2008/10/19 四万十川ウルトラマラソン四万十川戦記(2008/10/19 四万十川ウルトラマラソン)【現地入り】 日記の方にも書いたが、オフィシャルツアーの申込結果が希望したホテルではないうえ、2人部屋に3人詰め込みの状況であったので、こりゃかなわんな、と思っていたところ、森ノ宮のRun-Walk Style(以下、RWS)がおそらくは常連さん向けのツアーの空枠を募集していたのを見つけ、コスト的にもリーズナブルであったので、こちらに鞍替え。RWSはJOGNOTEのまーくんの紹介で知り、9月の芦屋浜の記録会にも出ていたので、雰囲気は大体わかっていたが、こんなトロいおっちゃんではちょっと浮きそうな点は少し不安であった... しかし、結果としては大正解で、入賞やサブ10狙いの出場者が多いなどレベルは高く、常連さんたちの集まりながら、ベタベタとした感じはなく、そこは独りでレースを走りきるランナーとして、各人のレースへ向けた思いや緊張感がピリリとほどよく感じられる雰囲気で、何より店長の三浦氏の仕切りとレースへ向けたアドバイスがとてもよかった。 8時過ぎに貸切バスで森ノ宮を出発して一路現地へ。途中でビールも出てきて、ええんかいな、と思いつつも淡路のPAでつまみにタコ天を買って、ちょっと職場の慰安旅行モードであったが(ただし、ビールは1缶にとどめた)、緊張感をほぐし、バスで睡眠をとるにはちょうどいい配慮であった。 16時前に現地に到着し、受付を済ませて、スーパー銭湯「平和な湯」に立ち寄り汗を流した後、宿泊先の黒潮町のホテルへ入る。少し年季の入ったホテルではあったが、食事はまずまずで、差し入れのお刺身やカツオのタタキもおいしく、しっかりカーボローディングもして21時前に就寝。 ![]() 【当日】 同室の二人は消灯と共にしっかり眠り込んでおり、すごいなぁ、と思いつつもこちらもそれなりに睡眠をとることはできた。朝食は3時から。胃薬を飲んでからしっかり食べて、用意にかかる。スタート時は半そでのジップアップシャツ+アームカバー、下はCW-Xのロング+長めのランニングパンツ、ソックスはクッションタイプではなく、これもCW-Xのアーチサポートタイプを選択。 3時50分、宿舎を後にバスでスタート会場に。スタート会場は暗闇の中でそこだけが照明灯で煌々と照らし出され、大太鼓の音がずんずんずんと響きわたり、レースに向けてグッと気分が高まってくる雰囲気。RWSツアーメンバーはゴール後の段取り等について軽くミーティングをした後は各自でスタートを待つことになる。 サロマの経験と三浦店長からもらったアドバイスから、今回は以下を自分なりのルールというか、注意点として心にとどめた。 (1)とにかく最後まで歩かない!(ただし、キツい上りで脚力温存のため積極的に歩く場合は別) (2)(1)のため、エイドではしっかり食べるとともに、ひざの屈伸などストレッチを十分にする。 (3)中間のレスト(カヌー館)はエイドのひとつと考え、長時間滞在せず、すぐに出発する。 また、コースのポイントとしては前半の標高差600メートルの峠越えは言うまでもないが、サロマでつぶれた70キロから80キロをどれだけしっかり行けるかどうかが勝負どころと、この二つを強く意識した。 【スタート】 5時30分、まだ暗い中をスタート。気温はそれほど低くはなく、今日は好天の予報であるので、暑くならないか少し心配する。サロマの轍を踏まないようにGARMINでペースを確認しながら、キロ6分台後半をキープ。道の両脇には所々にかがり火が焚かれ、かがり火が終わると今度は歩道の縁石の上にキャンドルの列がどこまでも続き、神秘的な雰囲気... でも準備された方々は大変な手間だったんだろうな。 ★10キロ(午前6時38分:スタートから1時間8分) 2車線道路もいつしか山間の1車線に。夜も明けてきて、川沿いのゆったりとした登りを往く。早朝にも関わらず、家々の前には必ずと言っていいくらいお家の方が応援に出てきており、たくさんエールをいただいた。10キロはキロ7分弱で通過、ほぼ予定通りのペース。ランナー全体としては結構後ろの集団に入っていると思うが、まだまだ先は長く、私のレベルではどれだけ崩れることを抑えるかが勝負なのだ。 ★20キロ(午前7時54分:スタートから2時間24分、10キロラップ1時間16分) コース図では10キロから登りにかかるように描かれているが、実際は10キロを過ぎても道は大きく変化せず、最後の4、5キロが山道らしい登り。歩く人も増えてくるが、現在のペースではまだこんなところで歩いてはいられない。何とか歩かずに登り切ると頂上手前に20キロのエイド。最初の食べ物エイドであるが、食べる前にまずウェストポーチに入れてきた Power Bar Gel を1本、水で流し込む。