2005/06/23(木)00:24
半衿縫いのお友達?
呉服屋さんUママから宅配便。 山形のお土産の紅花染ならぬ、「さくらんぼ染」のポーチ、完成した雨ゴート、それと、なんと、和裁の「くけ台」が入っていました。 その「くけ台」は、Uママがお店でお客様のための半衿付けに使っているもの。 「振袖着付けのレベルチェック」のことを、半衿縫いのことを、2週間程前に、話していたのです。それを「世話の焼ける」娘もどきのお客のために、私物を貸し出してくれたのです。
こんないい人、世の中にいるのでしょうか?
心から、こんなに「きもの」を愛している人。 そして、「着物に興味のある人、着物初心者を大切にしたい。」って気持ちの持ち主。 これがUママなんです。 タイミングが悪く、宅配備は不在伝票・再送となったため、今日到着したのですが、その気持ちに嬉しく思うばかりです。
最近では、和裁が一般的でなくなっちゃったそうで、「くけ台」を売っているところを探すのも大変とのこと。 レベルチェックに、半衿付けが入っていたのも、着付け依頼のお客様で(成人式なら、娘とその母親)、半衿をつけてこない人がざら、という背景があるかららしい。 わたしも着物を始めるまで、半衿のこと、きちんとわかって(昔の記憶うっすら)いなかったけど、やっぱり、今の着物文化と環境は、不毛状態だと思う。
半衿商品のパッケージ。 なんの変哲のない、セロファン袋に、布がペロって入っているのが一般的。 業界も「半衿は縫いかけるもの」ということすら分からない人たちが多いことを前提に「半衿のお手入れ・縫い方・関連商品(例えば、その会社の刺繍衿)の宣伝」とか、小さいリーフレットでも入れればいいのに。 啓蒙活動です、けーもう。 そうすれば、着付士は、急なお裁縫をしなくてすむ!
と思うのも、実は・・・
昨日の試験、用意した新品半衿が思っていた以上に厚くって、左の親指、ぶっさしてしまいました。 血とまらなくて、タラリ。 そして、長襦袢も汚してしまったのです! 試験開始5分後ぐらい、もう、平常心ではいられない・・・これで不合格だと、腹をくくり、試験官に申し出ました。 常識から考えたら、お客様からクレームものです。 わたしがお客さんだったら、イカリまくる・・・。 試験官と担当講師は、絆創膏をして、とにかく続けなさい、と。 これが昨日の一番のハプニングでした。 自分の至らなさが原因。 で結果は本試験は不合格で、追試となって「お情けなのかしらん、合格」。 因みに普段からちゃんとしているクラスメートであっても、緊張と焦りで、肌襦袢を「死人合わせ」、絞りの帯揚げを裏返し、など他人事ではない、ハプニングがいろいろ。 やっぱり、試験は魔物(?)ってこと???
今、わたしが望むこと。 簡単な半衿とか、マジックテープで工夫、チャック式とかあるみたいだけど、とにかく「オトコもオンナも半衿は自分でつけようよ!」 です。 着物文化の普及と啓蒙活動(業界が頑張るべきことだけど)、そして当然、裁縫下手なわたしの私利私欲・・・着付けの試験から「半衿付け」がなくなるという、願望のため!ですね。