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週末ランナーのとっとこ歳時記

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2008.06.03
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カテゴリ:ランニング
前半を2時間以上かかったものの、後半の道は下り基調、ハーフマラソンなら1時間50分はいけるところなので、少し希望というか捨てきれないおろかな願望をもって後半戦に臨み、20キロからの5キロは27分36秒と若干ペースを上げる。しかし、水を含み、ソールには泥がべったりと貼り付いたシューズは重く、またぬかるみの下りは気を抜くとすべりそうでこわい。このようなコースだとしっかりと太ももに仕事をしてもらわないといけないと考え、そのために体幹を意識した走りを心がける... とエラそうに言ってもうまくできるわけはないが、少し前から練習で使い始めたe3グリップのおかげで、肩、肘、握り拳の3点を意識した腕の振りが感覚的につかめるようになってきているので、あとはなるべく視線を上げて胸を開き、足は体の真下におろすことを心がける。

あ、そうだ、エイドのことも書いておこう。ほぼ5キロ毎のエイドには係の方がたくさんいらっしゃって、アミノバリューや水に加えて、バナナ、レモンの輪切り、カロリーメイト、パンケーキなどの食べ物も励ましの言葉と共にたっぷりと供される。面白いのは救護所で、しっかりと赤十字の旗が翻り、係の人も赤十字のベスト(ビブス、って言うんでしたっけ)を身に付け、チェックポイントの自衛隊同様、まさに野戦病院の様相であった(ちょっと大げさな表現かな...)。エスケープ・ルートはなさそうなので、不幸にしてトラブルに見舞われたならば雨の中毛布に包まってじっと収容を待つしかなく、リタイアした人の顔つきには無念やるかたなしというか、ほとんど難民といった状況であった(トラブルを起こされた皆さん、雑な表現でまことにすみません、明日は我が身と心得ております)。

後半の下りは前半のような直線はなく、カーブの続く道だが、今度は10キロで200メートルを下り、35キロ手前からは舗装路へ入る。長いダートとぬかるみに疲れた足にはフラットで固い路面に安らぎさえ感じるが、そろそろヌリカベ様がお出ましになる頃で、どこかその辺で様子をうかがっているのではないか、とアホな想像をしながらサイクリングロードを走る。左足の甲や親指のあたりに時々不吉な痛みが出るものの、それほど疲れは感じず、足もちゃんと前に出る。

40キロの手前で信号で止められ、おいおい、と思ったがすぐに再開、そしてたぶん39キロの標識のところに時計があり、3時間58分と表示しているのを見て、今ゴールのゲートをくぐっていたかったなぁ、とちょっとがっかり... でもあと3キロほど、まだ歩きたいという気は起こっていない。

最後の2キロで少し踏み込み20人ほどを追い抜いてゴール。後半は2時間4分、下り基調であったことを考えればもう少しがんばれたのでは、という気もするし、これだけのドロドロびちょびちょの最高のコンディションの中で気持ちが切れなかったということは、今の実力にしては、まぁよくやったね、というところか。また、サロマに向けて、何とかなるかも、と少し希望は持てた。42キロでヘロヘロではウルトラはお話にならないが、その点ではそこそこ余裕のゴールであった。勝負を先送りしたつもりはないが、本当に試されるのは3週間後なのだから。

ゴールの後、ゼッケンに完走のチェックを受け、体育館に入ってチェックの付いた引換証およびRCチップと引き換えに完走Tシャツを受け取る。いつもなら食べ物の炊き出し(古い言葉ですね)で何か暖かいものを口にするところだが、雨の中戸外の特設会場にもはや出る気はせず、公民館でゆっくり体を拭いて着替えをし、会場を後にした。

完走Tシャツ
<完走Tシャツ>

トレランのような、また、雨と低温というコンディションを思えば経験値がひとつ上がったような気がするが、沿道からの声援や私設エイドは全くなかったので、フルマラソンのお祭り性という点においてはおとなしい大会であったと思う。とはいえ、この時期本州ではもうフルマラソンの開催はなく、また、北海道らしいマラソンコースを満喫したいという方にはお薦めのレースである。ミリタリーファンには堪えられないかもね。





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Last updated  2008.06.04 23:19:22
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