今回はガス欠に備え、これを20キロ毎に補給する予定。Power Barチャージの後はおもむろにエイドのメニューを一通りいただく。普段はまず食べることのないミニクリームパンが何故か最高においしい! <堂ヶ森峠頂上付近、カメラマンに手を上げて余裕のポーズのつもりで応えたものの、結構キテるのがバレバレの1枚... 公式HPから拝借しました。> ★30キロ(午前9時12分:スタートから3時間42分、10キロラップ1時間18分) 堂ヶ森峠からは急な下りが続くが、ここで作る貯金は後から大借金に変わるらしいので慎重に下る。ただ、慎重すぎて登りより10キロラップは遅くなってしまった! (^_^ ;; でも、まともにつま先部分に負担がかかるので、持病の(!)左足裏の中足骨の痛みが出ないことを祈りながらである... ★40キロ(午前10時26分:スタートから4時間56分、10キロラップ1時間14分) 32キロから四万十川沿いの道に出る。道幅は変わらないが、川側の風景は大きく開けてくる。道は何度か四万十川を渡りながら、国道の広い道に出たり、山の中または集落の中の細い1車線道路に入ったりと変化する。そして基本は川に沿った下り基調ながら、ゆるやかな登り下りは結構ある。幸い薄曇りの天気で風もあり、日差しを遮るもののない広い道であっても暑さに閉口するようなことはなかった。 ![]() <半家橋(50キロの先) アーチが美しかったので、思わず撮影> ★50キロ(午前11時49分:スタートから6時間19分、10キロラップ1時間23分) フルマラソンポイントの通過はたぶん5時間10分くらい、サロマのときより50分ほど遅いが、峠越えもあったし、まぁこんなもんか。40キロの応援ポイントは走列としてはかなり後ろの方なので、応援の人も減ってさすがにまばらな感じであったが、しばらく行くと何とRWSの応援部隊が! ツアー出場者の最後尾に近い私を待っていていただいたなんて大感激で、エールとコーラをいただいて、元気回復。 ★60キロ(午後1時17分:スタートから7時間47分、10キロラップ1時間28分) 50キロの先で四万十川名物の半家沈下橋を渡る。渡り切ったところで折り返し、対岸に戻るとそこからは中盤の登りにかかる。標高差は100メートルほどのようだが、結構キツい。ここではじめて脚力温存のため積極的な意味で歩きを入れるが、だらだら歩かず腕を振ってしっかり登る。10キロラップは少しずつ落ちてきてはいるが、ここまでは主に2.5キロ毎のエイドでのストレッチにかける時間のせいであり、サロマのときにヘロヘロで55キロの中間レストに辿りついたときよりは多少マシな感じである。 ![]() <半家沈下橋、橋を渡って折り返してくる> ★70キロ(午後2時54分:スタートから9時間24分、10キロラップ1時間37分(中間レスト17分を含む)) しばらく国道の広い道を走り、大きな西土佐大橋を渡って、少し川の方に下りたところが中間レスト地点のカヌー館。橋の終わりのところで通過したランナーのゼッケンが読み上げられ、荷物引渡場所で中学生がゼッケン番号の付いた荷物袋を持って走ってきてくれる。 エイドで食べ物をいただいた後、シャツだけを着替え、CW-Xの上からエアーサロンパスをたっぷり吹付ける。そして日が暮れてからの気温の低下に備えて、モンベルのULジャケットをウェストポーチに押し込む。後半の退屈しのぎにと、ここで受け取る荷物の中にiPodを入れておいたが、疲れてくるとうるさいかもと考え直して、そのままゴールへ送る。レストはほぼ予定通りの17分で通過、いよいよ後半戦に突入だ。 ![]() <62キロレストのカヌー館> 70キロ手前で2つ目の沈下橋を渡る。今度はワンウェイで、かなり水面に近く、きれいな緑色の水を見ていると気持ち良さそうで、思わず飛び込みたい気分になるというか、せめてシューズとソックスを脱いで、冷たい水に両足をひたしたい気がした。 ![]() <岩間沈下橋を往く> ★80キロ(午後4時22分:スタートから10時間52分、10キロラップ1時間28分) いよいよ正念場の70キロから80キロの道のり、すでにスタートしてから10時間に近く、陽も傾きかけてきた。川はゆったりと流れているのだろうが、もう景色を楽しむ余裕はない。71.5キロの関門は閉鎖30分前位の通過。残り30キロ弱、エイド毎のストレッチなどのために5キロを45分のペースになってきているので、まだ4時間半近くはかかる計算になり、制限時間までの余裕は15分足らず。歩いている人も少なくないが、この時間にここで歩いてしまうともはや完走はむずかしいだろう。歩いて足の回復を待って再び走るというのも一法だが、とにかく歩かない、その代わりにエイドストップでストレッチはしっかりやるという方針をとにかく維持。