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東京西端自転車日記

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ichi_262

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ichi_262@ トレーニング法・自分用メモ http://www.mobo.jp/shang-hi/hobby/train…
2008.04.03
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カテゴリ:自転車 打つ
欧州の競輪視察レポート

 はじめに

 日本自転車振興会は、ヨーロッパの自転車競走事情を視察するため、専門職員を派遣することになった、派遣されたのは総務部弘報課長 伊藤 朗、業務部競技課 佐々木章雄の両名で、昭和三十三年六月二十日SAS機で羽田を立った。その出張日程一ヶ月のあいだでもっとも大きな目的は、我が国の競輪同様、自転車競技にトータリゼーター組織により車券を発売しているというデンマーク国の実状調査にあった。このレポートは同年七月十六日に帰国した両名が提出したレポートを元に構成している。
 なおデンマーク競輪事情通によると、同国における競輪の歴史は古く、一八八八年にオードラップ(コペンハーゲン)競輪場が創設されたときからであるとのことであり、単勝式、連勝式は一八八八年より実施し、複勝式は一九四二年、三重勝式は一九五〇年に採用実施されているとのことである。

 1、概要

 デンマークには競輪場が現在(一九五八年当時 以下同様)三カ所ある。
  (1)オードラップ(ORDRUP) 三七〇米 コンクリート
  (2)オーフス(AARHUS) 三三三.三米 コンクリート
  (3)オーデンス(ODENSE) 三三三.三米 コンクリート
 これは同国の三つの島に各一カ所ずつ在るわけで何れも所在地の地名である。かつてあった「エシビエルグ」は採算がとれなくなったために現在は閉鎖されている。実際に見ることができたのは同国首都コペンハーゲン市郊外のオードラップ競輪場だけである、オードラップは市内の住宅街にあり東京でいえば荻窪あたりの感じのところである、周囲は住宅が隣接しているがそのためになにかトラブルが起きるということは全くないそうである。

 2、競輪場施設

 敷地面積    約六〇〇〇坪
 グランド周長    三七〇米
 グランド幅員      八米
 グランド路面    セメント
 観客収容力   一四〇〇〇人
 付属建築物
  メーン・スタンド(有蓋)
  特別観覧席(二階)のみ椅子席 他は立見席
  売店(各コーナー)
  穴場(各コーナー)四カ所 ホーム・バック各一カ所 計六カ所
  選手控室(事務室、会議室を含む)(バンク内半地下式)
  審判塔

 3、競技場(オードラップ競輪場)の各施設について

 イ、走路
  走路面はねずみ色コンクリートの原色で第一センター第二センターに大きく広告が白太文字で描かれており、またその他場内にも多くの広告が掲げられている、これらは各色を用いて彩色されている。カントは四〇度前後、正確な数値は不明である。同競技場は一八八八年の創設から二回の大改修工事を行っている。カントが平地面よりやや高い程度であるから我が国のような土もり工事ではなく掘削によるものである。

 ロ、選手控室
  選手控室はバンク中央より第二センター寄りに半地下式で設けられ、室内は電灯、暖冷房が完備している。ここには、役員事務室、管理室、会議室(二室)、食堂、医務室、マッサージ室、修理室、自転車置場、バスルーム(シャワー、トルコ風呂)選手室(計十五室、各室ロッカー三、)雨天練習場、トイレがあり、選手控室、本部、管理、番組編成等競技に関するいっさいの組織がこの中にあるわけである。

 ハ、審判設備

  審判塔は走路内側、ホームストレッチのストレート第一コーナー寄りに設けられており、鉄枠ガラス張りで高さは約四米の円筒形をしている。内部は判定写真設備(スリット撮影機、現像、引伸し)確定発表の電気装置があり、かなりせまいので四人はいれば一杯になって身動きができない。屋根には長さ六米程度の照明装置があり必要に応じてゴールラインを照らすことができる。マイクによる選手の呼び出し、周回通告、我が国の打鐘に相当するブザー等の装置もここで操作する。

 ニ、ナイター設備

  レースはシーズン中ウイークデーでは午後七時から十時(日没は九時)であるから走路だけを照らす照明装置が走路外側に約十米間隔で設置されており、なるべく選手の目を直接刺激しないよう留意されておりまた、コーナーでは強い光源で選手の背後から照らすなどの配慮もされている、観客席及びスタンドはふつうの電灯設備があるだけで特に強力な照明は施されていない。

