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カテゴリ:きものめぐり
初めて手にした綿の絽の着物。 着物といっても、実はセール会場では浴衣のコーナーにおいてあったもの。 初めての出会いです。 正直なところ、具体的なお買物のイメージもなく、なんとなーく、セールの会場へ。 Uママはわたしの着物予算(別名「きものお小遣い」)をよく分かっているので、それにあった品を、予め準備していました。 漠然と以前ほしいといっていた、夏の絽の小紋の着尺です。 でも、 うーん、暑い最中、都内にでて、ちょっとバテ気味、買物したい指数はマイナス傾向でした。 Uママの表情…ともみさん、買ってくれないのね。 関心ないのね。 私の内心…と、いう顔されても~ねぇ。 だって欲しいものがないんだもの。 何でしょう、この「久しぶりに合コンに行って(注: 数年してません。例えです。)、やっぱりねぇ~、あちゃー」のような気分は。 Uママには「浴衣を見たい。 一人遊びしてきます。」(ほっといてね、の意。)といって、会場をプラプラとすることに。 ふむ、浴衣でも見ような、セール品を来年着用浴衣としてキープしておくのもよいかも、と思い、吊るし・プレタの浴衣コーナーへ。 すると併設に綿紅梅の反物の山の中に 何?! これ? 今まで見たことにない着尺です。 綿、なのに透けている、絽??? キラー☆ ふぁ~ん☆☆☆ (↑目が輝いて、一目惚れした「効果音」とお読みください‐笑) キャー!! 素敵です。 浴衣の仲間にして、透けている! なぁに、このスケスケ・清涼感は! (注: 露出狂ではありません‐笑) 思いもよらぬところに、出会いがあったのです。 まるで「掃き溜めに鶴」とはこのこと? (注: 吊るしの浴衣に失礼な意のつもりはなく、全体的に何も期待していなかったところに、の意で) いや、正しくは「掘り出しものを見つけた瞬間」というのでしょう。 近くの販売員に「綿・絽」の反物の塊の範囲を聞き、鬼のごとく真剣な眼差しで、デザインを見る…すると、洞穴に隠れたウサギを見つけたビーグル犬が、ココ掘れ(惚れ?)ワンワン♪ しているような「ともみサン」のタダならぬ反応にUママとUママ関係者数名が駆けつけ…。 どうして、わたしは今まで「綿・絽」君(もう、擬似恋愛状態)に出会っていなかったのでしょう。 手ごろなお値段、綿だから、きっと簡単にお洗濯・お手入できるはず。 こんな素朴で気取らない、でもちょっと透けてセクシーな、さらに面倒じゃない男性、もとい着物があったなんて。 UママにTPOと帯のコーディネートなど、メンロ君について事情聴取。 私の甚く気に入った様子をみて「去年の夏のセールの時には、無かったのだけれど、今年はなんだか沢山あるのよ。」とUママ。 他の販売関係者も、そんなことを言って、よく仕入れられている理由がよく分かっていない様子。 だから、わたしの惚れようも…。 ココで言いたい! もっと、きもの業界の人、トレンドやマーケティングをリサーチしては、と。 私の綿・絽へのヒラメキを、以前より綿・絽の着物を知っている、着物好き・着物通さんなら、何を馬鹿なことを、と思われるかもしれません。 でも、わたしが思う昨今の夏浴衣ブームと若者・きもの入門者の心理を推測すると… 夏のイベント着=プレタ浴衣 → 浴衣で少し和装の楽しさが分かった人 → ステップアップしたい → でもいきなり、正絹(絽・紗)でお誂えはとても、とても、価格も着付け(綿素材は滑らないから着付けは楽だけれど、絹になると…)、ではちょっと頑張って、浴衣のお誂え系で浴衣? → そうしたら綿紅梅や絞の浴衣、手染めの浴衣へ進もうか、だって、絹紅梅でもプレタ浴衣に比べると、いきなりお値段アップするし(ここで正絹の道に戸惑いが) → そうよ、正絹の着物はお手入が大変そう → 麻、芭蕉布は? でもプレタ、吊るしでは売っていない(注: リサイクルを除く) → そうだ、それなら浴衣を着物風に着付ければ、という心理では? だから、浴衣に半衿、足元は足袋、帯留めもプラスして、という「浴衣を着物風」に着るコーディネートが流行っているのでしょう。 この街着としての浴衣と、いわゆる、呉服業界が売りたい正絹の着物の間をつなぐ、ステップアップの踏み台となるようなもの、それが綿絽の着物なのでは? とにかく、お値段・仕立て代は正絹の着物より安いし、お手入も簡単。 独りよがりかもしれませんが、そんな思った次第。 思うのは自由なので、来年の夏着物のブームを予言します。 ズバリ、綿絽の着物が流行ります! 消費者はそれを求めています。 (私だけ??) 外れたら、笑ってやってください‐爆笑。 と、偉そうにとうろうと記しましたが、結果報告として、濃紺に槙の型押しの小紋を購入した、という出来事でした。 長々と。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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