コイケランド

2009/05/11(月)16:56

ル・クレジオ『黄金探求者』

文学(179)

 IFJTにてR.先生の講義、第4回。  今更だが、使用しているテキストは、J.M.G.Le Clézio『Le chercher d'or』folioである。  通常私は邦訳を入手して講義に臨むのだが、今回は見つからない(出版はされたようである)ので、仏語版のみで頑張っている。比較的平易な仏語なので、何とか流れは把握できるが、簡単なものではない。  本日の解説範囲は、p.109~p.119だった。話者が、現実(=モーリシャス)と夢想(=パリ)を対比させ、その後船の話につながった。  全くの個人的印象なのだが、『黄金探求者』の作品中の世界が、寺山修司の詩などで良く見られる情景に似ているのである。  無邪気な少年時代、父母との生活、船、船乗り、まだ見ぬ世界への憧れ、海鳥。  これらの要素を入れ込めば、誰が何を書いても文芸的になってしまうのかもしれないが…

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る