ここまで来てリタイアまたはタイムアウトはたくさん、サロマの屈辱は二度とごめん、レース前にRWSの店長が言っていた「投げ出さなければ、ゴールは近づいてくる」という言葉を、まるでスポ根マンガのように思い出しながら、とにかく走り続ける。 ★90キロ(午後5時46分:スタートから12時間16分、10キロラップ1時間24分) 何とか魔の70キロ台を乗り切って、80キロに到着。その先82キロにはごちそうで有名な私設エイドがあり、そこで休息するのを楽しみにしていたが、時間がない。おしぼりを持ってきてくれたおばちゃんに「ごめん」と謝り、麦茶だけをいただいてエイドを後にする。次に来るときはもう少し速く走れるようにするからね... 残り20キロと思うとハーフ並みの距離にうんざりするが、5キロ×4、と考え、5キロは日頃の練習コースのひとつである武庫川ジョギングコースと同じなので、あと武庫川4周!と思いながら1キロ毎の表示が減るのを唯一の楽しみに走り続ける。走る前は80キロまで来ると、悟りのような無念夢想の境地にもしかしたらなれるかも、とアホな期待をしていたが、当然何かが変わる訳などなく、ただ足の苦痛に耐えながら一歩一歩を進めるだけである。しかし、もう日は暮れ、少し寒くなってきているにもかかわらず、まだ沿道の人々の応援は続いており、しっかり声援に応える元気はなくなってきてはいるものの、それは大きな励みになった。 ★100キロ(午後7時19分:スタートから13時間49分、10キロラップ1時間33分) ようやくラスト10キロ、91キロのエイドで熱いお茶をいただき、少し回復。狭く暗い山道は、所々ボランティアの方々が車のライトで照らしてくださってはいるものの、それでも路面の状態はよくわからず、わずかな傾斜や凹凸でも痛んだ足には堪える。でももう歩いている人はほとんどいない。皆完走に向けて真剣な走りになってきている。 ラスト3キロ辺りから照明の量も増え、ゴールが近づいてきた感じがする。そしてようやく99キロの看板を通り過ぎ、四万十川橋を渡って市街への登り坂にかかる。ここからはもうウィニング・ロード、沿道には所々にまたかがり火が焚かれ、町の人々の「お帰り~」の声に胸が熱くなってくる。 坂道を下って右に折れるとゴール会場が見えてきて、ゴールするランナーをコールするアナウンスや歓声が聞こえてくる。おばちゃんたちや子供たちとハイタッチしながら、町中の細い道を走り抜け、ゴールの中村高校の裏門をくぐり、暗い建物の裏を回り込むと、そこがゴール! 何の恥ずかしさも衒うこともなく、素直に両手を挙げてゴールテープを切る。13時間49分、I made it ! 何とか間に合った... ![]() <ゴール、横の時計が60キロの結果みたいで、ジャマやなぁ... > ゴールの後、ツアーの集合時間が気になっていたので、あわててGTチップをはずして集合場所を探しに行こうとしたら、向こうでツアーの皆さんがこちらに手を振っているのが見えた。えっ、オレのため? 待っていてくれたんですね... すぐにイスを勧められ、荷物を代わりに取ってきていただいたり、シューズのヒモをゆるめていただいたり、たまたまツアーに紛れ込んだノリの違うおっちゃんにここまでしていただいて、ホント大感激でした。 皆で制限時間最後のランナーのゴールまで応援して、その後で記念撮影。 <ゴールでの記念撮影、店長のブログから拝借しました。m(_ _)m →http://orao.at.webry.info/> 【感想】 サロマのタイムアウトの後、実力不足は十分にわかってはいたものの、やはり結構凹んでいたが、何とか2回目のウルトラ挑戦で完走できて本当にうれしい。完走できた最大の要因は、やはりペースコントロールとエイド毎のストレッチであったと思う。また、今回は好天の下、ゆったりとした四万十川の自然を楽しみながら(前半までですけどね...)、町の人たちの熱い応援とサポートに支えられ、歩かずにしっかり走りきれたことは本当に素晴らしい経験であった。 何でウルトラに挑戦するのだろうか? 前段のコメントを換言すれば、それは自分自身に対するちょっとした冒険心と、レースが開かれる土地の魅力でしょうか... 100キロは誰にとっても、やはり「完走」ということが最大のテーマであろうし、サロマ湖や四万十川といった地名は旅心を誘い、町の人々の熱い応援とサポートは大きなお祭りに参加しているような一体感を強く感じさせてくれる。 今はさすがに少し「燃え尽き感」を覚えているが、次はサロマのリベンジに向けてチャレンジしてゆきたい! (2008/10/27) ジャンル別一覧
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