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最近夜遅くに(といっても21時かせいぜい22時くらいであるが)大阪駅でぼやっと電車待ちをしていると、突然カメラのフラッシュの明滅に驚くことがあり、有名なタレントでも現れたのか、と周りのきょろきょろ見渡すも特に何もない。
人々が向けるカメラあるいは携帯の先を見るとブルートレインが停まっている。ふーん、と思い、いわゆる「鉄」系の人かと大して関心を持っていなかったが、今朝の日経コラムを読むと、この3月で廃止される寝台特急がかなりあるらしく、それがマニアやかっての利用者たちの郷愁を誘っているとのこと。 確かに私自身も数年前、白馬岳に行くときに急行きたぐにの寝台を使ったことがあるが、夏のハイシーズンの週末であるにもかかわらず、当日予約できたうえに、いざ乗ってみればがらがらだった経験がある。20数年前の学生時代には夏の夜行寝台を取るためには、発売日に行列、というのが常識だったのでとても驚いた。 日経のコラムでは夜行寝台が廃れた理由として、交通手段の高速化、安価な夜行高速バスの普及および安価であるのもかかわらず快適なビジネスホテルの登場などが理由として挙げられていたが、なるほど、と思うし、何よりも旅行の形態が変わってきたのだろう。 私自身、学生時代はチャリンコ青年で、ステーションホテルを定宿としていたが(これはきちんとした駅にあるホテルに泊まっていた、という意味ではなく、駅で寝るということである)、社会人になってしばらくして夏の札幌に出張した際、夜にかっての自分と同じような人たちがいるんだろうな、と思い、夜の札幌駅を見たところが、そのような人は誰もいなかったことに驚いたことがある。 もしかすると今の若い人たちにはとっては海外放浪が常識であって、国内旅行など何の冒険心をも掻き立てるものではないのかもしれない。それはそれで日本人のスケールが大きくなったことであって大変に喜ばしいことなのであるが、夜の闇に消えてゆく夜行寝台のテールランプの世界もまた心震えることではないだろうか(ちょっと演歌調)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.03.15 01:40:24
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