テーマ:中学校って・・・(602)
カテゴリ:お仕事
よく言われることですが、女の子の母親には矛盾する二つの願いがあります。
一つは幸せな家庭を築いて、良い母親になって欲しい。 もう一つはきちんとしたキャリアを築いて、男性にも負けない仕事ぶりを発揮して欲しい。 M字型就労の谷は浅くなったとはいえ、まだまだ出産や結婚で退職を余儀なくされる女性は多く、再就職のほとんどはパートタイムや委託労働などの不安定雇用という現実を眺めるにつけ・・・。 「ああ、娘にはこんな苦労をしないで、人生を送って欲しい」と思うのは無理もないことでしょう。 はっきり申し上げて、今の時代、一生専業主婦で暮らしていくのはとても難しい。十分な収入があって専業主婦をなさっている方は稀で、かなりの節約をなさってしのいでいるか、夫婦で働いておられるかのどちらかです。意外とタフでないと勤まらないのもこの社会だと思います。ほとんどの方は教育費の負担や住居費の負担に耐えかねて、ある程度の年齢で再就職をなさるでしょう。 ある程度の収入を確保できる再就職が可能な職種か、十分な育児休業などの施策が整っている職業かを選ばないと、経済的理由で、辛い思いをする可能性はあると思います。 実際に、女性が出産で一旦退職して、パートで再就職した場合に失う生涯賃金は1億円程度と言われています。子育てコストで一番高いのは、教育費でも何でもなく、失われた収入なのです。 一方で「自分ひとりでも生きていける手段を手に入れてしまったら、結婚をしなくなるのではないか」という心配もなさるようです。 生徒さんに将来を考えてもらうと、必ず親御さんのこの揺らぎの影響を受けています。 お嫁さん系? キャリア系? どちらを選ぶべきなのだろう? 高学歴即ち高収入とは限りませんが、かなりの割合で在学中に同級生と結婚するケースは多いようです。そういう意味ではキャリア系を目指しつつ、生涯の伴侶も同時に見つけるという選択もあります。キャリア系は結婚できないというのは誤解です。早婚と晩婚や独身とに分かれる傾向にはあるようです。 お嫁さん系、いわゆるお嬢様学校というものもまだ健在かと思われます。親御さんの時代とは徐々に評価も変わってきていますが、「品のよさ」を評価されて就職率が良い女子大も存在するようです。 企業の採用担当者の本音と言う点では プレジデント 2005.5.16号 雑誌コード 27653-5/16 特集「有力人事部の本音 『使える大学、使えない大学』」 は参考になると思います。 この雑誌によると、有力企業の2004年の採用トップ10で女子大が入っているのは ・野村証券さん ・みずほファイナンシャルグループさん ・日本生命保険さんです。 推論ですが、金融・保険関連の企業は少数ながら女子大卒を採用する傾向が高いのかもしれません。 こちらの企業さんが女子大に「品の良さ」を求めていると言っているわけではありません。 私は娘に「一人でも生きていける職能」を希望しています。私の後悔が反映されているか、と言われればその通りで、娘にはとても迷惑な話でしょう。いざとなったら自活できる能力を携えて、幸せに生きて欲しい。 でも、生徒さんがお嫁さんを希望なさったら? そのときにはそういう方面の情報ももちろん探します。生活に苦労しないような男性との結婚ができる方法というのはなかなか難しそうですが。おそらく自分の好みで、自活できる職能という方面もあわせてご紹介するでしょう。 福島瑞穂さんではありませんが「専業主婦というのは超中小企業に一生就職するのと同じリスクがある。たった一人の人間が倒れてしまったら、生活にたちまち困る」からです。 親御さんの思い、どちらなんでしょう? かしこ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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