 ホ、入場料

  特別観覧席 五.五クローネ(二七五円)
  一般席   三.五クローネ(一七五円)正面から一、二コーナー
  一般席   二.五クローネ(一二五円)その他

 4、入場者、売上高、競技種目、審判、選手など

 イ、開催

  競輪は各クラブ(D・C・U デンマーク・サイクル・ユニオン下に三つのクラブがある)が政府に申請し許可を受け行っている、オードラップは年間三八日以内、他の競輪場は二八日以内で許可されている。監督官庁は我が国でいう大蔵省に相当する組織であるが、運営は各クラブが行っており完全な民営である。開催シーズンは四月末から九月末、月に六~七日、ウイークデーでは午後七時から十時、休日は昼一〇時より開催。雨天時は開催中止、広告は新聞広告が中心でポスター看板は少ない。レース数は一日平均一七レースでレース間隔は短く一〇分位である。

 ロ、運営に係わる職員数

  マネージャー          一名
  トレーニングマネージャー    一名
  走路審判員           四名
  審判              二名
  発送員             二名
  周回員兼打鐘員         一名
  確定塔係            一名
  時計員             一名
  入場券発売員(女性)      四名
  案内係(女性)        一八名
  穴場係           一〇〇名
           合計   一三五名

 ハ、入場者

 入場者は一シーズン、オードラップで四〇〇〇〇人、他では二〇〇〇〇人、ファン層は主としてサラリーマン、商店主等で一応紳士然とした連中であり、年少者も多い、ファンを大別すると、車券購入を目的とするもの、レース観戦を楽しむもの、両方兼ね備えるものが各々三分の一の割合との由である、場内各所に食堂等が完備しているので客は各々ビールなどを飲みながらのんびり観戦している。プログラムは一クローネ(五〇円)で販売されている。レースの観戦態度は極めて理想的で、卑俗な野次等は聞かれない。選手を激励することは盛んなものであり特に少年少女が一生懸命に応援していた。予想屋は場内外を問わず皆無であり予想は一般新聞紙上に小さなスペースで掲載され、結果も同じく掲載される。

 ニ、車券

  単勝式  一枚  一クローネ
  複勝式  一枚  五クローネ
  連勝式  一枚  三クローネ
  三重勝式 一枚  三クローネ
  単勝式は二通りあり普通は一着を的中するものであるが、一着者になるものが絶対であると予想される時には二着者を的中するものが発売される。レース発送三分前が最も車券が購入されるときである。

 ホ、売上高

 車券の売上高はオードラップで一シーズン平均二四五〇〇〇〇クローネ、オーフス五〇〇〇〇〇クローネ、オーデンス五五〇〇〇〇クローネで、オードラップは一日平均七〇〇〇〇クローネ(競馬は二五万~六〇万クローネ、鳩レースは二五万クローネ)で邦貨にして三五〇〇万円位である。売上金を一〇〇とすると政府税金一六、クラブの収入二〇、払戻金六四で、クラブは競輪場の補修、人件費等の開催費用を賄っている。

 ヘ、実施種目

  四周競走 日本における競輪とほぼ同様、出走選手数は八~十名でスローレースになるものが多い。
  1/4マイル競走 出走選手数は七名、四〇二米を全力疾走する。
  ポイント競走 出走選手数は十一~十三名、周回数は七~十二周、毎周ポイントで三、二、一点。
  ポイント・ハンデキャップ競走 ポイントレースに距離ハンデ三~五米、実質的には影響はない。
  ハンデキャップ競走 三名の開催委員がハンデを付け三周~八周の距離を走る、三周では五米~八〇米、八周では五~二四〇米のハンデで周長三七〇米のバンク一杯を二十九名の選手が疾走する。
  アンノン・ディスタンス競走 スタート後適当な時期にピストルが鳴りそこからホームストレッチ判定線から一周してゴールとなる、出走選手数は十二名
  ミス・アンド・アウト競走 各周回で最後尾の選手からオミットされる競走。
  スクラッチ競走
  団体追抜競走

 ト、選手

 選手はすべてD・C・Uに登録している、プロ 二五名、アマ(トラック) 四〇〇名、アマ(ロード)二〇〇〇名であるがD・C・Uが出場を決定しなければどこの競輪場にも出走することができない、同国における最高賞金獲得選手はKAI・VERNER選手三七歳、一年間に邦貨で四〇〇万円程度の競技収入がある、プロ選手はシーズンオフにインドアで行われる六日間レースに参加できこの競技の参加賞邦貨で二〇万円が最も安定した収入である(六日間レースでは車券の発売はなくスポンサーからの賞金のみで運営されている、興行的に価値が高い)、一日に三から五レースに出走する選手の脚力は強靭であるがこれも合理的で猛烈な練習の賜といえよう。賞金はプロ一レースあたり、一着二〇〇クローネ、二着一〇〇クローネ、三着七五クローネ、アマでは、一着七〇クローネ、二着五五クローネ、三着四〇クローネである。レーサーはイギリス製が多く、部品にはイタリー製のものも見受けられた。

(作成 小金井三郎 19980730)






Last updated  2008.04.03 18:22:11
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