迄も無く「既に答えが出ている事を認識させる」と云う点と、「だから、どいてって言ってんの!」と結論を急がずに、結論に至る迄の「過程を説明する」点がポイントである。 議論の途中で答えが出ている訳だから、延々と堂々巡りさせようとする目論見は無駄だという事を知らしめる。 「そんなに詳しく言ったって、三歳児には理解出来ない」 と云う意見も有ろうかと思うが、三歳位なら、もうちょい平易な表現に直しても良いが、総体理解出来るものだ。 こう説明しても猶、「だから?」と訊いて来たら、今度はそう云う巫山戯た態度自体を叱るべきだ。 「いい加減にしなさい。理由は言ったのだから、それ以上理由は無い。理解しないあんたが悪い」 と。 こういうのを「叱るべき事では無い」等と言っていると、他人様の家に行って無礼な態度を平然とする様な子供に仕上がる。 次にBのケース、 「どいて」 「何で?」 「脚が痛くなったから」 「ここでテレビ観てるだけ~」 と云う場合。 一つの事をやめさせようとする場合、「何々してるだけ」と言う事によって、 「悪気は無い」 「この理由によって、私はやめる必要が無い」 「この理由があるのだから不可抗力だ」 「何々をしようとしている私の体に、偶然あなたが接触しているだけで、私に責は無い」 事をアピールしようとしている。 この場合、どう言ったら納得させられるだろうか。 様々方法は有ろうが、私はこうする。 「どいて」 「何で?」 「脚が痛くなったから」 「ここでテレビ観てるだけ~」 「何をしているのかを訊いている訳ではない。どけと言っとるんだ」 或いは、 「お前が何をしているだけかどうかは全く問題ではない。其処に居るのが問題だから(それをしているのが問題だから)どけ(やめろ)と言っとるんだ」 と表現を変えても良い。 AのケースにしろBのケースにしろ、頭ごなしに叱りつけるのではなく、「お前の言っとる事は論理的に意味が無いんだよ」と云う事を知らしめるのがポイントだ。 やってはいけない事は叱ってもまた忘れた頃にやるが、理論的に使えないと判っている方法は、子供の選択肢の中から除外されるだろうと云う狙いだ。 こうして三歳くらいで気付けばいいが、十歳くらいでやり始めると、子どもの方でも、 「どう?私は頭いいでしょ?」 くらいの気持ちで始めるだろうから、それを微塵に打ち砕いてやる効果は高かろう。 斯くして屁理屈を捏ねようと云う気は失せると云う寸法である。 言い方、考え方は様々有ろうから、色々と試して欲しい。
最終更新日
2009年09月10日 23時47分32秒
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