基本に忠実に本質を伝える

2005/04/07(木)11:38

新国語にだって文法がある-助詞は日本語の真髄じゃ。

国語(104)

 概ねよくおできになる鈴の助さんですが、意外と論理的に文章を読む訓練が必要そうです。今回引っかかったのは「助詞」です。  ☆助詞・・・品詞のうちの一つ。        単独で意味が分からない言葉だが、        語句の下にくっついて他の語句との関係を示すもの。        または語句の意味を助ける語  これが助詞の定義です。理科系ちゃんは定義を明確にしてから各論に入ります。 品詞の日記でも述べましたが、助詞はあちらの言葉とこちらの言葉をくっつけるものです。くっつけ方でニュアンスが全く異なってまいります。 今回の参考図書は 大野 晋 著 「日本語練習帳」 岩波新書 ISBN4-00-430596-9です。  助詞にもいくつかの種類があります。  助詞は活用を致しません。そのまんまの形で文中の役割を果たします。これは助詞の「形式」です。  助詞の分類は 橋本新吉先生の「品詞の分類」 「國語法要説」43-81頁から引用します。これは文中の位置や働きで分類しております。これは助詞の「働き」です。こんがらないでね。  ここで、体言、用言の解説が必要になります。 体言とは、ざっくりとまとめると名詞または名詞のような働きをする、主語になりうるものです。 用言とは、述語になりうるもので、形容詞、形容動詞、動詞、(助動詞)が含まれます。  では、最もよく使うと思われる、格助詞から説明します。 桜 □ 咲いた。 この□に色々な格助詞を入れて見ましょうか。   ○桜 が 咲いた。   ×桜 を 咲いた。   ×桜 に 咲いた。   ×桜 へ 咲いた。   ×桜 と 咲いた。   ×桜から 咲いた。   ○桜 は 咲いた。   ×桜より 咲いた。   ×桜 で 咲いた。   ○桜 も 咲いた。  主語+述語の形式になりうるのは、格助詞の「が、は、も」です。他の格助詞の場合には、動作の主体は別のものになります。  では、「が」の場合にはどんなニュアンスになるか。  桜が咲いた。「桜」と「咲く」のはまとめて現象としてとらえます。 やや限定的な使い方といえるでしょう。 また、一まとまりの現象として捕らえるのですから、見たときに初めて分かったという新鮮な感覚を呼び起こします。  「は」の場合。  桜の状態を、まず問題提起します。  桜は・・・と来たら、もう人は桜の状態という答えを待っています。 その結果、「咲いた。」という答えがくるのです。もしかしたらつぼみかもしれないし、散っているかもしれないし、枯れているかもしれないが、答えは「咲いた」のです。  「も」の場合。  桜単独の問題ではなくなります。  桜も・・・と来たら、他の何か、チューリップか遅咲きの桃か、他の花も既にさいているのです。そして、桜の花を見ると、桜「も」咲いたのです。  他の助詞もとても素晴らしい世界があるのですが、鈴の助さんに説明したのは格助詞だけです。だから、日記もここまででおしまい。  リクエストがあれば、他の助詞もやります。 かしこ

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