基本に忠実に本質を伝える

　赤ずきんちゃんは勉強は嫌い！だそうです。
　国語は少し好きだけど、算数は大嫌い、理科も大嫌い、ピアノは好き♪　でも、算数を教えにくる私はどうやら嫌いではないらしい・・・？特に分数は美味しいから大好きだそうです。

　さてさて、分数の導入で鼻血が出そうになった赤ずきんちゃんのために、約分はハイチュウでやることにしました。ハイチュウ一本に12粒入っていますので、二本買ってきて24粒にします。24はとてもいい数字です。1,2,3,4,6,8,12で割り切れて、とても約数が多い。

苔「さあ、赤ずきんちゃん。24粒のハイチュウを長方形に並べてくれるかな？」
赤ずきん「今日のハイチュウは蜜リンゴ味だね。　o(^^)o　」

　赤ずきんちゃんは6×4列に並べてくれました。今日はハイチュウ24粒が「１」です。
苔「さて、四分の一は、ハイチュウ何粒かな？」
赤ずきん「1,2,3,4,5,6、6粒。ええと、六分の二十四？あ、違った。二十四分の六。」
苔「あたり。よくできました。じゃあ、こっちの６列を見てみよう。
（ずっと六分の一を手前にずらす）六分の一はハイチュウ何粒で、かな？」
赤ずきん「4粒！　でね、二十四分の四。ねえ、もう食べてもいい？」
苔「まだだめ。とてもよくできました。じゃあ、長方形の形を少し長細くするよ。」

　順番に3×8列で三分の一と八分の一、2×12列で二分の一と十二分の一をそれぞれ二十四分の八、二十四分の三、二十四分の十二、二十四分の二と画用紙に書いていきます。

　二分の一　＝　二十四分の十二
　三分の一　＝　二十四分の八
　四分の一　＝　二十四分の六
　六分の一　＝　二十四分の四
　八分の一　＝　二十四分の三
　十二分の一＝　二十四分の二

赤ずきん「もうダメー。ね、ね、食べていいでしょう？」
苔「いいわよ。ふふふ。食べたわね。さて、今食べたのは二十四分のいくつでしょう。」
赤ずきん「二十四分の一！　やったね。もう一つくれる？」
苔「いいわよぉ。あ、食べた後の紙は捨てないで。抜け殻を並べるからね。さて、抜け殻が二つあります。食べたのは何分の一でしょう。」

　ここで、ハイチュウを2×12列に並べ変えます。
　そして、すごーくさりげなく一覧表を見せます。

赤ずきん「えっとね、十二分の一！」　

　少しづつ食べた後の抜け殻を加えつつ、3×8列、4×6列とフォーメーションを変えて行きます。算数は大嫌いの赤ずきんちゃんも何とか二十四分の十二が二分の一になるまで数え上げることができました。十二粒食べたわけではありません。

赤ずきん「先生、私ね、分数大好きになった。だってね、おいしいもん！」

　うんうん、わたしもね、コンビ二で二百円の教材で分数の約分をクリアしてくれるのなら安いもんだと思っているよ。それに赤ずきんちゃん、君は可愛いよ。なんだかんだといいながら、真面目に１時間も勉強しているからね。

　ということで、約分ごちそうさまでした。<(_ _)>