2007/09/02(日)19:32
ヴァイオレット・ウィンズピア『スキャンダル』
あらすじ
恋に破れたファーン・ヘザリーは故郷のイギリスを離れ、付き添い看護師としてカリフォルニアの土を踏んだ。
数カ月が経ち、今ではこの地がすっかり気に入っている。
だが問題は、彼女がときどき見せる寂しげな表情のせいか、陽気なアメリカの男たちから好奇の眼差しで見られてしまうこと。
今朝も新しい住み込み先で、患者の甥であるロス・キンダムが絡みつくような視線をファーンに送ってきた。
昨夜とんでもない出会いをしたせいで、ひどく誤解されてしまったのではないかしら。
かえるのRinのへたれ感想
一言で言うなら、古風なお話。
それもそのはず。原書は1978年、日本での初版が1983年という、30年前のロマンス小説でした。
展開も登場人物も訳も古風で、なんだか古典をスラスラ読んでいる気分でした。
それが決して悪いわけではないんですよ。
ただ現在の一部のロマンス小説にありがちな、エグイ展開に破壊的なヒーロー&ヒロインに慣れているロマンス小説若輩読者(つまりかえるのRin)には、おとなしい物語だったことは否めません。30年前の訳のせいですかね(でもナースは看護「師」になってました)。