身がってな判断？

　数年ぶりに友人に会う。以前会ったそのときの風貌が蘇り、目の前にある顔と 見比べる。 　カミさんに 　「久しぶりにJ君に会ったんだけど物凄い老け方で驚いたよ」と、言うと 　「あなたも同じでJさんもM君は老けたなと思っているよ」と返ってきた。 　そうかもしれない。とても、自分の都合のいい身がってな私の判断である。 　　J君も私を同じように老けたなと見たかも知れないのに。 　　人の顔は一日一日少しずつ変化していると思うのだが、毎日、鏡で自身の 　顔を見ているとその変化に気付くのは難しいのではないかと思っている。 　　久しぶりの再会はそうではない、その期間分の変化を如実に伝えてくれる。 　　数年ぶりに会った友人や知人の顔の変化ぶりは、その間の日々の暮らしぶり 　過ごしかたを聞けるとなるほどなと納得させてくれるときがある。 　今、外では梅雨の晴れ間の中でクマゼミが鳴いている。ふと、J君のことが 浮かんできた日曜日の朝である。