コイケランド

2010/04/09(金)18:46

墓参100409

雑記(95)

 知人のYJさんとともに、お客様だったGYさんの墓を訪ねた。  新宿駅へ出て小田急線の各駅停車に乗り、豪徳寺で降りた。10分ほど歩き、墓所に到着した。  GYさんの弟さんが描いた簡略な地図を頼りに、墓を探した。たくさんある墓石はどれも似通っていて、なかなか見つからなかった。15分ほどして、YJさんが漸く見つけた。  花を供え、線香に火をつけ、墓石に水をかけた。GYさんが好きだったウィスキーも、墓石の上に少しだけ注いだ。  墓碑はなく、墓石や卒塔婆にもGYさんの名前は見当たらなかった。いろいろと事情があるのかもしれない。本当にGYさんが眠る墓なのか、少し気になった。しかし、どうでも良いような気もしていた。どこでも構わないから、GYさんの命日にこういうことをしたかったのだ。今日こういうことができれば、それで良いのだ。  ウィスキーの匂いが微かに、線香の煙に混じって漂った。手を合わせた。  豪徳寺駅周辺は、私鉄沿線らしい雰囲気があった。世田谷線の電車が、のどかな音とともに走っていた。いつかゆっくりと散歩をしたいと思った。YJさんも同じ意見だった。  帰りの電車もその後の昼食時も、YJさんと馬鹿な冗談ばかり言い合って大いに笑った。楽しかった。  自宅のすぐ近くの店で、一人でコーヒーを飲んだ。  GYさんが最後に私の職場へ来たときに注文したのが、酒ではなくコーヒーだったことを思い出した。その約1ヶ月後、GYさんは入院した。見舞いに行くと、点滴を受けながら、「明日良くなる」と言っていた。しかし結局はそのまま、帰らぬ人となってしまった。  とても良い一日を過ごせたような、気がする。

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